夏休みという響きは大人になってもワクワクするが、たっぷりの宿題がついてくる。宿題を終わらせる時期について聞いた調査では、大人の男性の38%が「最終日近くにまとめてやった」と回答。さらに6%の人が「終わらなかった」と回答している(Data1)。
しかし、それを懐かしい思い出としてすませられないデータがある。Data2を見ると、子供の頃の夏休みの宿題について「終わらなかった」と回答した人で、仕事の満足度が高い人はわずか13.3%。一方ギリギリでも終わらせていた人は、仕事も3割から4割の満足度を得ていることがわかった。つまり子供の頃に宿題から逃げた人は、大人になっても仕事に満足できない傾向が見られるのだ。
そうなると大人が宿題を抱える子供たちに伝えるべきは「ギリギリでも期日までに終わらせる」こと。難敵は「読書感想文」と「自由研究」(Data3)だが、実際は「自分の力ですべて取り組んだ」人と同じくらい「手伝ってもらった」人がいることが判明(Data4)。宿題が終わらないのなら、親が手伝ってでも何とか仕上げる。それが今どきの、夏休みの宿題のゴールなのかもしれない。
Data1|半数以上が夏休み後半から、最終日近くに終わらせる
■ いつ終わらせたか (男女別)
2019 引越し比較・予約サイト「引越し侍」
宿題を前半に終わらせたり、コツコツやったりする傾向は、男性よりも女性。しかし終わらない割合は男女とも差がないのがおもしろい。
Data2|夏休みの宿題が終わるのが遅かった人は仕事の満足度も低い傾向
■ 現在の職種の満足度
2020 株式会社アイスタット 調べ
現在の仕事の進め方で一番満足度が高い傾向にあるのは、コツコツ型よりもササっとタイプ。仕事は着実性よりスピードが重要なのか?
Data3|読書感想文と自由研究さえ終わらせればそれほど苦労しない!?
■ 夏休みの宿題で最後まで残りがちな宿題は何ですか?
2019 イオレ調べ
ドリル・問題を自分で解かずに回答を写すのは意味がなく論外だが、自由研究はもはや親子の共同作業が前提となっているケースも多い。
Data4|宿題が終わらないなら親に手伝ってもらうのもアリ?
■ あなたが小・中学生時代の時、夏休みの取り組み方について、教えてください(n=300)
2020 株式会社アイスタット調べ
「自分だけで宿題を終わらせる人」が最も多い一方、僅差で「家族に手伝ってもらった」人が……。後者は叱られるが家族の絆が深まる!?
取材・文/高山 惠