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脚本家から宇宙エンジニアへ、3Dプリンターでロケットを製造するベンチャー経営者が語った火星進出の夢

2021.05.20

3Dプリンターでロケットを製造する、Relativity Space(リラティビティ・スペース)は、いま航空宇宙業界で注目を集めているベンチャー企業の一つだ。

3Dプリンターで製造するRelativity Spaceのロケット「Terran1」のイメージ
Credit: Relativity Space

一般的なロケット製造には10万点以上の部品が必要だと言われている。対してRelativity Spaceのロケットは、100分の1にあたる1,000点程度に部品点数を抑え、製造のスピードを大幅に短縮できる。現在は、2021年後半に予定されているロケットの打ち上げに向けて、開発を進めているところだと言う。

そんなRelativity Spaceを20代で立ち上げた、ティム・エリス氏は、どういう人物なのだろうか。世界最大級のフェスティバル「SXSW Online 2021」のセッションで、エリス氏が語った内容を紹介したい。

オンラインセッション「3D Printing is Launching Rockets to the Future」に登壇するRelativity Spaceの共同創業者兼CEOのティム・エリス氏。
Credit: SXSW 2021

エリス氏は、人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロング宇宙飛行士の母校である名門南カリフォルニア大学で航空宇宙工学を専攻し、エンジニアになった。驚いたことに、エリス氏が同大学に入学したのは、脚本家を目指していたことがきっかけだったと言う。南カリフォルニア大学は、『スター・ウォーズ・シリーズ』で知られるジョージ・ルーカス監督をはじめとする映画関係者を多数輩出していることでも有名だ。エリス氏は、オリエンテーションの際に、航空宇宙工学に転向したそうだ。

Relativity Spaceを起業する契機となったのは、ジェフ・ベゾス氏が設立したロケット開発ベンチャーのBlue Origin(ブルーオリジン)での経験だった。学生時代はインターンシップ生として、卒業後はフルタイムで、エンジンの設計や開発に従事した。その際に、金属3Dプリンターに触れたそうだ。

エリス氏がBlue Originに勤めていた2010年代前半は、SpaceXのロケット「ファルコン9」の打ち上げが始まるなど、民間企業による宇宙開発が盛り上がり出した時期だった。当時、エリス氏は「民間企業による宇宙開発で、クールなことが起こっていると感じました」と話した。

Relativity Spaceは“地球と火星における人類の産業基盤を向上させること”をビジョンに掲げている。人が生活するのに必要な物資全てを、遠く離れた火星に運ぶのは難しく、現地での生産技術が求められる。Relativity Spaceは火星に3Dプリンター工場を建設することで、それを実現できるのではないかと考えているようだ。エリス氏は、「いつまでも地球に閉じこもっていたら、人類が経験できることは限られてしまいます。社会が宇宙に進出することを選択し、より多くの優秀な人材が宇宙業界に入ってくれば、私たちは生きている間に火星に到達できるでしょうし、大きな成果をあげられると確信しています」と期待を語った。

文/井上榛香

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