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絵本読み聞かせのプロが語る「子どもへの読み聞かせ動画を推奨しない理由」

2021.07.13

 子どもにとって絵本の読み聞かせは情操教育に良いと言われており、あなたも子どもの頃に絵本の読み聞かせをしてもらった経験があるのではないでしょうか。情操教育とは、「自分で考える力」や「感じ方」などを形成するために必要な「心」や「人間力」を育てる教育のことです。感受性が豊かな子どものうちに行うことが大切だと言われています。では、「電子書籍を使った絵本の読み聞かせ」も同じように、子どもの情操教育に良いのでしょうか?

動画による読み聞かせの落とし穴

 感受性が豊かな子どもは五感が敏感です。絵本の紙の質感や、ページをめくる時のわくわくする感覚、様々な形や大きさの絵本を手に取りながら、本物の絵や色を見る目を養い、そしてママやパパの声で聞く安心感、全てが電子書籍では味わえないものです。

 子どもの頃から強い電磁波を浴び続けるのは、身体の大きな負担になります。また、電子書籍の朗読と、生の読み聞かせの大きな違いは「心の脳」(大脳辺縁系)の活性です。子どもにとっては、ママやパパの声が一番脳を活性化します。紙の絵本は複数冊を同時に開けて比べたり、紙をめくって探したりすることで、指や手、目などへの五感への刺激になるのも、紙の絵本ならではの良さです。

脳を育ててIQを高める読み方とは?

「動画には集中するけど、絵本の読み聞かせは集中して聞いてくれない」という声をよく耳にします。ところが、読み方のポイントを変えるだけで、「絵本に集中するようになった」「親子で絵本を楽しめるようになった」「言葉で自分の気持ちをしっかり伝えるようになった」という変化が起ります。

 絵本に親しむことで、親子のコミュニケーションが取れるだけでなく、子どものIQが上がります。IQとは知能検査の結果を数値で表したものです。平均を100という数字にして、その数字より高いか否か、幼少期にIQ121以上になると、知覚、随意運動、思考、推理、記憶など、脳の高次機能をつかさどる、大脳新皮質が厚くなり、高いIQを維持して育まれていく可能性が高くなります。

 IQを高める読み方のポイントはたったの3つです。1つ目は「ゆっくり読まない」ゆっくり読むことは、子どもが絵本に集中しない要因でもあります。自然な会話のスピードで絵本を読む方が、子どもの脳の特徴に合っているのです。右脳が優位な子どもはじっくり思考するよりも、見る、聞く、感じるなどの感覚的な情報をあっという間に取り組みます。

 2つ目は「声色をかえない」こと。子どもは大人以上に五感が敏感で感受性が豊かなので、あえて声色を変えなくても物語を楽しめます。逆に、声色を変えずに読み聞かせをすることで、子どもは、自分の感情を育てることができます。そしてまた、親も子どもの個性や気質を知るきっかけになります。

 3つ目は読み聞かせの後、「子どもをほめる、認める」です。「最後まで集中していたね」「最後まで聞けてすごいね」と、伝えます。なぜ、ほめるのでしょうか?それは子どもが親の注目することに「反応」するからです。大人は良いこと、悪いことに反応しますが、子どもは違います。子どもは親に「注目される」か「無視される」かなのです。子どもは無意識に親の注目することに反応し、無視することに反応しないのです。

 もし、お子さんが悪いことを何度も繰り返しているなと思ったら、「ゲームはもう終わり!」「また、弟に意地悪しないで!」などと、イライラ声で、悪いことに注目するのではなく、良いことをしている時にこそ注目してあげてください。「ゲームの時間を守れてえらいね」「弟に優しくしてくれてありがとう」などと、よい行動に注目してほめてあげれば、子どもは、その行動をどんどんするようになります。

 これと同じように、読み聞かせが終わったあとに、親が子どもをほめたり、認めたりすることで、子どもは絵本を好きになり「もう一回読んで」とリクエストするようになります。

読み聞かせがEQ(心の力)も育む5つの理由

 なぜ、絵本がEQ力(心の力)を伸ばすのか?それには5つの理由があります。

◎理由その1

読み手は絵本を読みながらスマホを使うことは出来ません。つまり、絵本を読むとき、読み手は絵本だけ集中しているのです。このように大好きな親が自分だけのために読み聞かせしてくれる時間は、子どもにとっては一番贅沢で嬉しい時間です。親の声とぬくもりを感じながら、自分が無条件で愛されていることを実感し、自分の存在を肯定できるようになります。

◎理由その2

声色を変えず、そして、途中で質問しないことは重要です。子どもは絵本の物語を疑似体験しながら、自分自身の感情や他人の感情、さらにはその背景にあるものをイメージしたり、感じとることが出来るようになります。しかし親は、子どもに対して、絵本から道徳心などを学んで欲しいという思いから感情をたっぷり込めて読みがちです。子どもがどう感じるかを尊重することで、子どもの感性や個性、才能を引き出す手助けにもなります。また、絵本の世界観をたっぷり味わうためにも、読み聞かせの途中で、内容を理解できているか質問をしないで下さい。お子さんから質問があったときだけ答えてあげて下さい。

◎理由その3

子どもの脳は右脳が優位、つまりイメージや感覚、感情が優位なので、絵本の世界感にそのまま入り込みます。ごっこ遊びでヒーローに変身してみるのも疑似体験をしているからです。絵本の中で登場人物の感情を味わうことで、人の感情や、その背景や立場に対して共感する力が育っていきます。

◎理由その4

毎日たくさんの絵本のハッピーストーリー、サクセス ストーリーを読むことにより、自分の人生も幸せで成功すると無意識に感じられるようになります。例えば1日3冊読み聞かせを行うと、一ヶ月で90冊、1年で1080冊のハッピーストーリーやサクセス ストーリーをインプットできるのです。

◎理由その5

自分自身の人生が成功すると感じることで、自然とポジティブに物事を考え、積極的にチャレンジし、困難があっても未来の成功や幸せを信じる力が育ちます。

 このように、思考と感情を調和させるEQ力は、絵本を読むことで何歳からでも伸ばせます。

子どもだけでなく親の自己肯定感もアップ

 自己肯定感が高いと、気持ちが安定して、毎日が楽しくなり、前向きな行動ができるようになります。一方で、自己肯定感が低いと、自分に自信がなく、自分や周りを信じるこが出来ず、気持ちが不安定になり、人生をなかなか楽しめなくなります。

 親であれば、子どもが「自分のことが好き」「私ならできる」などと言える子になって欲しいのは当然です。また、大人も、自分の周りに、すぐ諦めたり、自己否定から被害者意識になる人よりも、「なんとかなる」「やってみます」などと前向きで、失敗しても自分を否定しない、失敗と自分を分けて考えられる人がいる方が、毎日が楽しくなると思いませんか?

「私ってダメなの」「自信がなくて」「ごめんね、こんなママで」といった自己肯定感が低いママから、残念ながら自己肯定感が高い子どもは育ちません。絵本は自分自身の脳に肯定的な言葉をかけてあげながら、自分を癒やす、最高のツールでもあります。絵本の読み聞かせは、親の自己肯定感も一緒に高めてくれるのです。

文/仲宗根 敦子
親と子のしあわせな未来をつくる、絵本の読み聞かせ方を指導する一般財団法人「絵本未来 創造機構」代表理事。大手航空会社に勤務中、長男が2歳、次男が0歳のときに、警察官だった夫が殉職。その後フルタイム勤務のシングルマザーとして、子どもたちに接することができる短い時間の中で育児に悩み、息子たちに絵本の読み聞かせを始めたところ、子どもの変化と自身の精神安定のために、いかに絵本が良いかを実感。その内容を体系化し、1人で講座をスタートさせ2017年に協会設立。絵本講座以外に文章講座、夢を叶える講座などを主催し、小・中・高校・大学や公立図書館、企業等での講演を行い、団体設立からわずか4年で、約4万人が講座を体験。また、日本全国はもちろん、海外では台湾・シンガポール・イギリス等で、同協会の認定講師、約700人が、絵本読み聞かせのプロフェッショナルとして活躍している。著書に、『子どもの脳と心がぐんぐん育つ 絵本の読み方 選び方』(パイインターナショナル)がある。

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