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日本への影響は?米インフラ投資法案と予算決議案の注目ポイント

2021.08.19

三井住友DSアセットマネジメントがこのほど、同社チーフマーケットストラテジスト・市川雅浩氏による、その時々の経済・相場を読み解く「市川レポート」として、「米インフラ投資法案と予算決議案~要点整理と今後の流れ」と題したレポートを発表した。詳細は以下の通り。

米上院は8月10日にインフラ投資法案を、11日に2022会計年度予算決議案をそれぞれ可決

米議会上院は8月10日、5年間で総額1兆ドル規模を拠出するインフラ投資法案を、賛成69、反対30で可決した。予算配分済みの金額を除く新規の支出は約5,500億ドルとなっており、道路や橋、電気自動車(EV)充電設備など、輸送部門のインフラ整備に約2,800億ドル、水道や高速通信網など、非輸送部門のインフラ整備に約2,700億ドルが充てられる。

また、米議会上院は8月11日、2022会計年度(2021年10月~2022年9月)の予算決議案を、賛成50、反対49で可決した。同法案には、子育てや教育支援のほか、再生エネルギーへの投資拡大やEVの普及など、気候変動対策も含まれる。10年間で3兆5,000億ドル規模を投じる内容となっており、バイデン政権が掲げる大型経済対策の実現に道が開かれた。

米国雇用計画はインフラ投資法案と予算決議案で、米国家庭計画は予算決議案で扱う方向に

バイデン政権の大型経済対策は、インフラ投資や気候変動対策を中心とする「米国雇用計画」(3月31日発表)と、子育てや教育支援を中心とする「米国家庭計画」(4月28日発表)の2本柱で構成されている。当初の規模は、前者が8年間で約2兆2,500億ドル、後者が10年間で約1兆8,000億ドルだったが、前者は製造業の競争力強化に関する項目が別法案に移行されるなどで、5月21日に約1兆7,000億ドルに縮小された。

今般、上院で可決されたインフラ投資法案は、米国雇用計画のうちインフラ投資に関する項目に対応したものだ。また、同じく上院で可決された2022会計年度の予算決議案は、米国雇用計画の残りの項目と、米国家庭計画に対応したものとなる。つまり、米国雇用計画は、いくつかの個別法案と2022会計年度の予算に分割され、米国家庭計画は2022会計年度の予算で扱う形になっている(図表1)。

インフラ投資法案は財源不足、予算決議案は財源としての増税が、この先の審議の焦点になろう

インフラ投資法案は今後、下院での審議に移るが、審議開始は夏季休会明けの9月からとなる見通し。なお、今回のインフラ投資法案は、超党派の法案であり、民主党は共和党に配慮して財源としての増税を封印した。そのため、経済底上げによって見込まれる税収の増加分を除くと、約840億ドルの財源が不足しており、今後の下院での審議が注目される。

2022会計年度の予算決議案も下院で審議されるが(図表2)、予算決議が成立すれば、上院で過半数の議席を獲得している民主党は、財政調整措置により単独で義務的経費や税制を変更することができる。ただ、予算の財源には、企業や富裕層への増税が検討されており、民主党内にも増税には慎重な姿勢を示す向きもみられることから、必ずしも審議がスムーズに進むとは限らず、こちらも進捗を見守る必要があると考える。

出典元:三井住友DSアセットマネジメント株式会社
http://www.smd-am.co.jp


構成/こじへい

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