小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

アドラー心理学に学ぶコロナ禍で増えたストレスに負けない思考法

2021.09.20

コロナ禍となって、以前よりもストレスを感じていないだろうか。仕事や人間関係など、コロナ禍ではこれまでになかったストレスを感じているかもしれない。そこで今回は、ストレスに負けないため発想の転換方法を、近年、ビジネスにおいて注目を集めるアドラー心理学を参考に探ってみる。

コロナ禍でストレスをよく感じる人はコロナ以前の約2倍

インテージが2021年5月に実施したアンケート結果によると、日常生活や仕事、学校で感じるストレスを感じる頻度を尋ねたところ、2021年5月時点で「よく感じる」という人は22.6%で、コロナ禍前の2019年に「よく感じていた」と答えた人の約2倍という結果になった。

現在ストレスを感じている内容を尋ねたところ、特に大きな要因となっていたのが「外出や旅行が自由にできない」ことと、「自分や家族の感染リスク」で、それぞれ5割を超えとなった。

また感染への不安の次に「行動自粛で友人・知人との関わりが薄れている」が約40%となり、人づきあいの変化に関するストレスも少なくない。

コロナ禍になってからは、外出できないことや感染への不安、人づきあいにまつわる、コロナ禍以前にはなかったストレスを感じているようだ。

出典:「インテージ 知る Gallery」2021年5月31日公開記事

アドラー心理学から学ぶストレスに負けないための考え方

まずは、ストレスに負けないための発想の転換方法を知っておこう。今回は、公認心理師で、有限会社ヒューマン・ギルドにおいてアドラー心理学講師を勤める永藤かおる氏に聞いた。

アドラー心理学においてストレスはどのようにとらえるのだろうか。永藤氏は次のように話す。

【取材協力】

永藤かおる氏
有限会社ヒューマン・ギルド 取締役研修部長 公認心理師
平成元年 三菱電機株式会社 入社。その後ビジネス誌編集、語学学校教師などを経て、現在アドラー心理学の一大拠点であるヒューマン・ギルドにて、アドラー心理学講師、カウンセリング、書籍執筆などを担当
公式メルマガ 公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―
ヒューマン・ギルド
YouTube「アドラー心理学専門チャンネル/ヒューマン・ギルド」

「2021年現在、私たちは長期にわたって高ストレス状態に置かれた社会の中で生きています。新型コロナウイルスの蔓延およびそれに伴う社会的活動の制限や恐怖・不安などに、程度の多寡はあれども万人がさらされています。

アドラー心理学は、目指す目的として『社会』に適応することを掲げています。人はたった一人では生きていけず、共同体という『社会』を作ることによってのみ生き延びることができるからです。

ストレスの多い中でも、社会の中でよりよく生き、適応するためには『共同体感覚(Social Interest)』を携えて生きることが必要です。それは、所属する共同体(家庭、職場、友人関係、地域社会など)に対して、安心感・共感・信頼感・貢献感を持つということ。自分さえ良ければ、という自己中心的な考え(Self Interest)ではなく、自分を含めた共同体が、よりよくなるためにはどうすればいいのかを、一人ひとりが平時よりもさらに深く考えることが求められている、と考えられます」

仕事でストレスを感じたときのスイッチの切り替え方

そうした考え方をベースに持ち、目の前の課題に取り組んでいきたい。仕事で次のようなストレスを感じたとき、アドラー心理学を踏まえると、心や頭のスイッチの切り替えはどのように行えばいいだろうか。永藤氏にそれぞれ回答してもらった。

1.自分が思うような成果をあげられない

「それが自分が本当に真剣に達成したいと思っている『成果』なら、見直すポイントはいくつか探せると思います。その成果は現実的なものなのか、成果を達成した状態であるビジョンがきちんと描けているか、その成果にたどり着くための計画は無謀なものではないか、もしくは計画がゆるすぎないか、など。『なぜ成果をあげられないか』に注目するのではなく、『どうしたらこの成果をあげられるのか』を分析し、課題点が見つかったら一つひとつつぶしていくことにより、一歩ずつ着実に成果に近づくのではないでしょうか」

2.自分の部下が思い通りの成果を出さない

「『自分の成果』同様、見直すポイントはいくつかあると思われます。その部下にとって現実的な成果なのか。部下はその仕事をし、成果をあげる意義や意味を理解しているか。ただ「やれ」だけでは人は動けなくて当然です。その部下の目線で仕事を見たとき、どのように見えるのかを、上司である自分は理解しているか。

その部下と話す機会を可能な限り設けてください。オンラインでも、対面でも良いです。長い時間がとれなくても、頻度を高めていきましょう。そして部下のできなかったことを言及する、つまりダメ出しをすることを控え、できていること、努力していること、成長している部分、進歩している部分を積極的に探し、言葉に出して伝えてみてください。人はダメ出しばかりされていると、『あの人にあら探しばかりされている』とやる気を失いますが、ダメ出しとヨイ出し両方すると、『あの人はきちんと見ていてくれる人だ』と思い、やる気が湧きます。

ちなみにヨイ出しとヨイショは別物です。実際に有ったよいことを言葉に出すのがヨイ出しです。相手を喜ばせるためだけにお世辞や心にもないことを言って相手を持ち上げるのがヨイショです。部下にヨイ出しを積極的にしてみてください」

3.テレワークになり、自分の部下との関係が悪くなった

「『テレワーク』の問題なのか、そもそもの『部下とのコミュニケーション』の問題なのかを切り分けて考える必要があります。

部下とのコミュニケーションがテレワーク以前は問題なかったのに、テレワークになった途端悪くなった、という事例はあまり耳にしません。もしテレワークの問題なのであれば、PCを通してのコミュニケーションにためらうことなく、以前通りの態度や頻度で双方とも声を掛け合えばよいかと思います。

そもそもの部下とのコミュニケーションに問題があるのであれば、今できることは、一人で悶々と抱え込むことではなく、『このような状況下だからこそ、自分としてはよりよい関係を築いていきたいので、みんなの知恵や意見を聴かせて欲しい』と、全員に協力を求めることです。そして集まってきた意見がどんな些細なものでも、上から目線でジャッジしたり、自分の考えを一方的に押し付けたりするのではなく、全員で検討し合う。全員が『相互尊敬・相互信頼』し合える場だけをまず提供してみてはいかがでしょうか」

4.コロナの影響で会社の売り上げが落ち、賞与がなくなった。

「賞与がなくなったことはとても残念なことですが、この事実の受け止め方によって、今後の人生は変えられるのではないでしょうか。

賞与がなくなったことによって会社や社会を恨み、その気持ちを引きずる日々を過ごすのか、『今回はこのような結果になったが、次はやっぱり賞与が欲しい。そのために自分、つまり自分達一人ひとりができることはなんだろうか?』と前を向き、知恵を絞り、より会社に貢献(=売上に関与)できるように行動していく日々を過ごすのか。

悲劇のヒーロー、ヒロインにどっぷり浸っていても、なんら状況は変わりません。悪化していくばかりでしょう。そうではなく、現実的に状況を好転させるための建設的な対策を立てて、それを所属する場で共有し、即実行に移していく。間違いに気づいたら、正しい方向に舵を切る。そのスピードを落とさないことが大切です。

ネガティブに注目するのではなく、『今、自分ができる目の前のこと』にひとまず集中することをおすすめします」

ストレスと向き合っていくための方法

今回回答してもらったこと以外にも、仕事でストレスを感じるシーンはある。また家族や日常生活のストレスもある。今後、毎日、どのようにストレスと向き合っていけばいいか。永藤氏は次のようにアドバイスする。

「ストレス解消法は人それぞれだと思いますが、大前提として3つを提案したいと思います」

1.自分で対処可能なことと、対処不可能なことを切り分ける

「自分一人がどんなに頑張っても、新型コロナウイルスをこの世から無くすことはできません。でも、自分が感染しないよう、そして他者に感染させないよう予防に努めることはできます。自分が対処不可能なことと闘うと、それはストレス以外の何ものにもなりません」

2.ものごとを恐れすぎず、自分や他者を勇気づける

「正しく恐れることは必要ですが、極端に敏感な反応をし続けることで心は病みます。自分や他者を勇気づけること、自分が自分の一番の味方でいることを心がけましょう」

3.自分が所属する共同体を、今よりちょっぴりよくするために自分ができることを考える

「誰かが何かをしてくれるのをただ待つのではなく、自分が所属する場をよりよくするために自分から働きかけられることを探し、実行する。今がダメでも『じゃあ今から何をすればよくなるのか』と考え、前に進むのと、同じ状況下でも後ろを向いて『あいつのせい』『あんなことがなかったら』と立ち止まるのでは大違いです。居心地のいいより良い場を作れるのは、自分です」

アドラー心理学をベースとした、ストレス対策を解説してもらった。自分自身でピンときたものは取り入れ、コロナ禍特有のストレスやいつも感じるストレスと向き合おう。

取材・文/石原亜香利

興味のあるジャンルを登録して@DIMEをもっと便利に!話題のコーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」やAmazonギフト券が当たるキャンペーン実施中

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2021年11月16日(火) 発売

DIME最新号の特別付録は「自撮り棒一体型スマホ三脚」! 特集は「今聴くべき、ラジオと音声コンテンツ」、「家電進化論2022」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。