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地方創生とライブマーケティングをテーマにした未来型カフェ「AZLM CONNECTED CAFE 渋谷地下街店」がオープン

2021.07.09

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

スペシャリティコーヒーが99円で飲める!?

渋谷スクランブル交差点下の商店街 「しぶちか」 にオープンした「AZLM CONNECTED CAFE 渋谷地下街店(以下、AZLMカフェ)」は、“地方創生”をテーマにした会員制のカフェ。会員登録(月額330円、2021年9月30日までは会費無料)をすると、ラ・マルゾッコ社のコーヒーマシンを使用したスペシャリティコーヒーやカフェラテを99円、111円という格安の価格で提供する。

店内の展示スペースには約300点の各地の特産品や知られざる銘品がずらりと並び、各商品に生産・製造元や価格と並んで数字とQRコードがついている。店内でコーヒーを飲みながら、気になる商品を見つけたら、店内に設置してあるAmazon Alexa による音声注文や、QRコードからECサイト上で詳細を確認して購入することもできる。

店内にはAIアシスタント機能を持ったパーソナルロボット「temi」を2台導入。うち1台は好みの日本酒を診断するコンテンツを備えており、好みの日本酒がある場所が発光ダイオードで光るといったエンターテイメント要素も。さらに商品が知りたい場合は、Zoomで蔵元とつないで直接話をすることも可能だ。

店名のAZLMは「From A to Z, Live Marketing」の頭文字を引用しており、地方創生と並ぶもうひとつの特長が、店名の由来となった“ライブマーケティング”。NTT東日本が提供するICT技術を導入し、店内にはセンシングカメラ、属性カメラなど7台のカメラを設置。

プライバシーに配慮したセキュアな環境を担保しながら、店内の人流、来店者の展示商品への興味関心といった行動データや購入傾向を解析する。

このシステムでは、年齢、性別、リピーターか新規か、来店者数、店の前を通る通行人のカウントや入店の有無も判別。例えば、展示物前の立席カウンター上にあるカメラから、この棚にはどの年代、どの性別の人物が関心を持っているか判定、そこに購買データをミックスさせると、その商品は30代男性層に買われているというデータが導き出される。

気になる商品は着席カウンターで手に取ってじっくり見ることができ、頭上にあるカメラは手首から指先の範囲を検知し、どの商品を手に取ったかという興味、関心をデータに取り込む。

これらのデータは出展している生産者・製造者である「JOIN member」にフィードバックし、商品やパッケージの開発、プロモーションなどに活かしてもらう。ICT技術を活用したOMO(オンラインとオフラインの融合)に資する店舗構築は同社では初の試みとのことで、通信業界でも注目されている。

テクノロジーを駆使して生まれた“三方良し”の店舗

AZLMカフェを運営するコネクテッドコマース代表の中村武治氏と、ICT技術を提供するNTT東日本 経営企画部 篠原弘明氏に、AZLMカフェの取り組みについて話を伺った。

――地方創生をテーマにした理由は?

中村氏「地方で頑張っている生産者やメーカーは数多くあるが、都心の一等地で商品をアピールしたいという気持ちがあっても、銀座、有楽町にあるようなアンテナショップには限られた企業しか出せない。こうした個に近い人たちをステージに立たせたいという想いがあった。そして、商品=モノだけでなく、コトやヒトもアピールできる場を用意しようと考えた」

――物販の店舗ではなく、なぜカフェ形態に?

中村氏「商業施設や百貨店はコロナ禍で人が減少しているが、その反面、デパ地下やカフェには人が多くいる。飲食店でも人が減っているのにカフェだけいつも人が多いのはなぜか?そうした疑問を抱き、観察してみたところ、ラーメン屋さんやカレー屋さんではみな食べることが目的だが、カフェは特殊で、休憩だったり、仕事や勉強をしていたり、それぞれやっていることが違う。商業施設や飲食店は“売り場”であり、カフェは“日常空間”だということに気づいた。

日常空間化できるスペースを確保すれば、買い物ではなく日常空間として人が訪れる。日常空間のカフェにさりげなく商品が置いてあると、意識していなかった偶然の出合いを演出して必然化することができる」

――NTT東日本がAZLMカフェに取り組む理由は?

篠原氏「渋谷や若者世代と地方創生は今まであまりつながりがなく、カフェを置くことで今まで知らなかった地方の産品に触れていただく機会を作ることできるというのが、地方創生を掲げたカフェを渋谷の一等地を選んだ理由だ。

地方の生産者、製造者に、商品を陳列するだけではない新しい付加価値を与えるのがICT技術を使ったマーケティングデータ。お客様特性、商品データ、アプリ利用といった店舗に集まるバーチャルなオンライン情報と、店舗内での行動、購買傾向、商品への関心といったリアルなオフライン情報を収集し、それを基にAIでマーケティング情報に分析する。

従来のアナログ式の販売方法では、顧客のデータは販売員個人にしか残らない。販売は会話によって成り立つリアルな体験が重要だが、リアル体験はアナログのまま、購買履歴データだけがデジタル化されていた。ICT技術を使うことでこのギャップを埋め、アナログとデジタルのデータと融合することができる。

この取り組みは、顧客の好みを熟知している販売員と同じような役割を果たし、小売業全体の形を変えるシステムだと考えている。ICTの力を使ったリモート接客は、さまざまな小売の現場で活用でき、これがスタンダードになれば、マーケティングデータから、その商品が買われるまでどのようなコミュニケーションがあったかということまでわかる。売り場を確保するだけでなくデータをフィードバックして、商品やパッケージ開発に活用できることのメリットを生産者・製造者のみなさんに感じてもらいたい」

――カメラで店内の行動を撮られていると、不安を感じる客もいるのではないか?

篠原氏「カメラで個人を特定することは一切なく、撮影した画像からお客様の特徴を示すデータを抽出、加工したうえで、AIでの統計情報に変換するので個人の情報としては残らない。

監視ではなく、プライバシーに配慮して個人が特定できない状態で、いろいろな行動を分析してデータを集めて、生産者、購買者にとって互いにメリットとしてフィードバックできるのがICT、AIの技術。この仕組みをしっかりと確立して、今後はホテル、小売、飲食店と幅広い業種に技術に応用していきたい」

中村氏「NTT東日本のICT技術、ロボットからの接客データ、購買履歴から、販売者に対して、『あなたの作った商品は、こういう年代のこういうタイプの方々に興味を持たれている』とフィードバックし、データを基にさらに改善ができる。そのためにデータを取らせていただいている。

個人情報を利用されていると誤解を受けやすいが、ステージに立ってもらった方々の改善の材料にしてもらうデータ収集が本来の目的。お客様はおいしいコーヒーが飲めて、さらに思いがけず興味のある商品に出合えてハッピー、生産者・製造者もフィードバックにより新たな気づきも生まれてハッピー、今後はフランチャイズ展開も予定しており、コロナ禍でなかなかテナントが埋まらない商業施設もハッピーと、みんながハッピーになる。テクノロジーをうまく活用できればこんな世界が作れる。その想いを伝えていきたい」

【AJの読み】コーヒーを飲みながら衝動買いしたくなる商品と出合えるかも!

展示している商品は、地方の名産物もあれば、ストーリー性を持つ製品もある。山梨のスカーフ・ストールメーカーの「武藤」は、家族で営んでいる織物工場で、有名ブランドのOEMを生産していたが、コロナ禍でストールの生産が停止。糸から特許を取り、家の中で使えるタオル生産に切り替えた。

浅草の革靴ブランド「LIFT」も同様にコロナ禍で注文が激減したことから、普段履きできるレザーの「現代雪駄」を製作。社長自ら毎日履いてマメを作りながら履き心地の研究を重ね、クラウドファンディングで2000万円を集めた人気商品となった。

おいしいコーヒーを99円の格安で飲めるので、毎日のように気軽にカフェを利用しながら日常生活では知ることができなかったモノ・コト・ヒトと出合えるのがAZLMカフェの大きな魅力。

行動を撮影されることに抵抗を感じる人もいるかもしれないが、データ収集に使われるのは個人情報ではなく、年齢や性別といった識別情報で、データ抽出後にカメラの映像は削除されるとのこと。プライバシーに極力配慮されたシステムであり、必要以上に不安に感じることはない。

このシステムを応用すれば、近い将来、自分にドンピシャな好みのものを集めた店舗ができる可能性もあり、欲しいものを求めていくつもの店を歩き回るといった労力も不要になる日が来るかもしれない。

地方創生というテーマから、各自治体からの問い合わせも多いとのこと。店内に展示されている商品以外にも地方に埋もれている優れた名産品は数多くあり、AZLMカフェではオープニングキャンペーン第1弾として、優れたモノ・コト・ヒトを発掘、推薦してくれる「JOIN 大使」を7月31日まで募集している。

審査を経て採用された商品は9月1日~ 9月30日まで店内で展示され、「オープニング100選」に輝いた出展者をより多く推薦した「JOIN大使」には賞金をプレゼントする。希望者は公式サイトより「JOIN 大使」専用応募フォームへアクセスを。

また、カフェを利用する際は会員登録が必要だが、事前にこちらから会員登録を済ませておけば、店舗でスムーズに注文ができる。支払いはAmazon Payのみ対応しているが、今後、決済方法は追加していく予定とのことだ。

文/阿部純子

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