コロナ禍の影響で、長期滞在プランを打ち出すホテルが増えている。テレワーク空間と居住スペースの両面を備えたホテルに暮らすことで、どんなプラスが生まれるのか。スタイルの異なるホテルを拠点とする利用者に、使い方とメリット・デメリットを聞いた。
舞台プロデューサーの場合
タスクの内容によって、客室と共用空間を使い分けています
約3年前から東京と長野の2拠点生活を開始した小宮山さんは、今年から拠点となる定宿をマンスリーで契約し、半年近く滞在している。
「個室とラウンジを使い分けできる点がいいですね。個室にこもりっきりだと〝陰〟になりがちなので、PCタスクは意識的にラウンジを使います。オープンな空間は雑音も心地よく、集中力がアップしますね。リフレッシュしたい時に個室で仮眠をとったり、シャワーを使えたりすることも、ホテルのメリットです」
利用者同士の適度な距離感も気に入っているという。
「宿泊客とつるむことはありませんが、帰ってきた時に挨拶できる人がいるのは心地いいですね。ここは墨田区のクリエイターをつなぐハブとしての役割もあり、出会いが縁で2本の映画製作に発展しました」
ひとつの場所に長く暮らすことで、新しい習慣も生まれてくる。
「巣ごもりで増えた体重を落とすため隅田川沿いでランニングを始めたんですよ。5か月で12kg減量できました(笑)。今ではアイデアを整理する貴重な時間になっています。ホテル居住をきっかけに、仕事環境も生活もより快適になりました」
浅草と東京スカイツリーを結ぶ高架下複合施設「東京ミズマチ」にある好立地。隅田川が近く、隅田公園も徒歩圏にある。
利用者同士や地元の人との交流場としても機能するラウンジ。ミーティングスペースとしても活用している。
調理道具や家電が一式揃う共用のミニキッチン。外食の多い小宮山さんは、もっぱらコンビニ食品のレンチンに使用する。
ラウンジに隣接するカフェではフードも提供。小宮山さんのおすすめはカレーと唐揚げ弁当。小腹が空いた時の定番だ。
小宮山さんが利用するホテル
WISE OWL HOSTELS RIVER TOKYO
水と緑に囲まれた「東京ミズマチ」にある、シェアハウススタイルのホテル。1Fには階段式のBUNK BEDのあるドミトリー、2Fは全室個室で、ツインルームとダブルベッドルームを用意する。1Fラウンジはミーティングやテレワークにも使える開放感のある空間。カフェではフードやお酒も楽しめる。
[住]東京都墨田区向島1-23-3 東京ミズマチイーストゾーン(E01) [電]03・5608・2960
http://wiseowlhostels.com/ja/
プラン
しばり期間:1〜6か月 賃料:ダブルベッドルーム5万6100円〜/月、ツイン(キング)ベッドルーム6万1600円〜/月 女性ドミトリー3万7400円〜/月、ミックスドミトリー3万6300円〜/月 共益費:1万6500円/月(個室1名)、1万1000円/月(ドミトリー1名)
主なサービス
●Free Wi-Fi ●共用部掃除 ●キッチン(IHコンロ、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジなど) ●共用トイレ
●共用シャワー ●コインランドリー ●シーツ無料交換(週1回)
取材・文/安藤政弘
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