■新連載/文具ソムリエール菅 未里の「ズボラ文具」
最近、少し困っていることがあります。「文房具好き」と自己紹介すると、「ああ、この人はていねいで細かい作業が得意なんだな」と解釈されることに気づいてしまったからです。
何を隠そう、私はズボラです。細かい作業は苦手です。いえ、もちろん繊細な作業が好きで得意な文房具好きはいくらでもいるのですが、私は違うのです。残念ですが。
しかし、ズボラな人間が文房具を好きになって何がいけないのでしょうか。いけないはずはありません。なぜなら、私は自らのズボラさを文房具によってカバーしているからです。文房具はズボラな人間を救ってくれるのです。
というわけで今回からは、ズボラな方に向けて、生活を助けてくれる文房具を紹介していきます。第一回目は、ズボラ人間の天敵である「整理・整頓」を助けてくれる文房具です。
みなさま、整理、苦手ですよね(整理が得意な方はズボラではありません)。まあ、プライベートで整理が苦手でも部屋が散らかるだけですが、仕事関連の道具の整理が苦手なのは致命的です。
特に書類。重要なくせにペラペラですから、しばしば迷子になります。かといって、ズボラ人間にとってはいちいちファイルするのも面倒……。
そんな私を救ってくれたのがハイモジモジの傑作「ワーカーズボックス」です。これまで何度もメディアで紹介しましたし、ヒット作なのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、これはズボラ人間の救世主です。
ワーカーズボックスは箱型の収納ボックスです。サイズは色々あるのですが、一番使いやすいのはベーシックなA4サイズでしょう。A4の書類が入ります。いや、もう少し大きいものも入りますね。クリアホルダーに入れたA4の書類も入れられますから。
このワーカーズボックス、何が優れているかというと、箱型なので書類以外も入れられることです。ペンも入りますし、小物も入れられます。もちろんカード類も入ります。私は仕事によってペンを変えているので、ペンごと入れられるのは助かりますね。
あと、端に名刺を挟むスペースも用意されています。行方不明になりがちな名刺ですが、その案件の関係者一同の名刺をここに入れておけば、その心配もいりません。
つまり、ワーカーズボックスが一つあれば、仕事上のプロジェクトに関わるモノを一切合切入れられるんです。書類もペンも、小物も、関係者の名刺も。
仕事をはじめるにあたって、書類を出して、ペンを用意し、あれ、あの人の名刺はどこだっけ……と多難な道のりを歩んでいる方は多いと思うのですが、ワーカーズボックスがあれば、本棚から引っ張り出してくるだけで仕事を始められるのです。なんとありがたいアイテムなのでしょうか。
あ、今書きましたが、ワーカーズボックスは箱型ですから、本棚にそのまま入れられます。背にはマスキングテープを貼れるスペースがあるので、テープを貼って案件名を書き込んでおいてください。短い辺にもテープを貼るスペースはありますので、横向きに本棚に挿すこともできます。
ズボラは文房具でカバーできる。それが私の主張です。そしてズボラ人間を助けてくれる文房具は、たくさんあるのです。
文/菅未里
構成/佐藤喬