■連載/カーツさとうの週刊★秘境酒場開拓団
こんな御時世に、呑み屋の話なんてのを原稿にするのはいかがなもんなのか? と自問自答する日々が、もう一年以上も続いとります。
でも、この時期だからこそ、報告しなきゃいけないこともあるよなァと、やっと自分の中で折り合いがついた話を書く!
もはや何回目かもわからない緊急事態宣言が、オレの住んでる神奈川県にも昨日発令された。
とは言っても、その以前から発令されていたまん延防止等重点措置の更なる強化ってことで、既に飲食店での酒類の提供は終日できなくなっていて、もう“まん防”なんだか“緊急事態”なんだか“それが普通”なんだか、正直なところよくわからなくなってきちゃってますよ。
まぁアタシのような小市民は粛々と従うしかないんですが、そんな現状から遡ること数週間前。東京都で緊急事態宣言(4回目かなァ)が発令されて何日か経ったある日。世田谷に住んでる知人のTMさんから久しぶりに電話がくる。
「ちょっと川崎に用があって来てるんだけど、神奈川はまだ呑めるんでしょ。軽く呑まない? ものすごくコロナに気を付けつつ」
即座にOKし、近所の武蔵小杉で落ち合って呑むことにした。
時間は午後4時頃。そんなちょいと早めの時刻から武蔵小杉でお気楽に呑むならココだよなァ~と、前にこの連載でも書いたことがある、真っ昼間っからオヤジのたまり場酒場『K(仮名)』にTM氏を案内する。
この連載で前にも書いたことのある酒場の話をまた書くなんてことはほとんどないんだけど、あえて書くッ! それには理由がある。
だって入店してビックリしたんですよ。ビックリしたというより感動した!!
その『K』という店。タバコも吸い放題だしさ、神経質なヤツだったら「キ~ッ!」とか言いかねない昔ながらの店なんで、若干コロナ対策については不安でもあったの。
ところがどうだ!! まず入口は開けッ放しで、換気扇みたいの回しまくって、とにかくできる限り換気しまくっている。
テーブルにすわると、店員さんが、
「ご利用は90分までになります」
と一言。その頃の神奈川県は、飲食店でのアルコール提供は午後7時までの滞在時間は90分まで。さらに1グループ4人までということになっていたのだ。
なんかちゃんとしてるな! と内心思いつつ、TM氏の第一声は当然のようにこんな内容。