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スナップ撮影に使える!クラシカルなデザインのNikon「Z fc」でレトロな街並みを撮ってみた

2021.08.01

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

撮影重量600gの「Z fc」はスナップに最適

先日、速報で紹介したNikon Zシリーズ初のクラシカルデザインを採用した「Z fc」に早くも品薄宣言が出た。Nikonのクラシカルな小型軽量ミラーレスを待ち望んでいる人々が多いことに驚いた。

これはレンズキットを借りて、さらなるフィールドテストをおこなわなければと思い、ボディに加えてズームキット用の「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」と、単焦点キット用の「NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)」を借用して、Nikon FM2を所有する写真家、小平尚典さんと共に昭和を感じさせるレトロな街、葛飾柴又を訪れたのだ。

「Z fc」に24~75mm相当のズームレンズを付けてストラップ、電池、SDカードを入れて実測重量600gとかなり軽量、これなら首から下げたまま散歩しても苦にならない。スペシャルエディションの交換レンズZ 28mm F2.8も実測157.9gと軽量だった。

「Z fc」と標準ズームレンズにストラップ込みでの実測重量が600.8gだった

私の散歩カメラ、FUJIFILM「X-E3」は標準ズーム込みで505.1gとさらに軽量だ

Z 28mm F2.8は157.9gと軽量、隣の50mmF1.4は255gもあった。しかし、28mmはレンズの口径が小さく、距離指標も、絞り値も被写界深度目盛りもないためデザイン的に間延びして見えるのが残念

上の「X-E3」と比較してもアナログダイヤルが充実した「Z fc」。右にある露出補正ダイヤルが親指で回しにくいが、Cの位置にすると下にあるコマンドダイアルで露出補正ができるのだ

液晶モニターはバリアングルの3型TFTで約104万ドット、タッチパネルでシャッターも切れる

単焦点レンズキットは42mm相当で上級者向け、接写は19cmまで寄れる

クラシカルデザインを採用した「NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)」はFXフォーマットなのにDXフォーマットのカメラのキットレンズになっている。カンタンに言えばフルサイズ用レンズだが、APS-Cサイズカメラの単焦点レンズキットなのだ。APS-Cサイズのセンサーを使うと、28mmという焦点距離は1.5倍になり、42mmという中途半端なほぼ標準レンズの画角になる。

我々の目はスマホのカメラによって、日々、広角化が進んでいるため42mmは馴染みが薄い。しかも42mmで開放絞り値F2.8は明るくない。単焦点レンズならF1.8かF1.4は欲しいところだ。ということでデザイン最優先の人以外にはキットレンズとしてはオススメできない。しかしながら歪みの少ない素直な描写で、接写は19cmまで寄れるので、観賞用を兼ねて手に入れても損はない。

柴又では、街並みを撮るには画角が足りず、風景の一部を切り取るような望遠スナップ的な使い方がメインになった。小平さんも途中から、ズームレンズないの? と音を上げていた。

Z 28mmはオールドニッコールレンズを思わせるデザインでZ fcにしっくりくる

柴又駅で迎えてくれるのは、もちろんフーテンの寅さんである
NIKKOR Z 28mm f/2.8 Nikon Z fc 1/1250sec、F2.8+0.67、ISO100

帝釈天に続く道はタイムスリップしたかのようだ。建物に歪みがなく階調性も良好だ
NIKKOR Z 28mm f/2.8 Nikon Z fc 1/500sec、F5、ISO100

接写は19cmまで寄れるのでマクロレンズ不要と小平さんも太鼓判を押した
NIKKOR Z 28mm f/2.8 Nikon Z fc 1/640sec、F5.6、ISO100

帝釈天でのスナップ。暗部がつぶれずに粘りのある階調性を見せてくれた
NIKKOR Z 28mm f/2.8 Nikon Z fc 1/1640sec、F2.8、ISO100

絞り開放で撮影したセミの抜け殻。前ボケと後ボケがうまく使えた
NIKKOR Z 28mm f/2.8 Nikon Z fc 1/640sec、F2.8、ISO100

大和家の天丼(並)は消費税込み998円、エビと白身魚に甘めのタレが昭和の味
NIKKOR Z 28mm f/2.8 Nikon Z fc 1/8sec、F3.5、ISO100

大和家から参道を望む。店内を思ったより明るくISO100で光が回った
NIKKOR Z 28mm f/2.8 Nikon Z fc 1/250sec、F2.8、ISO100

本命は24ー50mm相当の沈胴式ズーム、手ブレ補正機構も内蔵

Z fcに合わせてシルバーが登場したのがズームキットの「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」である。レンズの厚みが沈胴時にわずか約31mmしかないのに、4.5段の手ブレ補正効果を発揮する光学式VR機構を内蔵している。最短撮影距離は24mm時に20cmと短く、防塵、防滴に配慮した設計になっている。

DXフォーマットのレンズは本機と望遠系ズームの「NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR」しかないため、非常に貴重な存在だ。この2本を揃えれば24mmから375mmをカバーできる。

レンズキットはシルバーで沈胴時はクールだが撮影時は鏡胴部分の黒が目立ちやや違和感がある

背景までの距離にもよるが接写ならキレイなボケが得られる。発色も派手過ぎず好ましい
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR Nikon Z fc 1/250sec F6 ISO100

柴又帝釈天の二天門をモノクロモードで撮影、ケヤキ作りの緻密な構造が分かる
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR Nikon Z fc 1/200sec F5.6 ISO100

帝釈天参道の老舗、とらやをパチリ。24mmが使えるのでイメージ通りに撮れた
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR Nikon Z fc 1/250sec F5.6 ISO100

75mm相当で撮影した蓮の花、接写できるサイズは28mmとほぼ同等だった
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR Nikon Z fc 1/500sec F6.3 ISO100

山本亭の洋室、24mm相当で撮影。歪みが抑えられソファの質感も出ている
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR Nikon Z fc 1/15sec F4 ISO100

「風の吹くまま、気の向くままってやつだよ」と寅さんがつぶやいているよう
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR Nikon Z fc 1/640sec F4.5 ISO100

レトロな外観なだけでなく初心者にも使いやすいミラーレス

半日ほど葛飾柴又をブラブラ散歩しながら、Z fcを使った。小平尚典さんにも使ってもらった。2人が最初に感じたことは軽くてラクということだ。見た目がバリバリの一眼レフカメラなので、例えばNikon FM2ならボディだけで約540g、レンズを付ければ700gを超える。そのつもりで持つと600gしかないので非常に軽く感じるのだ。EVFは見やすく、液晶モニターも鮮明だ。

小平さんは不満点をこう語った。左側のダイヤルをISO感度切り替えに使うのはもったいない。ISO感度はオートで使う事が多いので、ここはモードダイヤルにして欲しかった。それからEVFだとアンダーな部分がつぶれて見えるが、実際に撮影するとつぶれていない。この問題はEVFの明るさ調整で解決した。あとは右側にグリップが全くないのもホールドが不安定になりやすいとのこと。これは手のサイズにもよるがオプションのエクステンショングリップZ fcーGR1を購入してもらうしかないだろう。

私が感じたのはEVFのグリッドの線が太すぎて目立ち過ぎること。もっと線を細くするか、格子線の色を白だけでなく黒も選べるようにして欲しい。それからシャッターボタンにメカニカル式のレリーズが使えるネジ穴を切って欲しかった。あとボディ内手ブレ補正機能がないのが不満。最後にZマウントのDXレンズが今後、どのぐらい発売されるかが不安、明るい単焦点の広角レンズはなかなか出なさそうだ。

では、Z fcはどれぐらいオススメなのかと言えば、小平さんは、これからミラーレスをはじめようと思う全ての年齢層にオススメ。特にフィルムカメラを使っていた人は迷わず使える。小型軽量で価格も手頃、仕上げも思ったより高級感があり納得できるそうだ。私もZ 50と比較すれば断然、Z fc推しである。FMではなくFベースのデザインにして欲しかったが、完成度が高く、動物AFと動物にも使える瞳AFがいい、でも、鳥には対応していないようだが。あとサイレント撮影ができるのもいい。交換レンズのことは忘れて「Z fc 16-50 VR SL レンズキット」だけで完結させるのがいいと思う。まさにプロのサブ機に使えるミラーレスである。

銀塩カメラ時代を体験した人には説明書不要で使えるインターフェイスだ

写真・文/ゴン川野

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