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ツラいのは昔の話!?がん検診で胃や大腸の内視鏡検査を受けている人の割合は?

2021.07.30

「胃・大腸がん検診と内視鏡検査に関する意識調査白書 2021」

1981年以来、長年にわたり日本人の死因第1位であるがん。国民病として広く認知されていることは間違いないが、しかし、厚生労働省が定期的に検診の受診を推奨している五つのがんにおいても、その受診率は 50%に及ばない状況にあるという。

消化器内視鏡のリーディングカンパニーであるオリンパスは、以前より企業市民活動の一環として、自治体とがん対策に関する協定を締結するなど、胃がん・大腸がんの検診・精密検査の受診率向上に向けた取り組みを行っている。

同社ではこのほど、全都道府県別の 30~60代男女計18,800 人を対象に調査を実施し、「胃・大腸がん検診と内視鏡検査に関する意識調査白書 2021」としてまとめた。詳細は以下の通り。

1.コロナ禍での健康意識や医療機関受診に対する考え

新型コロナウイルス感染拡大により、さまざまな生活変化を余儀なくされるなか、「以前より自分自身の健康状態を意識するようになった」人は全体の24.8%、「やや意識するようになった」が31.7%。合わせて56.5%がコロナ禍以前より自身の健康状態を意識するようになっている。

また、健康診断·人間ドックを「受診する」とした人は全体の58.8%だった。がん検診については、「受診する」と回答した人は全体の45.2%で、がん検診の対象となる40~60代でも48.7%と、いずれも50%に届いていない。また、「感染の不安を感じるが受診する」は全体の34.2%(40~60代で37.1%)となっている。

健康診断·人間ドック、がん検診の受診控えは、生活習慣病やがんなどの早期発見を阻むことが心配されるが、コロナ禍で受診をためらったり、悩んでいる人が一定数いることが浮き彫りとなった。

外出にも不安を感じる日々が続いているコロナ禍で、「新型コロナウイルスを理由に医療機関を受診しないことで、病気の早期発見を見逃すことに不安を感じている」人は61.8%(「とても不安」「やや不安」合計)となった。

2.がんに関する意識と知識

日本人の2人に1人が生涯でがんになるといわれる現代だが、74.1%(40~60代:74.2%)が、「がんにかかることに不安を感じている」(「とても不安」「少し不安」合計)と回答した。

日本人の「死亡原因として一番多いと思うがん」について聞いたところ、男性のがんでは、「肺がん」(30.6%)が最も多く、以下、「胃がん」(28.2%)、「大腸がん」(18.0%)となった。2019年の実際の統計と同様の結果となっており、順位に、イメージと現実との乖離(かいり)はないようだ。

一方、女性のがんについては、「乳がん」(47.1%)が多いと思っている人が圧倒的に多くなっている。実際には、「大腸がん」での死亡数が最も多いため、女性の死亡原因で多いがんについては、イメージと現実との間に乖離が見られた。

「胃がん」が早期に発見されて治療を受けた場合、治る割合は「60%~90%」と回答した人が50.9%で最も多く、「90%以上」と正しく回答した人は30.0%にとどまった。

大腸がんも「60%~90%」が50.5%で多く、「90%以上」と正しく回答した人は24.0%だった。胃がん·大腸がんは早期発見·早期治療されれば、治癒率は90%以上※4と高いことが正しく認識されていないことが明らかになった。

3.胃がん検診と胃内視鏡検査に対する意識(40~60代)

■胃がん検診の実態

「X線(バリウム)検査」での胃がん検診の受診頻度は、「毎年受診」(23.1%)、「2年に1回受診」(8.3%)の合計が31.4%となった。

一方、内視鏡検査による胃がん検診の受診頻度は、「毎年受診」(12.2%)、「2年に1回受診」(9.2%)の合計は21.4%のみで、「X線(バリウム)検査」に比べ低くなっている。

「X線(バリウム)検査」、「内視鏡検査」共に、毎年受けている人は女性より男性の方が多く、「X線(バリウム)検査を毎年受けている」人は、男性40代、50代では30%以上と多くなっている。「内視鏡検査を毎年受けている」人は、男女とも年代の上昇とともに多くなり、男性60代で17.2%、女性60代で13.2%となった。

さらに、内視鏡検査による胃がん検診を毎年または2年に1回受診している人の直近の受診機会は「人間ドック(勤務先の費用負担あり)」が29.8%、「職場の健康診断」が20.9%で多く、職場による動機付けが多いことがわかった。また、「市区町村の胃がん検診」を利用して胃の内視鏡検査を受けた人は15.4%だった。

■胃内視鏡検査のイメージ

胃の内視鏡検査に対するイメージを聞いたところ、80.8%と大多数が「つらいイメージ」と回答した。年代が上がるにつれて「つらくないイメージ」と回答する人が増え、60代では4人に1人(25.9%)が「つらくないイメージ」と回答している。

胃の内視鏡検査に「つらいイメージ」を持つと回答した11,388人にその理由を聞いたところ、「口から入れる内視鏡は、のどを通る時がつらい・つらそう」(84.0%)と回答した人が最も多く、次いで、「鼻から入れる内視鏡は、鼻を通る時がつらい・つらそう」(47.7%)となった。

一方、胃の内視鏡検査を「つらくないイメージ」と回答した2,712人の理由は、「実際に内視鏡検査を受け、想像していたよりも楽だったから」(45.1%)が最も多い結果となった。

4.大腸がん検診と大腸内視鏡検査に対する意識(40~60代)

■大腸がん検診の実態

40歳以上の男女に毎年受診が推奨されている大腸がん検診(便潜血検査)の受診経験は71.1%。そのうち「毎年受けている」人は42.7%にとどまっている。毎年受診している割合が最も高いのは男性50代(52.0%)で、最も少ないのは女性40代(35.2%)だった。「大腸がん」は女性の死亡原因となるがんで最も多い一方、女性は男性に比べ、全年代で受診率が低いことが明らかとなった。

大腸がん検診(便潜血検査)を受けたことがある人に、陽性(要精密検査)になった経験を聞いたところ、5人に1人の割合(21.4%)で、陽性経験があると回答している。

大腸がん検診(便潜血検査)で陽性(要精密検査)になった際、大腸内視鏡による精密検査を受けた人は85.6%。「受けなかった」(14.4%)人の理由は、「痔の出血で陽性となったかもしれないから」(39.6%)、「自覚症状がなかったから」(30.5%)など、自己判断で精密検査を受けていないことが明らかになった。

■大腸内視鏡検査のイメージ

大腸の内視鏡検査に対するイメージを聞いたところ、86.5%が「つらいイメージ」と回答し、胃の内視鏡検査を「つらいイメージ」と回答した人より5.7ポイント高い結果となった。

また、「検査前の準備が大変だ」とした人は77.3%(「大変」「どちらかといえば大変」合計)となった。大腸の内視鏡検査に対し、「つらいイメージ」や「準備が大変」だという印象を持っている人が多くなっている。

大腸の内視鏡検査に「つらいイメージ」を持つと回答した12,201人にその理由を聞いたところ、「お尻から内視鏡を挿入するのがつらい・つらそう」(68.8%)、「前処置で下剤を飲むのがつらい・つらそう」(64.0%)と回答した人が多く、挿入時や検査前の準備に対してつらいイメージを持つ人が多いようだ。

一方、「つらくないイメージ」と回答した1,899人の理由では、「実際に内視鏡検査を受け、想像していたよりも楽だったから」(35.4%)が最も多く、胃の内視鏡検査と同様に、実際に受診してみるとイメージよりも楽だと感じる人が多くなっている。

5.内視鏡検査や内視鏡に関する意識

内視鏡では、身体の内部を観察する以外に、より正確な検査をするための組織採取や、開腹手術をすることなく病変を切除するなどの治療ができるが、その内容を「知らない」人は33.7%。「詳しく知っている」人は15.5%にとどまり、「ある程度は知っている」(50.8%)と合わせると66.3%だった。

「詳しく知っている」人は30代では6.8%にとどまっているが、認知率は年代とともに上がり、60代では24.8%。年代が上がるにつれて、内視鏡でできる治療への認知率が上昇している。

これからの内視鏡、および内視鏡検査について期待することを聞いたところ、1位は「検査時の負担(つらさ)の軽減」(68.3%)でした。特に女性は76.3%がつらさの軽減に期待を寄せている。「検査精度の向上」(57.8%)、「内視鏡機器の技術の向上」(48.3%)、「内視鏡治療手法の進歩」(38.9%)と、技術面や治療手法の進歩にも多くの期待が集まった。

監修医師河合隆先生「がんとがん検診に対する正しい認知を広げ、定期的な検診受診を」

今回の調査結果から、がんに関する正しい知識が一般の方々にあまり浸透していないという現状がわかりました。「胃がん・大腸がんは、早期発見・早期治療であれば治る確率が 90%以上」と高いことなど、多くの方に正しい知識をもっていただき、がん検診を定期的に受診し、必要に応じて精密検査をしっかり受けて頂きたいと思います。

胃内視鏡検査への「つらいイメージ」は、受診経験の有無が影響しているようです。「実際に受診したら、思っていたよりも楽だった」との回答も多くみられました。今後、経鼻や経口の挿入法の選択も受診される方の負荷低減に貢献すると言えそうです。

また早期の大腸がんは、ほとんど自覚症状がありません。大腸がん検診で陽性(要精密検査)となった場合でも受診しない人が 14.4%いたことは、早期発見を逃すリスクがあり心配です。自己判断はせず、必ず医療機関を受診してください。内視鏡の技術は、日々向上しています。がんとがん検診について正しく認知し、定期的に検診を受診しましょう。

<調査概要>
・実施時期:2021年3月5日(金)~2021年3月14日(日)
・調査手法:インターネット調査
・調査対象:30~60代男女18,800人(各都道府県男女性年代別各50人)

※30代が対象年齢とならないがん検診についてなど、設問によっては30代を除く40~60代の結果を表示している。
※スコアの構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、必ずしも合計が100%にならない場合がある。

出典元:オリンパス株式会社

構成/こじへい

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