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5万円台に値下げして買いやすくなったGoogleの最新スマホ「Pixel 5a(5G)」の実力を徹底分析

2021.09.03

■連載/石野純也のガチレビュー

 最上位モデルとほぼ同じカメラ性能を持ちながら、価格をミドルレンジモデル並みに抑えたグーグルのPixel aシリーズは、そのコストパフォーマンスの高さから人気を博している。売れ行きの面では、Pixelシリーズ全体をけん引していると言っても過言ではない。日本では、大手キャリアも導入しており、売れ筋の端末に位置づけられている。中でもソフトバンクは、aシリーズの一部を独占提供するなどして、販売に注力している。

 そんなaシリーズのPixelに、新たな1台が加わった。5Gに対応した「Pixel 5a(5G)」がそれだ。同モデルは、20年10月に発売されたPixel 5Gの廉価版という位置づけ。チップセットやカメラのスペック、防水性能、金属をサラッとした手触りに加工したボディはそのままに、グーグル直販の価格は5万1700円に抑えている。「Pixel 5」が7万4800円で販売されていた事実を踏まえると、価格が大幅に下がっていることがわかるはずだ。

 日本版はおサイフケータイにも対応しており、普段使いにはちょうどいい端末と言えそうだ。そんなPixel 5a(5G)を、発売に先立ち試用することができた。その実力を、ひも解いていきたい。

Pixel 5の廉価版にあたるPixel 5a。ミドルレンジモデルながら、Pixel 5との共通点は多い

デザインはPixel 5そっくり、ただし画面サイズは大きめ

 過去のaシリーズは、上位モデルとは異なり、素材にポリカーボネートが採用されてきた。カジュアルな雰囲気を出せるため、廉価モデルにはマッチした素材だった一方で、高級感は薄くなる。「Pixelの廉価モデル」として見れば納得できる仕様ではあるものの、世に出回っているミッドレンジモデルと比べると、チープさがある点は否めなかった。これに対し、Pixel 5a(5G)にはPixel 5と同じ金属が採用されている。

ボディには金属を採用。ただし、上から塗装が施されているため、見た目にはそれがわかりづらい

 金属と言っても、その上から塗装が施されているため、見た目だけだとポリカーボネートのボディと区別がつきづらい。これは、生活に溶け込む優しい雰囲気を演出するためだが、わかりやすい高級感がない点は賛否両論ありそうだ。一方で、手に取ってみると、金属特有の硬質感があり、金属素材の質感は伝わる。その意味では、触覚に訴えかけるデザインを踏襲していると言える。金属やガラスの素材感を全面的に打ち出すスマホが多い中、アンチテーゼのようでおもしろいアプローチだ。

 グーグルによると、金属を採用した理由は防水・防塵にあるという。確かに、従来のポリカーボネートを採用したaシリーズは、いずれも防水・防塵には非対応。ゲリラ豪雨の多い日本で使う際には、やや不安があったのも事実だ。また、日本に投入されるミドルレンジモデルの一部が防水・防塵対応を果たしている中、aシリーズのPixelが非対応なのは競争上マイナス点になる。これまでのポリシーを変え、Pixel 5a(5G)に金属を採用したのは正解だと感じた。

廉価モデルのaシリーズながら、防水・防塵に対応している

 ミドルレンジモデルで生産数も限られているため、カラーはMostly Blackの1色に限定されている。カラーバリエーションが限られているのは、選ぶ楽しみがなく残念だが、スマホはケースをつけることである程度“きせかえ”に近い形で印象を変えることができる。Pixel 5a(5G)の場合、純正ケースが4色販売されているため、色に満足できない場合は、こうしたアクセサリーを使うといいだろう。

カラーバリエーションは1色のみだが、ケースをつけることで着せ替えを楽しめる

 ただし、ケースをつけるとそのぶんだけボディは大きくなる。Pixel 5a(5G)はディスプレイサイズが6.34インチとPixel 5の6インチより大きいため、ありていに言うと少々持ちづらい。筆者は比較的手が大きく、大画面端末も片手で操作することが多いが、それでもケースをつけた状態だと大きいと感じた。手になじむコンパクトモデルをほしい人は、独占販売しているソフトバンクの店頭などでサイズ感を確認しておいた方がいいだろう。逆にディスプレイサイズが大きいぶん、映像に迫力は出るのは持ちやすさとのトレードオフと言える。

元々のディスプレイサイズが6.34インチと大きめのため、ケースをつけるとさらに持ちづらくなってしまう

カメラの画質はPixel 5譲りで、夜景撮影も難なくこなせる

 Pixelと言えば、やはりAIを駆使したカメラが売りだ。Pixel 5a(5G)にも、その特徴はしっかり受け継がれている。背面のカメラはデュアルカメラで、標準カメラはデュアルピクセルセンサーで1220万画素、超広角カメラは1600万画素だ。1220万画素の標準カメラには、光学式および電子式の手ブレ補正も搭載されている。他社のハイエンドモデルのような望遠カメラには非対応だが、AIで画質を補正する超解像ズームに対応しており、3〜4倍程度のズームであれば劣化が非常に少ない印象だ。最大倍率の7倍まで拡大しても、等倍なら十分使える写真が撮れる。

背面のデュアルカメラは標準と超広角という構成

望遠カメラには非対応だが、7倍までズーム可能。超解像ズームのお陰で、等倍ならある程度見られる写真に仕上がる

 カメラのスペックは、上位モデルであるPixel 5と同じ。画像を処理するためのチップセットもまったく同じSnapdragon 765Gで、ソフトウェアも同じため、結果として出力される写真も条件が同じなら、同レベルになる。「Pixel 6/6 Pro」が登場していない今現在では、Pixelの中でもっとも画質が高いカメラということだ。実際、風景写真や料理の写真を見ると、ミドルレンジモデルで撮ったとは思えないほど、ディテールが精細で色もきれいに出る。

発色は実際よりやや派手目だが、ディテールはしっかり表現されていて、バランスのいいカメラだ

 Pixelの代名詞ともいえる夜景モードも健在。連写合成で手ブレを抑えつつ、明るい写真が撮れるが、ノイズが少なく、明るい場所が白飛びも抑えられている。今どきのミドルレンジモデルなら、強い光源のあるビルなどの建物が入った夜景はそれなりにキレイに撮れてしまうが、Pixel 5a(5G)の場合、光が少ないときでもクオリティを維持している点は評価できる。コンピュテーショナルフォトグラフィーをいち早く提唱し、スマホに取り込んできたグーグルならではと言えるだろう。

ライトアップされた建物はもちろんのこと、光源が少ない夜景も明るく映し出す

 また、Pixel 5から導入されたポートレートモード時に光の当たり方を調整する「ポートレートライト」や、「Pixel 4」で採用された「デュアル露出補正」といった機能も、余すところなく利用できる。動画は、「シネマティック撮影」に対応。強力な手ブレ補正がかかるのはもちろん、カメラを移動させた際にゆるやかにパンニングするため、本格的な映像に仕上がる。こうした撮影を手軽にできるのが、Pixel 5a(5G)の魅力だ。

ポートレートライトを使うと、後から被写体のライティングを容易に変更することができる

明るい部分と暗い部分、それぞれを補正できるデュアル露出補正に対応

手ブレ補正が強力で、ゆっくりとしたパンニングができるシネマティック撮影も魅力的な機能だ

Snapdragon 765Gで処理能力は高い、FeliCa搭載もうれしいポイント

 生体認証は指紋認証に対応している。Pixel 4のころにあったセンサーで顔を読み取る顔認証には非対応だが、コロナ禍でマスクを着用する機会が多いため、指紋認証の方が手軽さは上だ。指紋センサーは背面に搭載されており、手に持ったときに自然と人差し指が当たる。ただし、背面にあるがゆえに、テーブルの上などに置いたままロックを解除することができない。画面内指紋認証を採用したり、側面の電源キーと一体化させたりする端末が増えている中、これは少々残念なポイントである。

生体認証は指紋センサーで、カメラのやや下に搭載されている

 ミドルレンジモデルではあるが、Snapdragon 765Gを搭載しているため、処理能力はどちらかと言うとハイエンド寄りだ。フラッグシップモデルのPixel 5が同じチップセットを搭載していたことからも分かるとおり、Snapdragon 765Gの処理能力は高く、普段使いには十分すぎるほど。OSのチューニングが上手くできているためか、下手なハイエンドモデルよりもサクサク感があるように感じられる。

 もっとも、いくら処理能力が高くてもミドルレンジ向けはミドルレンジ向け。ピーク時のパフォーマンスに関しては、やはりハイエンドモデルには及ばない。3Dグラフィックスを駆使したゲームなど、一部のアプリをフルスペックで動かそうと思ったら、より上位のモデルを選択した方がいいだろう。ただし、現行のPixelにはSnapdragon 8シリーズを搭載したモデルがないため、処理能力がさらに高い端末がほしい場合は、秋に発売するPixel 6/6 Proを待つ必要がある。

 日本に初上陸したPixel 3以降、FeliCaを搭載しているのもうれしいポイントだ。モバイルSuicaやiD、QUICPayのほか、現時点ではiPhoneが未対応な楽天Edyやnanaco、WAONといった電子マネーも利用することができる。海外メーカーのミドルレンジモデルの場合、おサイフケータイが省かれることもあるが、きちんとサポートしている点は評価したい。

ミドルレンジモデルながらおサイフケータイに対応しているのも、評価できるポイントだ

 処理能力が高く、ハイエンドモデルに匹敵するカメラを搭載したPixel 5a(5G)だが、5万1700円という価格は少々悩ましい。おサイフケータイや防水に対応した5G対応のSIMフリーモデルなら、OPPOやシャオミを選べば、より安く手に入れることができるからだ。一方で、OSのアップデートを3年間保証していたり、カメラの画質がミドルレンジモデルとして突出しているところは、差額なりの価値と言える。安心して長く使えるミドルレンジモデルを探していた人には、お勧めできる1台だ。

【石野's ジャッジメント】
質感        ★★★★
持ちやすさ     ★★★★
ディスプレイ性能  ★★★★
UI         ★★★★
撮影性能      ★★★★
音楽性能      ★★★★
連携&ネットワーク ★★★★
生体認証      ★★★★
決済機能      ★★★★★
バッテリーもち   ★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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