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暮らしのヒントが盛りだくさん!楽しみながら地球環境の未来を考えるイベント「エシカル暮らすメイト」

2021.07.04

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

自分事にできるエシカルのアイデアをみつける7days Challenge

“サステナブルに暮らしをハック”をテーマに、3組のクリエイティブユニットが積水ハウスの住空間で7日間過ごし、環境問題に関する有識者とも協力しながら、自分も地球も豊かになるアイデアを考案、実践するイベント「エシカル暮らすメイト」が開催された。

「エシカル、エコと声高に言われている中で、議論としては理解していても具体的にどうアクションしていいのかわからない人が多い。弊社は1999年に『環境未来宣言』を出し、環境への取り組みを積極的に行ってきたが、今回は若い世代に発信すべく、クリエイターがプロセスを見せていく実験的な取り組みを行い、エシカルな暮らしのアイデアを考案、実践していただいた」(積水ハウス コミュニケーションデザイン部 井阪由紀さん)

会場となった積水ハウスの賃貸住宅シャーメゾンは、太陽光発電を設置したエシカルな賃貸住宅。こちらの一室を借り、3組のクリエイターが交代でそれぞれのアクションに取り組み、SNSで発信した。

「空間づくりはSAMPO inc.、食に関してはTSUMUGI、ライフスタイルはNEUT Magazineと3ユニットに参加していただいた。コロナ対策もありそれぞれ時間をずらして活動してもらったが、同じ時間は共有できなくても、他のクリエイターの痕跡が見えるので『これ、もうできてる?』『こっちは完成しているから使わせてもらおう』と、仲間で楽しみながらエシカルを実践。SNSを通じて一般の人も参加できる形で、クリエイターによる意外なエシカルが生まれた。

グリーンウォッシュと言われるように、SDGsやエシカルに訝しさを感じる人もいるが、何がエシカルはそれぞれ人によって異なるもの。今回のアクションで楽しくなるライフハックを見つけたら、それを生活に取り入れることでエシカルなライフスタイルを実践できるのでは」(井阪さん)

7日間で実践された3組のエシカル・ライフハック

空間づくり~SAMPO inc.

人や都市をアクティベートする建築集団。軽トラックなどに移動する個室空間を作る「モバイルセル」、モバイルセルをドッキングさせる「ハウスコア」など、独自の視点でシェアハウスやリノベーションに取り組んでいる。今回は「ブリコラージュ」をキーワードに3つのテーマで展開した。

自分たちの暮らしを自分たちで作る「Identity」。原状復帰しなくてはいけない賃貸物件のため、ディアウォールという突っ張り棒にツーバイフォーの木材を軸に組み上げ、3組が作ったアウトプットを可視化できる棚を製作。

建築の際に出る廃棄物を100%リサイクルする積水ハウスの「資源循環センター」で調達した、雨どいの部品を使った棚受け、VVFケーブルを再利用した配線、廃棄される間仕切用軽量鉄骨の破片で作ったスイッチなど、ごみをブリコラージュ(寄せ集めて作る)することで、世界はまだ使える資源があふれていることに気づき、DIYをアートや生活に組み込む楽しさを実践。電気はすべてソーラーパネルで充電したバッテリーでまかなった。

「ephemeral」では、エネルギーを自給自足するオフ・グリッド、移動式屋台「Tact」、どこでも持ち運べるカレーのスパイス「CJ mix」などに挑戦。今回の物件はソーラーパネルを設置しており、西向きだが70Wほど充電できてバッテリーとして棚やDJブースの電気をまかなえた。Tactはストリートにショップや空間を持てるプロダクトで、モバイルセルとTactと合わせて、物件のすぐ近くで古着などポップアップショップを展開。

curry_jockeyの「CJ mix」は無添加無化調のポータブル万能スパイス塩。和洋中すべての料理にスパイスとして使うことができ、持ち運べるのでアウトドアでもこれ1本あればOKというスグレもの。

「Meta ethical」では、さまざまな国の文化、文明が分かるプロダクトをインテリアに配置。

アフリカの族長の木彫りは、ブビンガという世界で一番硬い木を使った。ブビンガは湿気にも強く、臭いを消す木として重宝されている。フランスではアフリカのブビンガで作った木像を資産代わりに持つこともあり、この木彫りも200万円ぐらいの価値があるらしい。譲ってくれた人によると、「宇宙人が来ても破壊されない」対宇宙人エシカルアーキファクトだとか。

座を中心に空間を構成すると広く感じるため、テーブルとイスを使わずラグを敷く空間構成に。ワンルームでも立体的に使えば空間は十分確保できることを実践。使わなくなった布を細く裂いて織り直す「裂織」で編まれたラグを使用した。

「こんなにいろんなタイプの人たちが集まっても同じテーマで考えたら、実は全員同じことを考えていたんじゃないか、という気持ちよさのあった1週間だった。全員バッググラウンドが違うけれど、同じ場所に集まってアクションを考えている人たちなので、思想や美学を共有できたことは一番の収穫」(SAMPO inc.塩浦一彗さん)

食生活~TSUMUGI

未来の食卓に向けて、自分にも自然にも無理のない「善い暮らし」を探求する生活共同体。野菜を育てる、一汁三菜を作る、生ごみを堆肥に戻すなど、ひとりでは実践が難しい循環型の暮らしを、少しずつ身近に感じられるような体験を仲間と共に実践している。今回は「食卓からウェルビーイング」をテーマに取り組んだ。

1日目~まっさらな住居を既製品で揃えるのではなく、食卓で使うツールもゼロから作ってみようと手仕事を少しずつ開始。料理をした後の出口を作らなくてはいけないとコンポストを設置して、生ごみを堆肥化して土を作り、それをまた畑に戻すことに。コンポストは臭いの問題もあり都心での使用は気を遣うが、今回はTSUMUGIメンバーの自宅にあったLFCコンポストというトートバッグ型の持ち運びしやすいものをチョイス。山手線で移動しても臭いが漏れなかったというスグレもの。

ミネラルウォーターに頼らず、おいしい水を飲むには何がいいか、水道局などいろいろな場所に問い合わせた結果、水道水を飲むのが一番エシカルだという結論に。水道水はおいしくないイメージがあるが、浄水器を使わずおいしくさせるために備長炭を入れたところ、カルキを吸着してまろやかでおいしい水になった。

2日目~食材集め。スーパーで買うと野菜が個包装されてごみが増えてしまうため、生産者の顔が見える、量り売りしてもらえる、エコバッグに入れてくれる、という点から生産者から直接買うのがエシカルではないかと、毎週土日に開催されている「青山ファーマーズマーケット」で購入。生産者と対話することで、栽培方法、土のことなど学びも得られた。

3日目~7日間3ユニットが過ごすために、できるだけ食材を作り置きすることに。ホーローのタッパーは用意したが、エコラップは自分たちで作ることにした。

エコラップは、蜜蝋と松脂を溶かして端切れの布に塗り付けて作る。水洗いできて何度も繰り返して使え、粘着力が落ちたら塗りなおせば何度も使える。ただし、本来のラップのようにいろいろな食材に巻けないので、本物のラップのすばらしさを再認識しつつ、エシカルなラップが開発されればいいのにと実感。

4日目~食器洗い用のアクリルたわしを製作。油汚れも洗剤を使わずするりと落ちる。作るのも簡単だったが、調べるとマイクロプラスチックになる可能性があるとのことで、完全なエコではなかったと判明。他の選択肢もあったのでは?と、実際にやってみて気づいたこともあった。

5日目~食材から出たアボカドの皮とたまねぎの皮で草木染をしてコースター作り。たまねぎの皮は黄色に、アボカドの皮は予想外なピンク色に。生産効率は悪く商業的には難しいものの、薬の“服用”という言葉は、身に着ける衣服が薬効になることが由来となったように、草木染の良さを再確認。Tシャツも染め直しをすれば飽きずに楽しめるが、草木染はポリエステルが少しでも入っていると染まりにくい。購入する際にコットン100%を選ぶという入り口も知ることで消費が変わるのではと気づきを得た。

6日目~TSUMUGIが栽培している小田原の畑で野菜の収穫。こちらは耕作放棄地を活用した畑で無農薬栽培を行っている。ズッキーニ、アンデスレッドというじゃがいもを使って、最終日にエシカルなおもてなし料理のレシピを考案、調理した。海のエコラベル認定第1号となった宮城県・気仙沼の第一昭福丸のまぐろ、害獣駆除で獲ったジビエなど、食べることで大きな循環につながる食材を選んだ。

「アクリルたわしや草木染のように、善悪を決められない、何かを選択したら何かが削られることが多くあるとわかった。頑張って完璧さを追求しない方が楽しさは残る。試行錯誤しながら、楽しいことを選択すればより良くなる、頑張りすぎないことも大事だと感じた7日間だった」(TSUMUGI 塚本紗代子さん)

ライフスタイル~NEUT Magazine

「NEUT Magazine」は、既存の価値観や先入観にとらわれないオープンでフラットな視点で、ジャンダー、人種、働き方、セックス、環境などさまざまな社会的テーマを取り上げているオンラインマガジン。今回はエシカルなモノやコトを生活に取り入れることをテーマに7日間活動した。

1日目~消費をテーマに、渋谷のミヤシタパークにあるサステナブルなアイテムを揃える「EQUALAND SHIBUYA(イコーランドシブヤ)」で、イベント中に訪れるゲストのための菓子やドリンクを購入。

2日目~楽しい、面白い、かっこいいといった感情的な入り口からエシカルに触れることも重要と、イコーランドシブヤで購入したオーガニックのハンドメイドキットでせっけんを手作り。手だけじゃなく髪や顔と全身洗えるなど機能性とエコが両立していることも知った。

3日目~タトゥシールを作っている「opnner」のIwaya Kahoさんに来てもらい、初日に買ったリンゴジュースや持ち寄った空き瓶に絵を付けて、それぞれの瓶に合った花を飾った。

4日目~プラスチックを減らす活動に取り組み、ステンレス製ストローのブランドを運営する「のーぷら No Plastic Japan」代表・ノイハウス萌菜さんを招いて、ステンレスストローでコーヒーを飲みながら、どうやったら生活の中でプラスチックを減らせるかインスタグラムで発信。

5日目~ハッピーランドリーをテーマに、漂白剤や柔軟剤を使わない洗濯方法を提案している横浜の「LIVRER」を紹介。白のTシャツを洗濯したが、スプレーで黄ばんでいる部分を予洗い、粉の洗剤を使いつけ置き洗いをするなど、普段よりも手間がかかるプロセスで洗濯。丁寧に洗濯すると汚れ落ちも違い、洗い上がりは真っ白に。ハリが出てしわも少なくなった。

6日目~クラフトジンの「HOLON GIN」と、蔵前の「エシカル・スピリッツ」を紹介。生産者の顔が見えて、製造工程にも環境を意識したお酒を消費することで、エシカルな酒体験ができた。

7日目~TSUMUGIチームの料理に合わせてテーブルウエアと共に、ハンドメイドジュエリーブランド「イェナベル」の、大豆ワックスとミツバチの巣から精製された自然由来の蜜蝋を使用した、環境にも体にもいいキャンドル「スリーピングレディ」で演出。

サンドイッチを作る際に出てしまうパンのみみを使って作られたクラフトビール「bread beer」で乾杯した。この二つは、環境にいいだけでなく、見た目もかっこいい、飲んでおいしいところから、エシカルな食卓が楽しくなるアイテムとしてチョイスした。

「お酒や石鹸、洗剤などの日用品を大量生産・大量消費からスイッチして、スモールビジネスの商品だけでも日常生活が成り立つと実感した1週間だった。ライフスタイルのアイテムは大手メーカーに代わるオルタナティブなものが出てきており、イコーランドシブヤのような店舗や、SNSやサイトで情報発信されてだれでも買える商品が多い。スモールビジネス製品を身近に取り入れることができる時代になったと感じる」(NEUT Magazine 平山潤さん)

7日間の活動については、下記のSNSやオンラインイベントのアーカイブで見ることができる。

「エシカル暮らすメイト」インスタグラム
イベント前に配信された「DAY0 KICK OFF」
イベント終了後に配信された「DAY7 OUTPUT」

【AJの読み】自分に心地よく楽しいと感じられるアイデアが盛りだくさん

取材で訪れたのは3日目。まだ部屋の中は作りかけも多く初期の段階だった。棚になるのか、テーブルにするのかまだ決まっていないという大きな板が床に置かれて、どうやらここで食事をしている様子。空間づくりを担当したSAMPOは、他のクリエイターの様子を見ながら、アドリブのような感覚で作り上げていったそうだ。

「家に縛られない観点から住まいを考えている建築集団SAMP0と、住宅を全国展開している積水ハウスは真逆だと思われがちだが、SAMPOの村上(大陸)さんが資源循環センターを訪れた際、『大きな会社なのに、資源を分ける作業は地道に手作業でやっている。自分事化しやすい部分もある』と共感してくれた。弊社としても、賃貸物件での自分らしい空間づくりなど、新たな学びもたくさん得られた」(井阪さん)

TSUMUGIが作った、レモンや梅のシロップ漬けは、ヨーグルトやアイスにかけたり、ソーダで割って飲んだりと、普段の食生活に取り入れたくなるおいしい食材。レモンのシロップ漬けを手伝った井阪さんも「作るのは大変そうだなと思っていたが、やってみると結構すぐに終わって、予想以上にハードルが低かった」と話す。

7days Challengeでは、エシカルって意外と楽しそう!とモチベーションを促すことができるユニークな取り組みや、クリエイター視点だなと感じる驚きのアウトプットもあった。「SDGs、エシカル、エコロジー」と、ことさら意識しなくても、生活にあると自分に心地良く、楽しくなるアイデアがたくさん詰まっている。彼らの成果をぜひ確かめてほしい。

文/阿部純子

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