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増加する若年性大腸がんの関連因子が明らかに、ニューヨーク大学研究報告

2021.06.07

増加する若年性大腸がんの関連因子が明らかに

世界中のさまざまな国で増加が報告されている若年性大腸がんの発症に、赤肉やアルコールの摂取量の多さなどが関係していることを示唆するデータが報告された。

米ニューヨーク大学のRichard Hayes氏らの研究によるもので、詳細は「JNCI Cancer Spectrum」に5月20日掲載された。

50歳に至る前に発症する大腸がんは「若年性大腸がん」と呼ばれ、近年増加が報告されており、米国予防医学専門委員会は最近、大腸内視鏡検査によるスクリーニングの推奨対象年齢を50歳から45歳に引き下げると発表した。

ただ、若年性大腸がんがなぜ増加しているのかは明らかになっていない。

Hayes氏らは、13件の研究からプールされたデータを解析して、若年性大腸がんの発症に関連する因子を検討した。

この検討対象には、若年性大腸がん発症者3,767人が含まれ、比較対照は年齢や性別などが一致する4,049人。

多変量解析の結果、赤肉の摂取量が多いこと〔オッズ比(OR)1.10、95%信頼区間1.04~1.16〕、大量飲酒(OR1.25、同1.04~1.50)が、若年性大腸がんの発症に関連する因子として抽出された。

また、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID)を服用していないこと(OR1.43、同1.21〜1.68)や、教育歴が高くないこと(OR1.10、同1.04~1.16)も有意に関連していた。

飲酒に関しては、全くアルコールを摂取しないことも有意な関連が見られた(OR1.23、同1.08~1.39)。

がんの部位別に詳細に検討すると、食物繊維の摂取量が少ないことは、結腸がん(OR1.14、同1.02~1.27)より直腸がん(OR1.30、同1.14~1.48)とより強い関連のあることが分かった(交互作用P=0.04)。

これらの結果について、性別による大きな違いは認められなかった。なお、喫煙やBMI高値、アスピリンを服用していないことなどは、50歳以降の大腸がんの発症と関連が見られたが、若年性大腸がんの発症とは有意な関連がなかった。

Hayes氏は、この研究対象の大多数が白人であることを限界点として挙げ、「今後の研究では人種/民族別の解析が求められる」と述べている。

今回の研究に関与していない、米ジョンズ・ホプキンス大学のNeeha Zaidi氏は、「この研究では、若年性大腸がんの発症に関連する新たな因子が明らかになった。今後はそれらの因子を勘案し、腹部症状を訴える若年患者に接した時、今までよりも積極的に大腸内視鏡検査を勧めるようになるかもしれない」と語っている。

また、米オハイオ州立大学のHeather Hampel氏は、「近年の若年性大腸がんの増加に、遺伝因子が関与している可能性は低いと言えるのではないか」と述べている。

同氏も今回の研究には関与していない。Hampel氏によると、若年性大腸がんのリスク因子の探索は、1960年代から続いているという。

同氏は、「今回の報告でいくつかの関連のある因子が示されたが、いまだ若年性大腸がんの決定的な原因は明らかでない」としている。(HealthDay News 2021年5月20日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://academic.oup.com/jncics/article/5/3/pkab029/6271523?searchresult=1

構成/DIME編集部

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