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残業代は発生する?どこまでが残業?テレワークをしている時の「労働時間」について弁護士が解説

2021.09.07

新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークが一挙に普及しました。

テレワーク中の労働時間に対しても、当然給料は発生しています。

しかし、テレワーク中の労働時間管理は、オフィスで働く場合よりも難しい面があるのも事実です。

いったいどこまでが、給料(残業代)が発生する労働時間に含まれるのでしょうか。

1. 残業代が発生するケースは?

まず簡単に、どのような場合に残業代が発生するのかについて、基本的なポイントを押さえておきましょう。

1-1. 「所定労働時間」を超えると残業代が発生

会社の就業規則や労働契約では、1日の労働時間に当たる「所定労働時間」が定められています。

いわゆる「基本給」は、この所定労働時間への対価です。

したがって、所定労働時間を超えて働いた場合は、残業代が発生します。

1-2. 「法定労働時間」を超えると割増賃金が発生

労働基準法32条では、労働時間の上限を、原則として「1日8時間、1週間40時間」としています。

これを「法定労働時間」といいます。

労使協定(36協定)を締結することで、法定労働時間を超えて労働者を働かせることができるのですが、その場合は割増賃金の支払いが必要です(=時間外労働)。

時間外労働の割増率は、原則として25%以上です。

ただし大企業では、1か月の時間外労働が60時間を超えた場合、超過部分については50%以上となります。

1-3. 「深夜労働」「休日労働」にも手当が発生

午後10時から午前5時の間に働くと「深夜労働」、法定休日(1週間につき1日)に働くと「休日労働」に該当し、それぞれ割増賃金が発生します。

深夜労働の割増率は25%以上、休日労働の割増率は35%以上です。

2. テレワーク中の仕事にはどこまで給料(残業代)が発生する?

テレワークの場合、仕事と生活が同じ場所で営まれるため、どこからどこまでが仕事(労働)なのかわかりにくい部分があります。

労働時間に当たるかどうかは、以下の基準によって判断されますので、ご自身の労働時間が正確にカウントされているかどうかをご確認ください。

2-1. 判断基準は「使用者の指揮命令下」にあるかどうか

法的な「労働時間」とは、「使用者の指揮命令下にある時間帯」であると理解されています。

この考え方は、オフィス勤務であってもテレワークであっても同様です。

具体的には、主に以下の時間帯が労働時間に当たります。

・会社の指示を受けて仕事をしている時間帯
・会社からの指示を待っている時間帯

2-2. 明確に残業の指示がなくとも、残業代が発生する場合がある

会社の具体的な指示によって残業をしている場合には、テレワークであっても残業代が発生します。

一方で、会社が「残業しなさい」と指示していない場合でも、残業代が発生する場合があります。

それは、所定労働時間ではこなしきれない量の業務を任され、仕方なく時間外で働いている場合です。

この場合、明示的な残業指示がなくとも、黙示的に会社が残業を指示しているとみなされ、残業代が発生します。

「自分の仕事が遅いのが悪いから……」などと考える必要はありません。

会社は労働者の能力に応じた質・量の仕事を任せるべきであって、仕事が終わらないことの責任は会社にあります。

あまりにも多くの業務を押し付けられ、自宅で深夜にわたって仕事をしているような方は、会社に対する残業代請求をご検討ください。

2-3. 手待ち時間にも給料(残業代)が発生する

テレワーク中に仕事が手空きとなった場合、その間に家事をしたり、趣味に興じたりする方も多いのではないでしょうか。

このような時間は、労働時間に含まれないように思われるでしょう。

しかし、会社からの指示へすぐに対応できる態勢を整えていれば、「手待ち時間」として労働時間に含まれます。

手待ち時間についても、会社の指揮命令下に置かれていることには変わりがないため、労働時間として給料が発生するのです。

ただし、勤務時間中に家事や趣味に没頭することは、就業規則上の専念義務などとの関係で問題を生じる可能性があるので、ほどほどにしておきましょう。

3. 「みなし労働時間制」などに注意!残業代が発生しないパターン

残業が続いているように思える場合でも、以下のいずれかに該当する労働者の方については、残業代が発生しないことがあるので注意が必要です。

①みなし労働時間制

実労働時間にかかわらず、一定の時間数働いたものとみなす制度です。

みなし労働時間制には、以下の3種類があります。

・事業場外労働によるみなし労働時間制(労働基準法38条の2)
・専門業務型裁量労働制(同法38条の3)
・企画業務型裁量労働制(同法38条の4)

②固定残業代制

一定の時間数までの残業代を固定で支給する制度です。

固定残業時間数に達するまでは、追加での残業代は発生しません(超過すると、残業代が発生します)。

③管理監督者(同法41条2号)

経営者と一体的な立場・権限を持つ労働者については、残業代が発生しないものとされています。

ご自身が上記の制度・ルールの適用対象者であるかどうかは、人事担当者などにご確認ください。

ただし、これらの制度・ルールは間違って適用されているケースも多いです。

会社の言うとおり、本当に残業代が発生していないかどうかは、念のため弁護士に相談して確認することをお勧めいたします。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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