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未婚女性の9割が「選択的夫婦別姓」に賛成、日本で実現する可能性は?

2021.05.29

今、「選択的夫婦別姓」について、政府で議論が行われているのをご存知だろうか? 選択的夫婦別姓とは「夫婦が望む場合には、結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の姓を名乗ることを認める制度」のことだ。
最近は働き方の多様化により、改姓することでキャリアに影響が出る機会も増えているという。

そこで、ネクストレベルが運営する「マッチングアプリ大学」では、20歳以上の男女385名に対し、選択的夫婦別姓についてアンケート調査を実施した。詳細は以下の通り。

選択的夫婦別姓を「知っている」人は48.5%

選択的夫婦別姓に関する意見を聞く前に、この制度の内容や議論をどれだけの人が知っているか「知名度」について調べた。選択的夫婦別姓は「夫婦が望む場合には、結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の姓を名乗ることを認める制度」ということを知っているかどうか調査した。

「よく知っている」「知っている」を合わせると48.5%で、約半数が選択的夫婦別姓に関する知識があることがわかった。

「よく知っている」と回答した人の割合を独身、既婚で比較すると、独身は9%台、既婚は13%台だった。 実際に自分自身や結婚相手が改姓した経験のある既婚者の方が、少し高い傾向に。 選択的夫婦別姓の制度について「知らない」と回答したのは、未婚の男女で計7人、既婚者では1人だけだった。

約6割が夫婦別姓の議論に「関心がある」

次に、夫婦別姓の議論に関心があるかどうかについて聞いた。「非常に関心がある」「関心がある」「どちらかというと関心がある」を合計すると、「関心がある」派は60.8%と6割を超える。関心の度合いについて、回答の一部を男女、既婚未婚別で比較してみた。

当事者となることの多い女性の方が関心高く、男性は低い傾向だ。特に既婚男性に関しては、「関心がない」「まったく関心がない」の合計が35.1%と、次に関心が低い独身男性の22.3%と比較しても10ポイント以上差があり、他の属性よりも夫婦別姓の議論に対して関心が低いことは明らかとなった。

ただし、「非常に関心がある」「関心がある」と回答している男性の合計が未婚・既婚問わず20%以上いるため、興味を持っている男性が一定数、存在することも確かなようだ。

「非常に関心がある」と回答した理由には以下のようなものがあった。

・今までの価値観をひっくり返す制度になるため興味深い。(44歳自営業男性、独身)
・自分自身も改性をしたが、手続きが本当に大変だった。別姓を強制するわけでもなく、改性を強制するわけでもない「選択制」なのだから、ダメだとは思わない。(25歳会社員女性、既婚)
・今、世間をにぎわしている社会問題の一つでもあるから。(38歳会社員男性、既婚)

夫婦別姓で「家族の絆が壊れる」と懸念するのは、男性が多い傾向

選択的夫婦別姓制度の導入を反対する人たちの中には「家族の絆が崩壊する」「家族がばらばらになる」といった意見を持つ人がいる。こうした意見について、賛成か反対かについて聞いた。

「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」を合計すると7割以上にもなる。同じ姓を名乗らなくてもよくなると、家族の絆が弱まると考える人は少数派だった。しかしこの回答も、男女、未婚既婚によって次のような違いがある。

「どちらかといえばそう思う」「そう思う」と回答した人の割合が、独身女性は合わせて12.2%なのに対し独身男性は28.7%で、既婚男性にいたっては37.2%と独身女性の3倍以上だった。既婚女性は18.2%で、独身女性よりやや多い結果に。

このことから、 夫婦別姓を可能にすることが「家族の絆に影響する」と考えているのは、女性よりも男性の方が多い傾向にあるといえそうだ。

“旧姓使用”の拡大には約7割が賛成

選択的夫婦別姓の導入に反対する人たちの意見には、「旧姓使用を拡大すればいい」というものもある。現在、仕事でも旧姓を「通称」として使用できるようにしている企業が増えている。

また希望すれば、パスポートやマイナンバーカードに旧姓を併記することができる。このように旧姓が使用できる場所や文書を拡大していけば、戸籍上の名前を変えても不便ではないだろうという考え方だ。

この「旧姓使用を拡大すれば夫婦別姓は必要ない」という考え方について意見を聞いた。

これは「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計が69.9%でほぼ7割を占めた。男女、未婚既婚別の割合は次の通り。

既婚の男女の差が12%と大きい点が目を引く。実際に結婚により改姓した女性が、旧姓使用の拡大だけでは不十分だと考えている結果なのかもしれない。

46%が「家族が同一姓を名乗るのは当然」と考えている

次に現在の「夫婦は同一の姓を名乗らなければならない」という制度についてどう考えるか、意見を聞いた。

もっとも多かったのは、「家族が同一の姓を名乗る必要はない。希望する場合は夫も妻も結婚前の姓を名乗ればいい」で50.2%。次に多かったのが、「家族が同一の姓を名乗るのは当然。夫婦で話し合い、それぞれの事情でどちらかの姓に決めるべき」の39.7%で、相反する意見が1位・2位となった。

現行の「夫婦は同一の姓を名乗るのは当然」と回答した人の合計は46.2%で半数を下回るものの、「夫婦が同一の姓を名乗る必要はない」という回答の合計と大きな差はなかった。

もっとも多かった「家族が同一の姓を名乗る必要はない。希望する場合は夫も妻も結婚前の姓を名乗ればいい」という回答の、男女、未婚・既婚別の内訳は以下の通り。

この意見は未婚女性の割合が67.4%で、目立って高い結果だ。今後結婚により改姓の可能性がある立場として、希望的な意見という側面が大きいのかもしれない。

一方、39.2%で次に多かった「家族が同一の姓を名乗るのは当然。夫婦で話し合い、それぞれの事情でどちらかの姓に決めるべき」の意見では、未婚女性が26.5%と低く、既婚者が高い傾向だった。

今の制度が続けば、改姓する可能性が高い未婚女性は、改姓せずに結婚前の姓を名乗りたいと考えている人が多いといえる。しかし 結婚した女性では、どちらかの姓を選んで同じ名字を名乗った方がよいと考える人が増えるようだ。

「改姓は結婚の障害にならない」と考える独身者が約8割

独身の男女を対象に、改姓が結婚の障害になる可能性があると考えているかについても調査した。

「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」の合計が未婚女性は79.6%、未婚男性が75.5%といずれも8割近くに達していて、「改姓が結婚の障害になる」と思う人は少数派だ。「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した人には理由も聞いた。結果は以下の通り。

女性は「改姓による物理的なわずらわしさ、不便さなど」を選んだ人が60%と多数を占めた。

一方、男性は「改姓による物理的なわずらわしさ、不便さなど」と「改姓による精神的な苦痛」が34.8%と同率で、「物理的なわずらわしさ、精神的苦痛の両方」は26.1%。実情として改姓することが少ない男性は、自身の改姓に対して“精神的な苦痛を感じる”と懸念する人も少なくないようだ。

「その他」と回答した人の理由では、「家を継ぐ必要がある人にとって、改姓は結婚の障害になりうる」「一人っ子同士の場合、もめそう」という意見もあった。

未婚女性の9割超が「選択的夫婦別姓」に賛成

最後に「選択的夫婦別姓」の制度にずばり賛成か反対か聞いた。

「賛成」「どちらかといえば賛成」の合計が79.0%で、賛成派が約8割の結果だった。これを男女、未婚・既婚の別に見てみる。

特徴的なのは未婚女性の「賛成」の割合(42.9%)の高さだ。「賛成」と「どちらかといえば賛成」を合わせると91.9%に上った。既婚女性も84.9%で8割を超えている。実際に姓を変えることが多い女性は、姓が選べるようになることを望んでいる人が多いといえそうだ。

“賛成”の理由は「選択肢が広がる」が5割超

選択的夫婦別姓に「賛成」「どちらかといえば賛成」の人に、その理由を聞いた。 「同姓か別姓か選択肢が広がるのはいいこと」の回答が56.9%で半数を超えている。

一方、選択的夫婦別姓の議論は、女性の社会進出を背景に盛り上がってきた面があるが、「男女平等につながる」の回答は、8.2%にとどまった。

賛成の具体的な理由には、次のような内容があった。

・それぞれの家庭の事情で決めればよく、 法律で縛る必要ない 。(31歳アルバイト女性、独身)
・反対の人は「家族の絆が壊れる」などと言うが、夫婦同姓の日本でも夫婦喧嘩や家庭崩壊は数えきれないほどあるし、海外を見れば別姓でも円満な夫婦はたくさんいる。姓が違うだけで崩れるような絆なら、最初から結婚するべきでないと思う。(29歳会社員男性、独身)
・あくまで 選択制というのが一番のポイント で、今は強制的に同一の姓にされている。これは個人の権利という面から見てどうかと思う。(25歳会社員女性、既婚)
夫婦別姓でも困ることはないのに、 日本だけが夫婦同姓に固執しているのはおかしい 。(74歳男性、既婚)

“反対”の理由は「夫婦の子どもにとって同姓がよい」が3割

選択的夫婦別姓に「反対」「どちらかといえば反対」と回答した人にその理由を聞いたところ、 「夫婦の子どもにとっては、同姓がいいと思うから」が29.6%でもっとも多い結果となった。 特に選択的夫婦別姓に反対する既婚女性の53.3%が「子ども」を理由として挙げていた。

反対意見の具体的な理由を一部紹介する。

・別姓にすることにどういう意味があるのか理解に苦しむ。 別姓の必要性とメリットを見出せない 。(29歳会社員女性、未婚)
・別姓を名乗りたいのであれば、そもそも結婚などするべきでないと思うから。(34歳会社員男性、独身)
・以前勤めていた職場でも旧姓を名乗るかどうか確認があり、旧姓を名乗ることはできました。また、夫の職場でも旧姓で勤めている人がいると聞いているので、 選択的夫婦別姓を導入しなくてもよい環境は整いつつある のではないでしょうか。(30歳公務員女性、既婚)
・子供の姓を決めるのにもめるから。また、兄弟で姓が違うなど、さまざまな問題点が出てくると思うから(40歳会社員男性、事実婚)

夫婦別姓に“賛成”8割なのに「家族は同一姓を名乗るべき」が4割超える理由

これまでのアンケート結果を元に、選択性夫婦別姓に関する独身・既婚男女の関心や意見についてまとめてみた。

選択性夫婦別姓に関する知名度・関心

・「制度を知っている」のは48.5%
・議論に「関心がある」のは60.8%

選択性夫婦別姓に対する考え・意見

・選択性夫婦別姓に「賛成」が79.0%
・夫婦別姓でも「家族がばらばらになるとは思わない」が76.1%
・旧姓使用を拡大すれば「夫婦別姓にする必要はない」が69.9%
・「家族が同一の姓を名乗るのは当然」と考えている人が46.2%

改めて選択性夫婦別姓に対する意見を見てみると、ある矛盾に気付く。 選択性夫婦別姓に賛成という意見が79%であるのに対し、家族が同一の姓を名乗るのは当然という意見が46%存在する点だ。

実際に回答を1つ1つ見ていくと、選択性夫婦別姓に賛成または反対という意見が一貫していない人が多数存在していることが分かった。例えば、「選択性夫婦別姓には“賛成”、家族が同一の姓を名乗るのは当然(愛知県在住30歳男性)」のような具合だ。

選択性夫婦別姓に対する関心度や賛成票も少なくはない結果だったが、実際のところ 現行の制度である“夫婦同姓”の制度に対して大きな支障を感じていない人が多いということなのかもしれない。

選択的夫婦別姓の実現は?

選択的夫婦別姓制度をめぐっては、国の「法制審議会(法相の諮問機関)」が1996年に日本での導入を提言した。それから今に至るまで断続的に議論が行われてきたが、反発も強く実現していない。

「名字」というのは身近なもので、だからこそさまざまな人が、さまざまな意見を持っている。結論を早期にまとめるのは、なかなか難しそうだ。

<調査概要>
調査方法:インターネットアンケート
調査対象:20代以上の独身・既婚男女(全国)
アンケート母数:385名
実施時期:2021年3月23日~4月6日
調査実施主体:マッチングアプリ大学
調査会社:株式会社ネクストレベル

出典元:株式会社ネクストレベル
https://next-level.biz/

構成/こじへい

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