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新たな競争も?アジア太平洋地域における銀行のデジタル化の現状と課題

2021.06.10

Backbase「アジア太平洋地域におけるフィンテック・デジタルバンキングに関するIDC調査レポート」

デジタルバンキングプラットフォームのプロバイダーであるBackbaseはこのほど、「アジア太平洋地域におけるフィンテック・デジタルバンキングに関するIDC調査レポート」の第2版(※1)を発表した。

調査からは、アジア太平洋地域における多くの銀行が、デジタルトランスフォーメーションに向けた戦略を再構築していることが明らかになった。また、新型コロナウイルス感染症による生活様式の影響・変化も踏まえ、デジタルバンクの顧客数の増加率は、従来の銀行と比較して約3倍となっており、デジタルバンキングへの対応が銀行の将来性を決定づける重要な要素となるとの予測をまとめている。

以下にて、調査の詳細を、Backbaseの日本法人Backbase Japan(以下「バックベース」)の代表取締役社長のジェイソン・リー氏のコメントともに紹介していく。

1.進化する銀行業界における新たな競争

アジア太平洋地域の銀行業界では、新型コロナ感染症の影響を受け、いくつかの新興銀行やフィンテック企業が市場から撤退することになったものの、2025年までに100社が新規参入し、各市場で少なくとも2つのデジタルバンクが新設されると予測している。

2019年までに事業規模を拡大させたフィンテック企業の中には、その後も予想以上に市場シェアを獲得し好調な業績を残した企業もある。業績が伸びたフィンテックのカテゴリーは、決済、ウェルスアドバイザリー(富裕層向け資産コンサルティング)、オルタナティブ・データ、融資プラットフォーム、口座開設などだ。

ジェイソン・リー氏のコメント:

「今回の調査対象に日本は含まれていませんが、国内の銀行業界では、従来の店舗型銀行の新たな脅威となり得る新規参入企業が出現しやすい条件が整っています。お客様のデジタルバンクに対する期待や要望は、特に40代以下の若い世代で、高まりを見せています。従来の銀行は、テクノロジーを活用して新たなサービスを提供する新興銀行に対抗するために、デジタル化に向けたアクションを取る必要があります」

2.従来の銀行はデジタル強化に取り組み続けることが必要

アジア太平洋地域の従来の銀行は、デジタル化の必要性を十分に認識したうえで、その推進にますます注力しており、デジタル変革への取り組みは2021年に再加速すると予想されている。

各国の大手銀行の50%は、すでに顧客のニーズに迅速に対応できるための新たな枠組みを取り入れているが、銀行はアジャイルチームやDevOpsチームを再編成することで、デジタル化に成功する可能性が高くなると考えられる。

本レポートでは、デジタルバンクの2020年顧客数増加率(前年比)が、従来型の銀行と比較して約3倍に達したことがわかった。銀行によるデジタルチャネルへの投資は、新規顧客の獲得、ウォレットのシェアの拡大、商品の拡充などの成果に繋がっており、投資費用以上の利益を創出している。アジア太平洋地域の上位250行のうち44%が、「プラットフォームを徐々に近代化させ、API連携させる」としている。

ジェイソン・リー氏のコメント:

「日本では未だに現金でのやり取りや従来の銀行を活用した取引が一般的ですが、バックベースが日本の消費者を対象に行ったデジタルバンキングの動向調査(※2)によると、銀行のお客様の60%は、近い将来、大半もしくは全ての銀行を活用した取引をデジタル化したいと考えていることが分かっています。日本の従来の銀行や金融機関はお客様のニーズに応えるため、『デジタルファースト』のアプローチを採用し、全体としてシームレスな顧客体験を提供する必要があります」

3.2025年に向けた戦略的投資と成長の優先順位

2020年のガバナンス、リスク、コンプライアンスに関するテクノロジーへの支出は、2019年比で二桁成長を遂げたが、他の分野への投資は遅れている。

アジア太平洋地域の銀行の60%が、「データに基づいた意思決定をしていくために人工知能(AI)または機械学習(ML)の技術を活用する」としており、その数は前年の48%より増えている。結果として、それらの技術を活用した、より人間味のある顧客サービスの提供が可能になっている。

新たな収益源という意味では、銀行は融資や預金と言った中核サービスの強化に注力しながら、フィンテック企業との連携を通して新しい技術を取り入れていくと予測される。2021年の半ばまでには、個人向けの銀行業務における融資決定の50%が、フィンテック技術を活用した提案を基にしたものとなり、銀行とフィンテックの連携が加速すると予測されている。

ジェイソン・リー氏のコメント:

「日本の消費者動向調査(※2)では、実店舗で銀行サービスを利用されたいお客様と、デジタルバンクやオムニチャネルの銀行を利用されたいお客様とが、同じ割合で存在しています。消費者の期待や行動様式、銀行業務のあり方は、デジタルサービスの利便性を体験することで形を変えつつあり、機動的でお客様中心の商品・サービスへの需要は今後もますます高まるでしょう」

※1:「アジア太平洋地域におけるフィンテック・デジタルバンキングに関するIDC調査レポート」
「Fintech and Digital Banking 2025 (Asia Pacific) IDC report second edition」(英語原題)は、BackbaseがIT専門調査会社のIDCとともに、2020年第4四半期~2021年第1四半期に、アジア太平洋地域のオーストラリア、ベトナム、フィリピン、インドネシア、タイ、インドの銀行やフィンテック企業を対象に実施した調査に基づき作成されたもの。
https://www.backbase.com/fintech-and-digital-banking-2025/

※2:「日本におけるデジタルバンキングの消費者動向調査」
YouGov Singapore Pte Ltdに依頼し、2020年9月29日~10月6日に日本国内の18歳以上1,085人を対象に実施。

出典元:Backbase Japan 株式会社

構成/こじへい

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