一攫千金の夢を求めてやみくもにマイナーな仮想通貨に手を出すのは絶対におすすめできない。ここでは取引量が多く、それぞれ異なる特徴がある4つの仮想通貨についてまとめた。それぞれの特徴を知ることで、仮想通貨の値動きや成長の可能性、ビジネスでの活用法を見いだす目利き力が高まるはずだ。
定番の仮想通貨を知ることが投資への第一歩
取引量が多い仮想通貨を下の表に整理した。この4つの仮想通貨の特徴や値動きのクセを見抜くのが、仮想通貨投資の第一歩。(1)だいたいの時価総額と市場シェア、(2)どのような用途に使われているか、(3)今後の展望や可能性の3つはスラスラと人に説明できるようになっておきたい。定石を知ればほかの仮想通貨投資へも応用できるだけでなく、ニュースが出た時に値動きの予測ができるようになる。ビットコインを実際に購入し、どのような局面で値が動いたかを記録。その記録を基に値動きを予測する訓練をしよう。経験を積む中で得られる知識は一生モノだ。
●取引量が多く注目されている4大仮想通貨
仮想通貨の王様ビットコインは機能は劣るが値動きには注意が必要
ビットコインは法定通貨でいう米ドルと同じ基軸通貨のような動きをする。基軸通貨とは、その通貨の価格に連動してほかの通貨が上昇・下落しやすい特徴があり、取引量が最も多い通貨のこと。ビットコイン価格が下落するとその他の仮想通貨も下落する動きがよく見られる。新しい経済圏の象徴として機能しているが、値動きが激しいため決済通貨としての可能性は揺らぎつつある。後述するイーサリアムに比べて機能が少ないデメリットもある。
NFTやDeFiで「イーサリアム」が注目される理由
ビットコインよりも実用性が高く、今、最も注目される仮想通貨といっても過言ではないイーサリアム。そのカギは「スマートコントラクト」機能にある。これは、イーサリアム保有者間であらかじめ取り決めた契約の実行を可能にする仕組み。例えばイーサリアムの賃借時に、一定期日ごとに利息を支払うルールを基盤となるブロックチェーン上に組み込むことで、仲介人不要で安全な取引・契約を実現する。それゆえ実需を伴って価格が上昇してきている。マイクロソフトなどの大手企業がビジネスに活用する事例も見逃せない。
●スマートコントラクトのイメージ
●イーサリアムで実現できる「スマートコントラクトの仕組み」
契約内容がシステムに組き込まれており、履行の強制力が強い。
次世代の国際送金システム構築に注目されている「XRP」(リップル)
XRP(リップル)は他の仮想通貨と異なる独自路線を歩んでいる。発行元になるリップル社が、既存の国際送金をより高速化・コスト安にするシステムを構築。システム内の通貨にXRPを使っている。すでに国際送金システムが実用化され、利用企業が増えている。このシステム内では日本円や米ドルの国際送金の仲立ち役になるので、橋渡しの意味を込めてブリッジ通貨と呼ばれる。
USDTをはじめとする「ステーブルコイン」って何?
ここでいう「ステーブルコイン」とは、安定した価格を実現するために「ペッグ」と呼ばれる裏付けとなる担保資産のあるコインのこと。USDTの場合は法定通貨である米ドルがその対象だ。米ドルに連動するため乱高下が起きにくい特徴がある。ただし、USDTを運営しているTether Limited社で不正が発覚したり、破綻した場合、価値を失う可能性がある。
●USDTのイメージ
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取材・文/久我吉史
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