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先進機能を纏って進化したフォルクスワーゲンのSUV「ティグアン」に死角はあるか?

2021.06.13

 フォルクスワーゲンのSUV「ティグアン」にマイナーチェンジが施された。主な改変ポイントは、新型LEDを用いたヘッドライトなどエクステリアデザインの刷新、最新の運転支援機能「Travel Assist」の全車標準装備、常時インターネット接続機能「We Connect」と新しいインフォテインメントシステムの採用、ガソリンエンジンの排気量1.5ℓ化とトランスミッションの7DSG(ツインクラッチタイプ)化、スポーティな「ティグアンR」の追加設定などだ。限られた時間だったが、箱根山中と東名高速道路を走って、マイナーチェンジの効果は着実に感じることができた。

機械として優れているか? ★★★★★ 5.0(★5つが満点)

 マイナーチェンジ前からもともと持っていたキチキチッと節度あふれる運転感覚と姿勢変化の少ない行儀の良い乗り心地などは健在だった。排気量が100ccアップされ、トランスミッションが7速化されたことで箱根の急坂でも余裕をもって駆け上がっていった。

 注目の、新しい運転支援機能「Travel Assist」も使いやすく、作動も確実だ。ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)は停止中からでも機能するので、渋滞などで前車が停まり、再び動き出すような場合でもスイッチ操作を必要とせずに、システムに任せて再発進していくから便利だ。

 LKAS(レーンキープアシストシステム)も、認識している車線をハミ出しそうになる時にステアリングを回して戻そうとする支援動作だけでなく、そこまででない場合にはステアリングホイールに振動を与えてドライバーに注意を喚起する動作も行なう。

 現行の市販車の中には、それらに加えてレーンチェンジ動作まで支援してくれるスバル「レヴォーグ」やレクサス「LS」、メルセデス・ベンツ「Sクラス」、テスラ「モデル3」のようなクルマもある。「ティグアン」はそこまでは行なわないけれど、この「Travel Assist」で十分にドライバーの負担を減じ、安全を確保しているので、とても有効なアップデートだ。マイナーチェンジは身を結んだと言えるだろう。

商品として魅力的か? ★★★★ 4.0(★5つが満点)

「ティグアン」が元々、有していた車内空間の広さや自然なドライビングポジションなどの長所はそのまま継承しながら、スライド可能になったリアシート、指のタッチで操作できるようになったエアコンなど、多用途性の向上やドライバーインターフェースの改善も図られている。

 前述の通り、走行性能の向上や運転支援、コネクティビティーなど先進装備での進化も怠りない。バランスが取れていて、どこにも短所のようなものが見当たらない。どんな人が乗っても、その人なりの使い途で最大限の働きを示してくれるであろうことは間違いない。

 ただ、欲を言うと、“ティグアンでなければならない何か”が希薄なのだ。このセグメントのSUVは国内外の自動車メーカーからいろいろと発売され、それぞれの持ち味や個性をマーケットで競い合っている。そんな中にあっても、マイナーチェンジが施された「ティグアン」は、先進機能もほぼ最先端のものが装備され、走りも使い勝手も申し分ない。

 でも、「ティグアンに乗ってみよう」とユーザーが手を伸ばしたくなるような魅力が見えてこなかった。優等生だから愛嬌がないのかもしれない。たとえば、試乗した「ティグアン TSI Elegance」は483万9000円(消費税込み)の車両本体価格で、28万6000円のレザーシートパッケージが装備されていた。シート自体の掛け心地は申し分ないのだけれども、黒い見た目が素っ気なさ過ぎるのだ。革なのだけれども、革っぽく見えず、肌触りにも特別感がない。

 シートは2種類の革製のものだけでなく布製のものも用意されているのだが、すべて黒一色。ブラウンと黒のコンビのものは、「TSI First Edition」という503万9000円の特別仕様車だけ。インテリア全体も黒だから、車内が暗い。SUVは家族や仲間たちと楽しみながらアウトドアや旅行に出掛ける時こそ一番の出番なわけだから、黒だけでなくもっと明るい雰囲気のインテリアも用意した方が良いのではないか?

 最終的にはユーザーが納得すれば黒一色でも構わない。しかし、エアコンの吹き出し口やドアトリムなどにクロームメッキの縁取りで飾りが施されている。試乗中に、クルマが進む角度と太陽の向きによって、その飾りがドアミラーに映り込み、後方視界を妨げていることがあった。黒の中で光り続けるから、全体的には優等生なだけにここだけ悪目立ちしてしまっていて、気になって仕方がなかった。

 すでにヨーロッパでは発売されている新型「ゴルフ」が日本でも近く発表される。フォルクスワーゲンを代表するオーソドックスな2ボックス・ハッチバック型のゴルフに対して、背の高いSUV型の新型「ティグアン」がほぼ同時に出揃うことになった。マーケットがどう反応するか注目している。 

◼︎関連情報
https://www.volkswagen.co.jp/ja/models/tiguan.html

文/金子浩久(モータージャーナリスト)

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