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躍進を続けるベンチャー企業の採用システムは何が違うのか?【前編】

2021.09.05

■連載/あるあるビジネス処方箋

中途採用者を5~10年と定着させ、一定の時間内で戦力化することは難しい。新卒者と異なり、その時点までの経験や知識、ノウハウを兼ね備えている。それが新しい職場に移るとマイナスに作用することもありうる。だからこそ、慎重に受験者(エントリー者)を見定め、採否を決めるべきだ。今回は中途採用者を次々と雇いながらも、躍進するベンチャー企業の採用を紹介したい。

Chatwork株式会社(本社・大阪市、代表取締役CEO山本正喜、正社員203人、2021年6月末日時点)は2000年の創業以来、安定した成長を続けている。2011年からは、ビジネスチャットツール『Chatwork』のサービスを提供開始した。メッセージのやりとりの他、タスクやファイルの管理、音声通話やビデオ通話ができる。2021年6月末時点で、中小企業を中心に32万1千社以上が利用している。

ビジネスチャットツール『Chatwork』

2019年には、東京証券取引所マザーズ市場へ新規上場。成長を支える人材を獲得するために、丁寧な中途採用を積極的に続ける。2020年は、67人を採用。それ以前は年間で平均20人。2020年4月入社からは、新卒採用も始めた。現在は新型コロナウィルス感染拡大のなか、社員やエントリー者の安全を守るため、中途、新卒とも面接はほぼすべてをオンラインで行う。

正社員203人の職種の内訳は、プロダクト本部(エンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーなど)81人、ビジネス本部(営業やマーケティングなど)86人、ピープル&ブランド本部/コーポレート本部(人事や総務、経理、広報、経営企画室など)36人。

プロダクト本部が行う中途採用試験は各職種や時期により多少異なる。エンジニアの場合は、求人サイト、転職エージェント、リファラル(社員の紹介)のル―トが多い。ピープル&ブランド本部人事部マネージャーの吉成大祐氏は、15社程の転職エージェントのコンサルタントと週に数回は会う。

ここが、ベンチャー企業の採用の質を上げるための1つのポイントになる。採用責任者が、転職エージェントと求めるべき人物像についていかに共有意識をつくるか。それにふさわしい人材の紹介をいかにスピーディーに受けることができる否か…。

ピープル&ブランド本部人事部マネージャー 吉成大祐氏

ベンチャー企業の場合、社員数がまだ少ない。他の部署や職種への異動は大企業のようにスムーズに進むとは限らない。だからこそ、その部署や職種、担当する仕事に言わば、ハマるような人材を厳選することが重要になる。「ハマる人材」は、本連載の過去の記事『壁を乗り越えろ!オンライン英会話スクールを展開するベンチャー企業の人材採用戦略』『知名度やブランドの壁を越える!躍進するベンチャー企業が実践する新卒採用の新しい仕組み』でも取り上げた。

吉成氏は、このあたりをよく心得ている。ミスマッチを防ぐために、求める人材や職歴、経験、技術力、人柄を繰り返し伝え、イメージを共有したうえで人材の紹介を受けているという。紹介を受けた後は、求人サイトやリファラルの応募者と同じ方法で選抜する。

内定までのステップは、次の通り。

①書類選考
②1次面接(面接官は管理職で、約1時間)
③2次面接(面接官は数人の役員、もしくは管理職で、約1時間)
④オンライン体験入社(1日、約2時間)
⑤最終面接(社長、もしくは担当役員で、約1時間)

いずれの職種も採用試験を受ける前に、応募者の希望に応じて「面談」の場を設ける。応募者と管理職1~2人が1時間程、オンラインで話し合う。ミスマッチを防ぐ試みと言える。基本的には、応募者からの質問に答える形式で進める。例えば事業や求められる技術力、労働条件が多い。面接ではないので、採否に直結はしない。

他の多くのベンチャー企業の採用と異なる点で言えば、③2次面接と④オンライン体験入社だろう。2次面接では本部長、マネージャーが状況に応じて面接官をする。毎回、面接官を変えている。様々な視点から応募者の人材としての可能性を見つけ出すためだ。

「多くの面接官を起用することで、技術力やポテンシャル、入社後の近未来、人柄を正確に判断するようにしている」(吉成マネージャー)

私が取材で知る範囲で言えば、毎回、面接官を変えることができるほどに本部長、マネージャーなど管理職の層が厚いベンチャー企業は少ない。大半は、社長や役員など数人で面接官をする。そこで採否を決めて各部署に配属するのだが、問題が生じやすい。現場で実際に仕事ができるか否か、その仕事の内容やレベル(難易度)を採用試験で徹底して確認していないケースが多い。結果としてミスマッチとなり、退職する傾向がある。

同社は約100人が応募した場合、内定者は平均で2~3人。高いレベルでの即戦力を求めるので、IT業界の30歳前後が多い。吉成氏は「成長を支えるならば、厳選した人材が必要。他の有力な企業からも内定を得るような人に入社していただきたい」と話す。

後編へ続く

文/吉田典史

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