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九州大学とリコーが屋内や日陰でも効率よく発電できるフレキシブル環境発電デバイスを開発

2021.08.20

リコー「フレキシブル環境発電デバイス」

リコーは、IoT社会の進展に伴って飛躍的に増加が予想される各種センサーを常時稼働させるための自立型電源用途として、屋内や日陰で効率的に発電できるフレキシブル環境発電デバイスのサンプル提供を9月から開始する。※サイズは41mm×47mm

今回のフレキシブル環境発電デバイスには、国立大学法人九州大学とリコーが2013年から共同研究・開発した発電材料を採用している。九州大学の高性能有機半導体設計/合成技術と、リコーが長年複合機の開発で培ってきた有機感光体の材料技術を組み合わせて、屋内のような低照度(約200lx)から、屋外の日陰などの中照度(約10,000lx)環境下で高効率な発電を実現した。

薄型・軽量で曲げることが可能なフィルム形状であるため、さまざまな形状のIoTデバイスに搭載することが可能。

移動型・携帯型のウェアラブル端末やビーコンなどのデバイス、およびトンネル内や橋梁の裏側に設置される社会インフラのモニタリング用デバイスなどの自立型電源として適用できる。

これにより、身の回りの多彩な小型電子機器類の電池交換が不要となり、利便性の向上とともに持続可能な開発目標(SDGs)への貢献も期待される。

リコーは、2020年から提供している屋内向けの固体型色素増感太陽電池(DSSC)に次ぐ環境発電デバイスとして、IoTデバイスメーカーやサービス事業者、商社向けにサンプル提供を行ない、早期の商品ラインアップ化を目指すという。

九州大学 稲盛フロンティア研究センター 安田琢麿 教授のコメント

我々の生活環境に必ず介在する「身近な光」を高度に利活用する環境発電(エネルギーハーベスティング)は、これからのIoT社会を支える未来志向のエネルギー技術です。我々とリコーは、この環境発電の研究に先駆けて取り組んできました。

約8年余に渡る共同研究が実を結び、その技術がいま社会に活用展開されようとしています。リコーと共同開発した有機材料は従来の太陽電池とは異なり、室内環境でも優れた発電性能を発揮します。

この材料技術に基づいて開発されたフレキシブル環境発電デバイスは、紙のように薄く、軽く、曲げることも可能で、微弱な光さえあればいつでもどこでも永続的に発電できることから、我々の身の回りのさまざまな小型電子機器の分散自立電源として幅広く実装されていくものと期待しています。

また、この新しいエネルギー技術は、SDGsに掲げられている「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」の達成にも大きく貢献するものであると信じています。今後もA-STEP産学共同プロジェクトを通して、未来社会に資するエネルギーハーベスティング技術のさらなる研究開発を産官学連携体制で推進していきます。

株式会社リコー RICOH Futures BU EH事業センター 所長 田中哲也氏のコメント

私たちの実現させたい未来は「充電のない世界」をつくることです。人が意識的に「充電」という行為をする必要がない世界、「電池交換」という行為をする必要がない世界を実現させたいと考えています。

すべてのモノがインターネットにつながるIoT社会では、モノに取り付けられた各種センサーの情報をインターネット経由で収集し、モノの状態や位置などを把握することにより、快適な生活を可能にします。今後、さまざまなモノへのセンサー搭載拡大が予想されるなかで、それらのセンサーを常時稼働させる自立型電源として、身のまわりにある光や熱、振動などから発電するエネルギーハーベスト(環境発電)が注目されています。

リコーは持続可能な社会の実現に向けて、これまで固体型色素増感太陽電池(DSSC)を上市し、今回、有機薄膜太陽電池(OPV)のサンプル提供に至りました。屋外・宇宙用途向けのペロブスカイト太陽電池の開発にも取り組んでおり、今後もクリーンエネルギーの普及による環境負荷低減に向けて、自立型電源としての活用用途を拡大させていくことで、事業を通じた社会課題の解決に貢献してまいります。

関連情報:https://jp.ricoh.com/technology/tech/094_flexible_energy_harvesting_device

構成/DIME編集部

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