音もノイズも自動調整!OPPOとDYNAUDIOのコラボで生まれたワイヤレスイヤホン「OPPO Enco Free2」の実力検証
2021.08.24
■連載/ゴン川野のPC Audio Lab
3つの新機能でイヤホンをカスタマイズ
OPPOのEnco(アンコー)シリーズから新製品が2モデル登場する。パーソナライズに対応したアクティブ ノイズキャンセリング (ANC)を搭載した「OPPO EncoFree2」(1万3980円)とハイコスパな「OPPO Enco Buds」(4480円)である。
「OPPO EncoFree2」は音質にこだわり、デンマークのスピーカーメーカーDYNAUDIOと共同して音作りをしたという。それだけで、私はちょっと聞いてみたくなった。
「OPPO EncoFree2」は専用アプリとの連携で個人の耳に合わせた周波数特性を作るパーソナライズ機能がある。さらにイヤーピースの装着テスト機能も搭載、ANCのパーソナライズ機能と合わせて3つの新機能で、より個人の耳に合ったイヤホンにカスタマイズできるのだ。
パッケージはシンプルな紙製で緩衝材などを使わずに付属品が収まっている
イヤーピースはS、M、Lの3サイズが付属。充電ケース、ケーブル、マニュアルが同梱される
イヤホン側面にはタッチセンサーが埋め込まれ、スライド操作で音量調整ができる
AndroidだけでなくiOSにも専用アプリで完全対応
OPPOのイヤホンなので、iPhoneにもiOS対応の専用アプリ「HeyMelody」が用意されており、全ての機能が使えるので安心だ。今回の試聴はiPhone11Proでおこなっている。専用アプリを使うと、遅延の少ないゲームモードへの切り替え、ANCのON/OFFと外音取り込みモードへの切り替え、シングル&ダブルタップ操作のカスタマイズなどができる。
ユニークなのはイヤーピースのフィットテスト。自分に合うイヤーピースがイマイチ分からない人も、このテストで最適のサイズがズバリ分かるのだ。私はLサイズがいいと思ったのだが、テスト結果もLサイズが良好と表示された。装着方法がいい加減だと同じサイズでも左耳だけ評価が変わることがあり、なかなかシビアな評価がくだされることを実感した。
「HeyMelody」を使えばEnco Free2の全ての操作がおこなえる。イヤホンのタッチ操作のカスタマイズにも対応する
イヤホンのフィットテストでは、イヤーピースがSサイズで普通、Lサイズで良好になった。装着が甘いと片耳だけ普通になることもあった
パーソナライズで音に磨きをかける
パーソナライズの調整には3分間かかり、小さな音を聞き分けるため、静かな環境が必要である。イヤホンから聞こえるテストトーンを右耳と左耳で順番に聞き分ければ準備完了。結果に合わせたイコライジングがおこなわれ、どのように音が聞こえるかがレーダーチャートで表示されるのだ。
その効果は予想以上だった。私は中高域の耳の感度が下がっているようで、補正すると楽器の輪郭がピシッと描かれ、ボーカルのニュアンスも聞き取れるようになった。その影響力は中高域だけでなく、低域もエッジが効いたタイトな音になった。補正後はワイドレンジでダイナミックな音になり、イコライザーで「ヴォーカル」を強調を選択するとDYNAUDIOを思わせる味付けが楽しめた。
右端がアプリでのテスト後に最適化されたレーダーチャート。イコライジングが必要なことを実感
軽い装着感で高いノイズ低減効果
次にANCのパーソナル化をONにしてみる。こちらはテスト不要でON/OFFできる。効果はすぐに現れ、電車内の騒音で、ガタゴトと言う低い音の低減効果が高まった。体感的にはノイズ低減20%アップぐらい。ノイズ低減効果は業界トップクラスの42dBとのこと。電車内の騒音は半分ぐらいになる感じで、車内アナウンスは読書の邪魔にならない程度に小さくなる。もちろん、音楽を再生すれば、超低音の騒音以外は聞こえなくなる。
重さ4gで快適装着の「OPPO Enco Buds」
「OPPO EncoFree2」と同時発売される片耳4gでφ8mmのダイナミック型ドライバーを搭載した「OPPO Enco Buds」は軽い装着感と遅延の少ないBluetooth5.2を搭載、ゲームモードを選択すると最大80msの低遅延モードになる。連続使用時間は6時間、充電ケースを併用すれば最長24時間再生、15分充電で約1時間再生ができる。操作はタッチで、防塵防滴のIP54なのでジョギングやワークアウトにも安心して使える。音色はウォームで低域の量感も充分、解像度はEnco Free2に及ばないが、メリハリのある音を聞かせてくれた。
コンパクトな充電ケースはイヤホンと同じホワイトで統一されている
写真・文/ゴン川野