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スマホ史上最大!1インチセンサーカメラを搭載したシャープ「AQUOS R6」をハンズオン

2021.07.07

■連載/石野純也のガチレビュー

 AQUOS senseシリーズの大ヒットとミドルレンジモデルに強いシャープだが、フラッグシップモデルの存在感がやや薄かったのも事実だ。そんな中、同社は2021年6月に「AQUOS R6」をドコモとソフトバンクからリリースした。これまでの、シャープ製スマホのイメージを大きく覆す大胆な仕様で、発表時から大きな話題を集めている。それが、背面に搭載した1インチのカメラだ。

 ご存知の通り、カメラのイメージセンサーはサイズが大きければ大きいほど、取り込める光の量が増え、暗所に強くなる。1インチは、高級コンデジに搭載されているセンサーと同サイズで、スマホとしては最大。カメラに強いと呼ばれる競合の端末を一気にごぼう抜きした格好だ。しかも、絵作りの監修には、老舗カメラメーカーのライカが加わっている。

 これまでのAQUOS Rシリーズはディスプレイが液晶だったが、AQUOS R6からは有機ELに変わった。しかも、省電力性能の高いIGZO有機ELを搭載。1Hzから240Hzまで、フレームレートを可変させることができ、滑らかさと省電力を両立する。そんなAQUOS R6の実機にいち早く触れることができた。ここでは、売りである1インチカメラやディスプレイの実力を中心にレビューしていきたい。

1インチセンサーのライカ監修カメラを搭載して大きな話題になったシャープのAQUOS R6

スマホを超えたダントツの画質、ただし操作性は……

 AQUOS R6のカメラは、2つの点で、既存のスマホの常識を覆している。1つは、サイズが1インチと大きいこと。もう1つは複眼化の流れに逆行し、1インチのセンサーで広角から望遠までの画角を、すべてまかなっていることだ。センサーが1インチと大きいため、その特性を生かし、中央部を切り出すことでズームの代わりにしているというわけだ。センサーサイズの大きさは、背面に搭載されたカメラを見れば一目瞭然。あたかもモノアイのロボットに搭載される「目」のような存在感で、画質への期待感も高まる。

背面に搭載された1インチのカメラは、デザイン的にも迫力がある。広角から望遠までを、この1つのカメラで撮影する仕組みだ

 AQUOS R6のレンズは、35mm判換算で19mm。ただし、カメラアプリを起動した際の標準的な画角は、24mmに設定されている。もちろん、19mmのレンズをフルに使った撮影も可能。画角変更のボタンをタップすると、24mmの標準、48mm、19mmの順に切り替わる。ここを長押しすると、スライダーで倍率を調整できる。19mmのレンズを目いっぱい使った撮影は0.7倍で、最大6倍までズームすることが可能だ。他社のハイエンドモデルに比べると最大倍率はやや物足りないが、高倍率撮影は明るさや解像感などに課題がある。だったら、そこはデジカメに任せればいい……そんな大胆な割り切りをしているのが、AQUOS R6の潔さといえそうだ。

画角をワンタッチで切り替えるボタンを備えており、タップするたびに24mm、48mm、19mmに切り替わる。標準の画角は、19mmレンズの中央部分を使った24mm

画角切り替えボタンを長押しすると、細かく倍率を調節することが可能だ

 では、絵作りはどうか。実際にAQUOS R6で撮った写真を以下に掲載していこう。まずは風景写真。19mmでレンズを目いっぱい使って撮ると、さすがに周辺の歪みや暗さが目立つが、木の葉のディテールまで比較的、きっちり描写されている。24mmで撮ると、よりパキっとした写真に仕上がる。青空や雲のグラデーションの質感もきれいに出ている。普通に撮っただけで背景ボカシがかかるのも、1インチセンサーならでは。花の写真を見るとわかるように、奥の葉が自然にボケている。ソフトウエア処理で作ったボケとはひと味違い、ナチュラルな写真に仕上がっている印象だ。

19mmと24mm、それぞれの画角で同じ風景を撮影した。19mmはさすがに周辺が歪むが、ディテールまでしっかり描写されている

背景が自然にボケるのは、大判センサーならではだ

 ボケ味の自然さは、人物を撮った時にも健在。肌の色は滑らかに出ており、解像感も高い。ただし、人物写真を撮った時には、シャッターラグの大きさが気になった。AQUOS R6はシャッターボタンを押してから画像が記録されるまで、ワンテンポ、間が空くような動作をする。上のような風景写真や草木、物といった静止している被写体なら特に問題なく撮れるが、人や動物など、動いているものが非常に撮りづらい。特に子供のように、なかなかピタッと止まってくれない被写体を撮るのには苦労した。ソフトウエアアップデートでの改善を、強く期待したい。

人物の肌の色の描写も滑らか。背景が自然にボケて、いい雰囲気の写真に仕上がる

シャッターを押してから実際に撮影されるまでのラグが目立ち、子どもを撮ると、特にこのような失敗が多くなる。要改善のポイントだ

フォーカスの迷いも多い。このケースは、意図的に前の水鉄砲にピントが合わせたように見えるが、本当は奥にピントを合わせたかった

 同様に、カメラアプリの動作がやや遅い点も気になった。特に画角の切り替えがスムーズにいかない。ボタンを押してから画面が切り替わるまでの間が空いてしまい、タッチに反応しているのかどうかがわかりづらいことが何度かあった。ディスプレイが左右に湾曲しているため、別の場所を手が触れてしまい、タップに反応しないケースも。オートフォーカスの迷いも気になるところで、画質はさておき、“撮影時の操作性”はAQUOS R6の大きな課題といえる。

コンピュテーショナルフォトグラフィーを融合、ナイトモードは一見の価値あり

 単純にセンサーが大きく改善しただけではなく、コンピュテーショナルフォトグラフィーを取り入れているのがスマホであるAQUOS R6の真骨頂だ。その実力の一端は、夜景撮影時のナイトモードで見て取れる。ナイトモードとは、露出の異なる複数の写真を連写し、合成することで明るさをグイッと上げ、ダイナミックレンジを広げたような写真を撮る仕組みのこと。画像合成の高速な処理ができる、スマホならではの撮影モードと言える。実際に、通常モードとナイトモードで撮り比べた写真は、以下のようになる。

ナイトモードで撮った写真。空が明るくなり、雲のグラデーションもしっかり描写されている上に、電光掲示板の路線図も見える

白飛びしている部分はあるが、通常モードで撮ると、夜の雰囲気を残した写真に仕上がる

 ナイトモードの写真の方がダイナミックレンジが広く、空や雲が明るく写っていることがわかる。明るい場所は、よりきらびやかに表現されており写真として艶のある仕上がりだ。電光掲示板の部分も拡大すると路線図がはっきり読み取れるほど、クッキリと写っており、HDRも強力に効いていることがわかる。シャープのスマホは、これまで夜景撮影をあまり得意としていない印象を受けていたが、AQUOS R6ではこれが大きく改善した。同じメーカーのスマホで撮った写真とは思えない仕上がりと言ってもいいだろう。同じ建物を別の場所から撮ったナイトモードの写真も同様の傾向で撮れており、満足できるクオリティだ。

建物のディテールを失わずに、明るい部分まできっちり描写できている

 従来のシャープ製端末に搭載されていた機能も、一部踏襲している。例えば、「インテリジェントフレーミング」はその1つ。地面が斜めになってしまっているような場合に、端末側が構図を自動的に補正して、水平に直してくれる機能だ。インテリジェントフレーミングが適用された場合、適用前の写真も保存されているため、意図的に角度をつけて写真を撮ることもできる。撮影後にどちらかを選択できるのは便利だ。黄金比や料理撮影時に最適な構図で撮りやすいよう、ガイド線を表示することもできる。

 AIで色味や明るさを被写体に合わせて最適化する機能も用意されている。これをオンにすると、どちらかと言えばややコッテリした色調で写真が撮れる。青空が鮮やかだったり、花がビビッドだったり、料理が濃そうに見えるのはそのためだ。誤解を恐れずに言えば、同じくライカが監修したファーウェイの端末に近い仕上がりに見えた。ただし、補正が効きすぎることもあり、シーンによっては不自然に撮れてしまうこともある。AIのオン・オフは、場面に応じて使い分けるようにするといいだろう。

いずれもAIをオンにして撮った写真。花、風景、食べ物それぞれの被写体に合わせ、最適な色味で撮影される。色の濃淡が濃く、華やかな雰囲気の写真が撮れる

被写体によっては、色味が濃く出すぎてしまうケースも。状況に応じて使い分けるようにしたい

Pro IGZO OLEDのディスプレイや超音波式の指紋センサーにも要注目

 新設計のディスプレイも、AQUOR R6の大きな売りのひとつ。同機のディスプレイは、これまでのAQUOS Rシリーズに搭載されてきたIGZOで作られた有機ELで、IGZO液晶と有機EL、両方のいいとこ取りをしたものだ。リフレッシュレートを1から240Hzまで可変できるため、画面を静止している時には、バッテリーをほとんど消費せず、動かしている時には非常に滑らか。有機ELならではのコントラスト比の高さや、色合いの鮮やかさもこのディスプレイの特徴だ。

リフレッシュレートは最低1Hz、最高240Hz。省電力と滑らかさを両立させたディスプレイだ

 実際、写真や動画を見ると、その深い色合いや、コントラスト比の高さに目を奪われる。自発光の有機ELのため、黒が従来のAQUOS Rシリーズより締まって見えて、メリハリの効いた映像に仕上がっている。画面をスクロールさせると、リフレッシュレートが上がるため、残像が少ない。ただし、先に挙げたように、左右が曲がっているのは評価が分かれるところ。ベゼルを目につきづらくして、没入感を高められるのはメリットだが、手が当たってしまうと、誤操作の原因になる。インカメラの穴が開いているのも、映像を見るという観点ではマイナスだ。

ブラウザなどを利用すると自動的にリフレッシュレートが上がるため、スクロールも超滑らかだ

 もうひとつ、AQUOS R6で体験してみてほしい機能がある。指紋センサーがそれだ。同機が採用しているのは、超音波式の指紋センサー。世界で初めてクアルコムの「3D Sonic Max」という技術を採用しているのが特徴だ。画面内指紋センサーはほかの機種にも搭載されているが、違いはその速さと正確さ。認証のスピードが速いことに加えて、認証できる面積も広く、ピンポイントに指を合わせる必要がない。

指紋センサーは超音波式。速度に優れ、読み取り範囲も広い

 画面の上に指を置かなければならないため、物理的な指紋センサーとは違って手探りで指を当てることはできないものの、範囲が広いぶん、これまでの画面内指紋センサーより厳密さが求められない。端的に言えば、失敗が減るということだ。指紋の登録も非常に簡単で、範囲内に指を置けば、すぐに終了する。音波で指紋を検知しているためで、ほかの端末のように、指を置く位置や指の角度を変える必要もない。3D Sonic Maxの採用で、指紋センサーの使い勝手が大きく上がった印象だ。

 カメラやディスプレイ、さらには指紋センサーを刷新したAQUOS R6は、従来のAQUOS Rシリーズとは別物。ブランド名を変えてもよかったと思えるほどの進化で、AQUOS R5Gまでの従来のフラッグシップモデルとは一線を画す、インパクトの大きな端末に仕上がっている。ただし、本稿で指摘したように、カメラの操作性は改善の余地も大きい。まだまだ粗削りな部分が残っているというわけだ。ソフトウエアのアップデートで直せる不満点も多いため、今後の改善に期待したい。

【石野's ジャッジメント】
質感        ★★★★
持ちやすさ     ★★★★
ディスプレイ性能  ★★★★★
UI         ★★★★
撮影性能      ★★★★
音楽性能      ★★★★
連携&ネットワーク ★★★★★
生体認証      ★★★★★
決済機能      ★★★★★
バッテリーもち   ★★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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