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中国国家統計局の国勢調査から読み解く世界の高齢化とアフリカのポテンシャル

2021.05.20

人口14億1177万人
65歳以上(高齢者) 13.50%(この10年で4.63ポイント上昇)

実はこの数字には、未来を紐解くキーワードがある。

それが、”高齢化”

一人っ子政策、晩婚化、少子化と、2000年代の中国には高齢化を加速するであろうキーワードが並んでいる次第だが、それにしても、この高齢化のスピード、早すぎる。

世界主要国の65歳以上の割合の推移を見てみる。

日本:17.2%->22.9%->28.5%
米国:12.3%->13.3%->16.7%
英国:15.8%->16.2%->18.4%
中国:6.7%->8.9%->13.5%
※出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2017」

一部予測では、来年には高齢者の割合が15.0%を超えるとの見立ても。

この10年、アメリカに追いつけ・追い越せと邁進してきた中国。

もちろん、”GDP”を追いつけ・追い越せと進めてきたわけだが、GDPより先に高齢者の割合でアメリカを追い越しそうな模様。

そう、”爆速成長”を遂げてきた中国経済も、”爆速停止”しそうな雰囲気が出てきている今日この頃。

そんな中、次に台頭するマーケットはどこだろうか。

人口という観点で考察してみたい。

この観点で重要なキーワードは2つ。出生率と高齢化。こちらでシンプルに見てみる。

さて、”中国の次”とよく言われるのがASEAN(東南アジア)である。

人口は6億人強、高齢者の割合は7%程度と見られる現在。

<ASEAN主要国の出生率>
75位 フィリピン 2.58
92位 インドネシア 2.31
112位 ベトナム 2.05
115位 マレーシア 2.00
172位 タイ 1.53
※ちなみに、日本の出生率は1.36(2019)
(出典:世界銀行データ)

一般的に出生率が2を下回ると人口減と言われるが、ここで意外な数字が浮かび上がる。既に発展を遂げたタイが先進国並みの出生率であることは分かるとして、若い世代が多いと思われるベトナムですら、実は既に出生率が2を切る寸前まで来ているのである。

<ASEAN主要国の高齢者割合>
※世界銀行による世界ランキングから
57位 タイ 12.41%
89位 ベトナム 7.55%
98位 マレーシア 6.92%
106位 インドネシア 6.05%
113位 フィリピン 5.31%

こちらも同様。ベトナムの高齢者割合が意外と高い。

これらから言えるのは、確かに、インドネシアやフィリピンは引き続き人口面では経済規模の拡大が期待されるが、タイやマレーシアだけでなくベトナムまでもが、既に現在が経済のピークに近い状態なのである。つまり、ASEAN全体でいえば、今後も”トントン”と言えよう。

そうなると、真に台頭するのはどこか?

筆者はやはり、アフリカを挙げたい。

<世界の出生率ランキング>
※世界銀行データ
1位:ニジェール 6.91
2位:ソマリア 6.07
3位:コンゴ 5.92
4位:マリ 5.88
5位:チャド 5.75

トップ50のうち、39ヶ国はアフリカという現状。そりゃ、人口は益々増えるだろう。

<世界の高齢者割合ランキング>
※世界銀行データ
194位 UAE 1.16%
193位 カタール 1.52%
192位 ウガンダ 1.96%
191位 ザンビア 2.12%
190位 アンゴラ 2.20%
ケニア(187位 2.42)、ナイジェリア(174位 2.74)

データがある194ヶ国のうち、高齢者の割合が少ない国の大半はアフリカ。ただ、この数字にはもちろん裏がある。

それが・・・

<世界の平均寿命>
※世界銀行データ
202位:中央アフリカ 52.81
201位:レソト 53.71
200位:チャド 53.98
199位:シエラレオネ 54.31
198位:ナイジェリア 54.33

寿命の低い50ヶ国のうち42ヶ国がアフリカ。

でも、ここがポイント。

そして、なぜアフリカの平均寿命が低いのか。それは脆弱な医療体制などに起因していることは多分に想像できるだそう。

逆に言えば、これを克服するとアフリカは劇的に成長するポテンシャルがあるのである。

そして、そんな流れは既に生まれてきている。

着目すべきは、リープフロッグ現象と呼ばれる、途上国・最貧国レベルのアフリカから生まれる先進国並みのベンチャー企業たち。

フィンテック分野だけでなく、特に、ドローン分野の発展は目覚ましいものがある。

背景として、航空管制面が日欧米に比べると緩いところがポジティブに作用しているのだ。

有名どころでは、東アフリカ・ルワンダから生まれたドローンベンチャー、Zipline社。

医薬品等をドローンで目的地へ運んでくれるのだ。

こちらは、筆者がアフリカで自ら撮影した写真だが、こういう”道なき道”とも言うべき、国全体に広がるデコボコ道を改善するとなると100年はかかりかねないが、ドローンは、この自動車インフラを超越してアフリカにおける医療分野の進展につながるのである。

あくまでこれは一例だが、こういったドローン分野をきかっけにアフリカの医療分野が急発展を遂げることは多分に予想できる。

現在、アフリカ全体の人口は約12億人と言われ、既に中国に匹敵するレベルだが、上記の高い出生率もあり2050年には20億人を超えると言われているが、これは、あくまでドローン等の発展を加味していないもの。加味すれば10年以内に20億人に達することもありえない話ではない。

今回は中国の高齢化とアフリカのポテンシャルに着目してきたが、軽くスルーしてしまったが、わが国日本の高齢者割合は28%超えと世界でもぶっち切りの1位。

経済規模を維持するためにも、益々のアフリカ進出は求められる時代なのではないだろうか。

ちなみに、筆者のYoutubeチャンネルでも簡単ながらまとめてあります。宜しければご笑覧ください。

文/小林邦宏
旅するビジネスマン。これまで行った国は100ヶ国以上。色んな国で新しいビジネスをつくるおじさん。
現在は新型コロナウィルスの影響で海外渡航制限中により国内で活動中。
オフィシャルサイト:https://kunihiro-kobayashi.com/
Youtubeチャンネル:「旅するビジネスマン 小林邦宏チャンネル
Twitter: @kunikobagp
著書:『なぜ僕は「ケニアのバラ」を輸入したのか?』(幻冬舎)

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