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一度、体感したら並の贅沢には戻れない!乗っているだけで最高の幸せを感じるBMWアルピナ「B7」

2021.06.16

アルピナとBMWとの関係に優劣はない

「過ちては則ち(すなわ)改むるに憚る(はばか)こと勿(なか)れ」。好きな論語の一節であり、つねにそうありたいと心に留めている。そこでさっそくだが、これまでの思い込みによる間違った価値観をひとつ改めたいと思う。

バブルの頃からだろうか、心のどこかに「アルピナはBMWより高性能で高価で威張りが効く」という気持ちを抱きながら、自然と優劣を付け、それを払拭しきれないままに過ごしてきた。しかし、「アルピナB7」を走らせたとき、実はそれが過ちだと、改めて気が付いたのである。人はどうしても価格や馬力や最高速や加速性能など、数値で表現できるものを頼りに、優劣を付けたがるのだが、B7は確実にその範疇にあらず、だった。

BMWには6.6L の609馬力、V型12気筒ツインターボエンジンを搭載した「M760iL」というフラッグシップがある。本来ならアルピナは、これをベースにハイエンドのコンプリートカーを仕上げてもよかったのかもしれない。ところが、自社でチューニングした608馬力の4.4L、V型8気筒のツインターボエンジンを搭載し、結果として方向性が違うフラッグシップモデルを送り出してきたのである。

「エンジンが違うのだから、そんなことは当たり前だろう」といわれるかもしれない。しかし物事は、それほど簡単なロジックで解決しなかった。スペックシートを見れば価格も0~100km/h加速もほとんど同じで、トルクでは50 NmほどM760iLが勝っているものの、最高出力はほぼ互角。4WDという駆動方式も同じであり、そしてカーボンやアルミ、マグネシウムといった素材をふんだんに使い軽量・高剛性を実現した5メートルを超えるロングボディに対してアルピナは、ほとんど手を入れていない。ベースが優れているのだから当然だが、それにも関わらず大きな違いが生まれたひとつの要因は、B7がV型8気筒エンジンを選択したことだろう。まずは車重においてB7が110kgほど軽くなったこと。軽さは最良のチューニングともいえるのだが、ハンドリングや乗り味に対して、アルピナならではの個性を与えることになったのだ。そしてここに40年以上の歴史で培われてきた「アルピナマジック」と呼ばれるソフトウエアのチューニングが加わるのだから、味わいの差が出るのは当然である。

B7のドアを開け、アルピナが仕上げたシートに体を預ける。この段階からすでにベースとなる7シリーズとは明らかに空気感やタッチが違う。レザーの手触りに始まり、キャビンを構成する選び抜かれたパーツ類の感触からはアルピナならではのセンスのよさが漂う。さらにエンジンのスタートボタンやペダル類などの操作感には7シリーズの重厚さとは少しばかり違う優しさのような感覚を得るのだ。スポーティというより、しっとりとした感触はエレガントさを演出してくれ、なんとも心地よく体に伝わってくる。

優劣ではなく、あくまでも個性の違いである

もはやこの時点でドライビングカーを走らせようという欲求より、静々と走りたいと、心が勝手に自制を求めてくるのである。当然、このクルマがLセグメントにあるリムジンとなれば、その感覚は間違っていない。そこであくまでもゆっくりとアクセルを踏んでスタートする。オリジナルタービンなどを入れて独自のチューニングを施したエンジンの、なんたるスムーズさ。ひょっとしたら12気筒エンジンのスムーズネスには適わないのでは、とさえ思っていたのだが、本当に心地よく、速度を上げていく。ここで選んだ走行モードは5段階ある中のもっともスポーティな「スポーツ+」モードだったが、すぐに思いとどまり、B7が求めてくるエレガンスにしたがってみようと思った。

そこでショーファードリブンにもっともふさわしいであろう「エクストラコンフォート」へと一気に切り替えた。これがなんとも極上なのである。リアシートの乗員にも切り替えたことが分かるほど車体は安定し、フワッと浮き上がるかのような、なんともいえない乗り心地へと激変する。ひょっとしてB7は、超一流のリムジンになりたかったのか、と言いたくなるほどの立ち居振る舞いだ。

こうなるとステアリングを握っているドライバーとしては、多少退屈になるかと思いきや、それも一切ない。極上の乗り心地を味わいながら、それはそれで運転が楽しいのである。試しに走行モードを順々にコンフォートからスポーツ+へと変更してみると、どのモードであれ、リムジンでもドライビングカーでも成立するのであるから、退屈などしないのである。アルピナが味つけした最新のサスペンション技術を採用したことにより、あらゆる走行モードで、優れた乗り心地と優れた俊敏性、そして切れのいいハンドリングを実現してくれる。4WDであることも4輪操舵である事も、ほとんど感じさせないようなナチュラルで安定感ある走りは、乗員全員を幸せな気分にしてくれるのだ。ただ、速く走ることなら、いくらでも方法論はあるだろうが、ここまでバランスよくエレガンスと走りの刺激度を両立し、全席快適を実現したクルマもそうは多くはないだろう。

すると急激にM760iLの存在が気になり、もう一度、味わって見たいと考えるようになってしまった。どちらが優れているかを確認するためでなく、どちらが好みなのかを確認したくなったのだ。同時にBMWとアルピナは、どちらが優れているという関係で見てはいけないと改めて素直に思いを改めたのだ。

「過ちては……」の前段にこんな一節がある。

「己に如(し)かざる者を友とすること無かれ」。向上したいなら自分より劣ったものとは交わるな、という意味だ。互いに刺激し合いながら進化を続けるBMWとアルピナには、この先も不要な言葉であることは間違いないようだ。

5.3メートルにも及ぶロングホイールベースの同土樽ボディだが、あまり大柄に見えないのはスポーティなデザインのお陰。

安定感のあるデザインのリアスタイル。4本出しのエグゾーストパイプが、ただものではない雰囲気を醸し出す。

リアコンソールが備わり、4人乗り仕様となっているリアシート。足元空間は広々としている。

オプションの「エグゼクティブパッケージ・プレジデント(オプション326万円)」を装備。助手席を前方に移動すると、最良のくつろぎキャビンが出現する。

インテリアのカスタマイズは無限にあるともいえるぐらい豊富。オーナーのセンスが生きるポイントでもある。

ブラックのメリノレザーと「ミルテ」というブラウンのウッドパネルとの組み合わせはエレガントな仕上げ。

たっぷりとした奥行きと高さを確保したトランクは実用面で重宝するスペースだ。

シリアルナンバーが刻印されたアルピナプレートが誇らしげに貼られたセンターコンソール。

アルピナ独自の制御プログラムなどを駆使して高出力化を実現。V12エンジンとほぼ互角のパフォーマンスを実現している。

エクストラコンフォートのソフトにして心地いい乗り味は、一度味わうと癖になりそう。

スペック

モデル名:アルピナB7 ロング アルラッド
価格:25,970,000円(税込み/ベース車両)
ボディサイズ:全長×全幅×全高:5,270×1,900×1,520mm
車重:2,210kg
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
エンジン:V型8気筒DOHCツインターボ 4,394cc
最高出力:447kw(608PS)/5,500~6,500rpm
最大トルク:800Nm(81.6 kgm)/2000~5000rpm
問い合わせ先:ニコル・オートモビルズ合同会社 アルピナコール 0120-866-250

TEXT : 佐藤篤司(AQ編集部)
男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書「クルマ界歴史の証人」(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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