親も子も関係なく、状況に応じて誰もがフレキシブルに家事を行なうユーティリティー家族が登場。家事シェアのニュースタイルを見た。
〜巖(いわお)家PROFILE〜
[夫]直樹さん
会社員・41歳。おいしいコーヒーを淹れるのが日課。妻の不在時には夕食を作る。テレワークになり家事参画の時間が増えつつある。
[妻]真樹子さん
NPO職員・42歳。夕食作り、掃除、洗濯を主に担当。子供が自分でやろうとすることに口を挟まず、サポートすることを心がけている。
[長男]雄斗くん(13歳)
中学2年生。バスケットや空手に励む傍ら、プログラミングスクールで小学生に教えるボランティアも行なう理系男子。
[長女]なつみちゃん(10歳)
小学5年生。クラシックバレエ歴6年。家事の対価は推しのバーチャルアイドル関連グッズに消えている模様。
口は出さずに待ち、労働対価で評する
巖家が細かい家事分担を決めていないのは、家族4人による家事のスイッチがスムーズにできるからだ。夫婦間はもちろん、親が仕事で動けない日は、子供が夕食を作ることもあるという。子供を家事参画させる秘訣を、妻・真樹子さんは次のように語る。
「我が家では〝お手伝い〟という言葉を意識的に排除してきました。また『親が手をかけすぎないほうが子は育つ』という先輩ママのアドバイスもあり、必要以上に何でもやってあげるのではなく、自分でやろうとすることをサポートするよう、心がけてきました」
例えば、朝食にフレンチトーストを食べたいと言ったら、レシピと材料を渡して自分で作らせてみる、制服のシワが気になると言ったらアイロンの場所を教える、といったことの積み重ねだ。興味を持ったらとにかく邪魔をしないことが大切だと言う。長男・雄斗くんが初めて夕食を作った日は3時間かかったが、手も口も出さずに待った。その結果、今では「自分が食べたいから」と唐揚げを作ったり包丁を研いだりするくらい料理上手な中学生に成長した。
また、労働には対価が発生することを理解できるように、子供が小学生になってからは家事をしたら数十円、自主的にやった場合は倍額の対価を渡してきた。
「自主性を持って取り組むと評価される、という仕組みは子供なりに理解しているようですね」と夫・直樹さんも目を細める。
親の家事ストレスを軽減し、子供のやる気と生活力を育む教育には、見習うべき点が多い。
子供たちが特にがんばった時には素直に喜び、Facebookで公開している。(右)雄斗くんが作った金目鯛のアラの煮付け。(左)なつみちゃん作、自分の学童用のお弁当。盛りつけも上手!
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