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コロナ禍で50代、60代のマンション売却ニーズが急増

2021.07.30

コロナ禍でマンションの売却事情にどのような変化が起きているのか。

今回マンションリサーチは、売主の年代別に、マンションを売る代表的な理由である上記3つが2017年~2020年の間でどのように変化したのかを調査し、コロナによる影響を検証した。

マンション売却動機から検証!コロナによる「移住」ニーズの変化

1.転勤・住み替えによるマンション売却

コロナ禍では、テレワークやオンライン授業の普及、そして「おうち時間」の長期化などにより住み替えニーズが増えたといわれている。働きながら休暇を楽しむ「ワーケーション」という言葉も、このコロナ禍で広まった。

グラフ1.コロナ禍で50代・60代以上の住み替えニーズが増加

マンションリサーチ調べ

ただ転勤・住み替えによるマンション売却ニーズの推移(グラフ1)を見てみると、2019年から2020年にかけて増加しているのは「50代」と「60代以上」のみ。逆に「~30代」「40代」は減少していることがわかる。

グラフ2.東京都では若年層の住み替えニーズの減少傾向が顕著に

マンションリサーチ調べ

そしてこちらは「東京都」に限定した推移のグラフ(グラフ2)。全国で見られたことが、より顕著に表れている。

・「40代まで」の若年層はコロナ禍で住み替えによるマンション売却ニーズが減少

・「50代」「60代以上」のニーズは高まった

・とくに「40代」の減少幅が10ポイント以上と大きい

・逆に「50代」は10ポイント以上増加

東京都で、働き盛りである30代、40代の方の住み替えニーズが減少したということは、必ずしもテレワーク等の普及によって移住ニーズが高まったわけではないと仮説が立てられる。

 2.金銭的な理由によるマンション売却ニーズ

コロナ禍で、収入が減少してしまった方も少なくない。とくにコロナの影響が大きい飲食業や交通業、旅行業では、収入減や失業者が多かったものと推測される。

グラフ3.金銭的理由によるマンション売却ニーズが増加しているのは60代以上のみ

ただ実際の売却ニーズの推移(グラフ3)を見てみると、2020年に金銭的な理由によってマンションを売却したいというニーズが増加したのは「60代以上」のみという結果に。逆に、その他の「~30代」「40代」「50代」はコロナ禍で微減となっている。

60代以上だけが2019年から2020年にかけて1.5倍ほど増加していることに鑑みれば「住宅ローン返済中」「働き盛り」の年代には、2020年の時点でそこまでコロナによる経済的な影響が出ていなかった可能性が考えられる。

 また債務者の中には、各金融機関のコロナ禍での特別対応によって返済方法の変更や猶予などを受けられたことで、マンション売却に至らずに月々の返済負担を軽減できた方も一定数いるものと見られる。

3.資産整理・財産分与によるマンション売却ニーズ

それでは、最後に「資産整理/財産分与」によるマンション売却ニーズの推移を見てみよう。

グラフ4.「~30代」「40代」はほぼ横ばい。「50代」は大きく落ちている

2019年から2020年にかけての推移(グラフ4)をみると「~30代」「40代」はほぼ横ばい。「50代」は大きく落ちていることがわかる。

それに対して「60代以上」のみが大幅に増加。資産整理や財産分与に伴うマンション売却とは、すなわち相続や離婚などが発生、あるいは将来の相続に備えている状況だと考えられる。

 ただ、コロナ以前の2017年から60代以上の売却ニーズが上昇傾向にあることをみれば、コロナとの関連性はそう大きくないと考えられるのではないだろうか。

 「転勤/住み替え」「金銭的な理由」「資産整理/財産分与」という3つの事由による各年代のマンション売却ニーズの推移をみてきた。

 コロナ禍の2020年は、いずれの事由についても「~30代」「40代」は横這い~減少傾向にあった中「60代以上」は全てで、「50代」は「転勤/住み替え」で大幅に増加していたことがわかった。

 とくに「40代以下」の住み替えによるマンション売却ニーズが2020年に大きく減少していたというのは、やや想定外の結果ともいえるだろう。

構成/ino.

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