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移民・難民問題を痛快に描いたNetflixのインド発社会派ギャング映画「トリッキー・ワールド」

2021.09.16

目先の金のために民族としての誇りを捨ててしまったタミル人ギャングは、やがて自分が犯した過ちの大きさに気付く。

2021年6月18日よりNetflixで独占配信中の『トリッキー・ワールド』は、インドで製作された社会派ギャング映画。

『ペッタ!』のカルティック・スバラージ監督が手掛けた。

あらすじ

インドの片田舎で暮らしていたタミル人ギャングのスルリ(ダヌーシュ)は、金に目がなく、強気な性格。表稼業として、料理店の経営者をしている。

ある日、スルリの知人の紹介で、イギリス人実業家のヴィッキーが相談にやってくる。

ロンドンで“移民の守り神”として幅を利かせているタミル人ギャングのボス・シヴァダスのことを、白人至上主義者のギャングのボス・ピーターが潰そうとしている。

ヴィッキーは、ピーターの傭兵としてスルリをロンドンで雇いたいというのだ。

ピーターは冷酷な性格で、他のギャングたちからも恐れられている。ロンドンから移民を排斥するため、強制収容所まで設立した。

スルリ自身もタミル人であるにもかかわらず、お金のためにピーターの依頼を二つ返事で快諾、ロンドンへと飛び立つ。

ある日、ロンドンの酒場で歌手として働いていたタミル人の女性アティラ(アイシュワリヤー・レクシュミ)に一目惚れしたスルリは、出会ってすぐに求婚するなど猛アプローチをかける。

アティラと所帯を持つことを夢見て、ピーターの元で“仕事”に精を出すが、やがて同胞に対する裏切りの代償を支払うことになる。

見どころ

態度はデカいが度胸があり頭が切れるスルリは、移民排斥を推し進めているはずのピーターからも、「さすが移民は労働への意欲が違う」と一目置かれる存在になる。

金しか信じていないスルリは、恐ろしいギャングのボスと対面してもまったく物怖じすることがない。

交渉力もかなりのもので、たとえ一度は窮地に追い込まれても自分の要求を飲ませる術を持っている。

このように仕事では金のためなら何でもやる性格のスルリだが、なぜか恋愛・結婚に関してだけは、とても純情だ。

“愛する人と所帯を持って豊かで落ち着いた暮らしをする”という素朴な夢が、その日その日を必死に生きる貧しいスルリを金の亡者にしてしまったのだろうか。

民族としての誇りやアイデンティティなどでは飯が食えない、と高を括っていたスルリ。

しかし目先の金に目が眩んで自分のアイデンティティを軽視したことが、長期的に自分が属する社会全体をどのように蝕んでいくのか、自分自身の人生をも狂わせていくのかを、目の当たりにすることに。

スルリの元で皿洗い係として働くタミル人の初老男性ムルゲサンが切ない表情で呟く「いつか自分の居場所を作りたい」「希望を胸に生きたい」というセリフは、とてもシンプルなようで重く深く切実な響きがあり、グサリと心に突き刺さる。

社会に居場所があることも、希望を抱いて生きることも、決して当たり前なことではない。

ぐうぜん平和な国に生まれたから幸運だったと安心してしまうのも違う。永久に平和な国などなく、“明日は我が身”だからだ。

居場所も希望も、時には民族の垣根を超えて、みんなで協力し合いながら大切に育んでいくべきものだと思った。

本作が気に入った方には、同じくインドの社会派映画として、Netflix『ザ・ホワイトタイガー』もぜひオススメしたい。

Netflix映画『トリッキー・ワールド』
独占配信中

文/吉野潤子

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