小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

オードリー・タン氏からメッセージ!最新の台湾トレンドを知る「脳内トラベル台湾」開催中

2021.08.22

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

日本で台湾文化を体験する「脳内トラベル台湾」

台湾文化コンテンツの産業化と国際化を促進する、台湾クリエイティブ‧コンテンツ‧エイジェンシー(TAICCA)では、台湾の文化やコンテンツを日本国内へ広めるイベント「脳内トラベル台湾」を、誠品生活日本橋などの書店にて9 月15日まで期間限定で実施する。

開催初日には、台湾のデジタル担当大臣であるオードリー・タン氏をスペシャルゲストに迎え、誠品生活日本橋と台湾をオンラインで結び記者発表会が行われた。

「日本で初の単独開催となるPRイベント『脳内トラベル台湾』では、期間中3つの書店で特設コーナーを設置。文学、雑貨、トークイベントを通して、日本の皆さんに台湾の文学作品や、雑貨などに触れていただき、多様性が魅力の台湾文化、生活スタイルを体験していただく」(TAICCA 董事長 丁曉菁氏)

「脳内トラベル台湾」は、誠品生活日本橋、本屋B&B、ダ・ヴィンチストア(※9月1日から)で開催。各店舗には「脳内トラベル台湾」特設コーナーが設置され、「複眼人」(KADOKAWA)、「返校 影集小説」(KADOKAWA)、「台北プライベートアイ」(文藝春秋)、「フォルモサに咲く花」(東方書店)など、さまざまな台湾文学作品が50作以上並ぶ。

記者会見でオードリー・タン氏は、おすすめの書として「フォルモサに咲く花」を挙げた。

「台湾で『SEQALU:Formosa 1867』という名前でドラマ化され、大ヒットしている小説が『フォルモサに咲く花』で、1867年に台湾原住民と外国勢力との間に発生した『ローバー号事件』を題材にした、台湾らしい多様性や、台湾の歴史や風土を感じることができる物語。

先日、私のTwitterで、この作品についてツイートしたところ、日本のフォロワーさんからも、『日本でこのドラマはいつから見られるようになりますか?』など、非常に多くのコメントをいただいた。ぜひこの自粛期間に原作の小説をご覧になり、『脳内トラベル』を楽しんでいただければと思っている。コロナが落ち着いて、日本と台湾の友人たちが再び出会えるようになった時、台湾の文化コンテンツについて感想や思い出を語り合えるようになれればうれしい」

「脳内トラベル台湾」会期中は、ブックコーディネーターの内沼晋太郎氏、直木賞作家の乃南アサ氏、声優の池澤春菜氏など、台湾に所縁あるゲストによるトークイベントを実施する予定。詳細は特設サイトを参照のこと。

さらにイベント実施店舗では、日本でも人気を呼んでいる台湾雑貨を10ブランド以上取り揃える。書籍、カルチャー、ライフスタイル製品を扱う誠品生活日本橋では、台湾の書籍、雑貨、オリジナル商品を販売。

本屋B&Bでは、BIG ROMANTIC RECORDSが運営するレーベルショップ「大浪漫商店」のレーベルグッズやレコードなどの一部を展示販売。ダ・ヴィンチストアでは、レトロでかわいい台湾雑貨と服飾製品を扱う「Akushu」の商品の一部を展示販売する。

(※画像は誠品生活日本橋)

オードリー・タン氏が語る「台湾文化と多様性」

「脳内トラベル台湾」初日は、台湾からオンラインにてオードリー・タン氏が、トークイベントを行った。日本から寄せられた多くの質問のひとつひとつに丁寧に回答しながら、台湾の魅力や多様性について語った。

――台湾に海外からの友人が訪れたときに案内したい場所は?

「私のオフィスである『ソーシャル・イノベーション・ラボ』は台北の中心地・仁愛路にあり、外国から友人が訪れた際はぜひオフィスにお連れしたい。日本統治時代に工業研究院だった場所で、その後、空軍の倉庫になっていたが、現在は台湾の文化部(文化省)と、IT・テクノロジーに関する省庁が共同で、イノベーションを起こすコンテンツの制作など、最先端の研究を行っており、市民にも開かれた場所になっている」

――オードリー・タン氏が考える多元性文化とは?

「トランスカルチュラルをキーワードとして捉えている。自分たちが育った環境、文化を他の文化の角度から見つめ直すというもの。台湾グルメで有名なタピオカ・ミルクティーに例えると、タピオカの色は白でも黒でも良い、お茶もさまざまな種類のものを使っても良い。組み合わせは自由で、作る過程に創意性があれば良いのだと思う」

――台湾の小説では多元性やマイノリティーを取り上げた作品が多く登場しているが、この状況をどう見ているか?

「インターネットがポジティブに貢献しているからだと思う。インターネットの無い時代は、自分が作ったコンセプト、プロットを基に創作していたが、現代は、作家がプロット作りの段階で、ネット上で公開することもあり、さまざまな文化圏の人たちから意見などを聞き、評論のプロセスを経て、自分が経験したことのない要素も取り込まれて作品が生み出されている」

――自身に影響を与えた作品は?

「影響を与えた作品は数多くあるが、子どものころから言葉と共に好きだったのが音楽。歌手のルオ・ダーヨウ(羅大佑)を好んで聞いており、中でも『未來的主人翁』という曲がお気に入りで、最初は歌というより詩として楽しんでいた。ルオ・ダーヨウについては、『ソーシャル・イノベーション・ラボ』で、3Dのアバターを使ったバーチャルなリミックス作品も作っており、昔の作品を新たに作り直す試みは興味深い」

――日本人の作家や作品で好きなものはあるか?

「若いころは翻訳本の村上春樹を読んでいたが、SF作品も好きで、私に一番影響を与えた作品は『攻殻機動隊』と、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の2作品」

――ステイホーム中の楽しみ方は?

「20か国がインターネットでつながる、“カウチサーフィン”を楽しんでいる。これはタイムゾーンを旅するようなもので、世界中の人とオンラインで仕事をしているが、時差があるため、日中はアジアを中心とした国々、日没後や明け方などは北米、ヨーロッパ、アフリカの国々とのやり取りを行う。実はカウチサーフィンは20代のころから楽しんでいる」

――多様性について日本は台湾から学ぶべきものが多くあるが、異なる相手を認めることから始めて、さらにその先に進むために必要なことは?

「虹色はさまざまな色が公平に交わることで、全体を作り上げている。DNAは人種ではなく人類として捉えるべきもの。先ほど申し上げたトランスカルチュラルは、異なる文化を尊重するだけでなく、その立場になって自分自身を見返すということだ。

自分の主張をするだけでは誤解や衝突が生まれる。だが、もし生まれたとしても、トランスカルチュラルの視点で見ることで共通の価値を見出すことができる。

カギとなるのが共通の経験。例えば台風は台湾でも日本でも大きな被害を及ぼす脅威だが、共通の経験によって、コミュニケーションを円滑にできる材料になる」

――女性や有色人種などに対する人権の侵害が世界中で起きているが、どのような方法だったら、多くの人に人権の大切さを伝えられるか?

「それには2つの方法があると思う。まずは自分自身を好きになって自分を支えるということ。もうひとつは自分が直面したフェアではない出来事を、みんなで討論して話し合うこと。これは今回のようなトークイベントや、メディアでの放送でもいいと思う。そうすれば『これは違うのではないか』という声が他から上がるし、問題を解決するための動きも起こってくる。自分だけでは出来なかった解決にもつながり、大勢の人に認識させるためにその問題をリードする立場にもなれる」

【AJの読み】多様性に富んだ台湾出版文化に触れることができる絶好の機会

新型コロナ対策でマスクの在庫が確認できるシステムを構築し、日本でも一躍名が知られるようになった、オードリー・タン氏。東京オリンピックの開会式出席は、感染対策のため残念ながら中止となったが、今回のトークイベントでは台湾の魅力や多様性について真摯に語った。

グルメ、カルチャーといった魅力や、距離的に近いこともあり、台湾は日本人に人気の観光地。コロナ前の2019年には215万人以上の日本人が台湾を訪れていたが、コロナ禍で海外旅行ができなくなったことから、「台湾ロス」という言葉も生まれた。

「脳内トラベル台湾」は、多様性に富んだ台湾出版文化に触れることができるイベント。台湾ロスの人だけでなく、日本ではあまり知られていない台湾文学について体験できる絶好の機会だ。まずは、オードリー・タン氏おすすめの「フォルモサに咲く花」から読んでみたい。

文/阿部純子

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2021年10月14日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「4WAYポータブルランタン」! 特集は「行列店に学ぶヒットの法則」、「iPhone 13」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。