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iPhoneの取り扱いを開始した楽天モバイル、1.7GHz帯の周波数獲得で弱点を克服できるのか?

2021.05.19

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は楽天モバイルのiPhone販売開始と、基地局問題について議論します。

※新型コロナウイルス対策を行っております

iPhone 12シリーズ4機種に加えAirTagも取り扱う

房野氏:楽天モバイルが4月22日にプレスカンファレンスを開催し、iPhoneの取り扱い開始を発表しました。4月30日から「iPhone 12シリーズ」の4機種と「iPhone SE」を発売し、先日Appleから発表された「AirTag」などのアクセサリーも取り扱います。また、iOS 14.4以降を搭載したすべてのiPhoneが、楽天モバイル回線に対応します。

iPhone SE

AirTagとiPhone

房野氏

石川氏:楽天にとって本当に良かった。ユーザーがキャリアを乗り換える時、自分が今使っている端末と同じものが欲しいという人が当然いるし、iPhoneからAndroidに乗り換えるのはハードルが相当高い。だから今回、楽天モバイルがiPhoneを導入できたのは大きいと思います。あと、iPhoneはeSIM対応なので、楽天モバイルをお試し的に使ってみることもできる。その面でもiPhoneを導入できて良かったと思う。

石川氏

石野氏:ちょっと意外だったけど、そうだよなと思ったのはiPhone SEまでちゃんと導入したことと、AirTagまで取り扱うこと。それなのにiPadは扱わないことも、ちょっと意外に思いました。

石野氏

法林氏:僕は現実的だと思った。今売れているのはiPhone SEなので、それを扱わないという手はないし、当面の実質的な対抗ブランドのUQ mobileとY!mobileが扱っているわけだし、そこはやるよね。AirTagはどうなんだろう。楽天ポイントを貯めている家族層というか、30代から40代くらいのファミリー層が楽天モバイルには多そうで、お子さんの持ち物が多いことを考えると、AirTagはアリなのかなという気がする。

法林氏

石川氏:楽天モバイルの規模からすると、iPhoneのラインアップが多すぎませんかね。

石野氏:多すぎる感じはしますね。

法林氏:「iPhone 12 Pro」と「iPhone 12 Pro Max」は扱わなくてもよかった気がする。

石川氏:そうですね。

法林氏:「iPhone 12 mini」もあえてやらなくて、「iPhone 12」とiPhone SEで良かった気がする。

房野氏:それはAppleが許さない気がしますが。

石川氏:でもY!mobileはそうしている。

石野氏:それはソフトバンクがあってのことだから。「Pro」と「Pro Max」の数は少なめなんじゃないですか。

石川氏:そうねぇ……これから「Rakuten Mini」とか「Rakuten BIG」とかもなくなっていくのかな。自前端末をやらず、iPhoneばかり売るのかな。

Rakuten BIG

石野氏:自前端末の必要性がちょっと薄れてきますよね。あと、iPhoneを扱うことによって、楽天EdyはApple Payに対応していかないと儲からないなと。

房野氏:楽天EdyのApple Pay対応を待望している人は結構多い印象ですね。

石野氏:電子マネーではSuicaに次いでシェアが高い。ドコモがiDを薄く広くやっているように、楽天にもメリットがあるし、Apple Payの魅力も高まる。Apple PayはPASMOもやっているので、もういろんな電子マネーに対応していくような気がします。ICOCAもモバイルICOCAを2023年にやるし。そう考えると、1つの国で複数ブランドの電子マネーを扱うのはApple的にOKになってきている感じがします。

iPhoneで楽天モバイルの契約者数は伸びるか

房野氏:iPhoneをはじめとするApple製品を取り扱うことになったことで、楽天モバイルはユーザーを増やせるでしょうか。

法林氏:既存のiPhoneを使っている人たちが、素直に楽天モバイルへ移りやすい状況になった。今までも使えていたけれど、正式対応ではなかった。あくまで動作検証して使えていただけで、ある日突然、仕様が変わって動かなくなる可能性があった。でも今回からちゃんと話が通ったということ。例えば、今秋“iPhone 13”が出たとしたら、楽天モバイルでも普通に扱われる可能性が高いし、iOSがバージョンアップする時も、ちゃんとサポートされる可能性が高い。ネットワーク情報を手動で入れなきゃいけないということもなくなって、SIMカードを入れたらすぐに使えるようになる。安心感が大きいと思いますね。

石川氏:これまでは緊急地震速報に対応していなかったし、楽天ネットワークとauネットワークの切り替えが上手く行かないとかもあったし。

法林氏:それができる機種はすごく少ないんだよね。海外メーカー製端末は対応していないモデルが多い。それもあって楽天モバイルではシャープがAQUOS senseシリーズでシェアを取れているんだと思う。

石野氏:楽天モバイルがAppleに対応させたってことですよね。そこはすごいなと思いました。

石川氏:それは完全仮想化ネットワークでの対応でしょう。

法林氏:auローミングと楽天回線の切り替えはできるけど……

石野氏:スムースではなかった。わからないですけどね。もしかしたら手つかずのままかもしれませんが、検証しようがないのでね。モデムのコードを変えなくちゃいけないと思うので、それをAppleにやってもらっていたら、すごいなと思いますし、完全仮想化ネットワーク側でそれを吸収できていたら、それはそれですごいし。どちらにしても頑張ったなと思います。

石川氏:キャリアを構成するものとして、料金、端末、サービス・サポート、ネットワークがあるけど、楽天モバイルはその4つのうちの3つは、ほぼ他社と競争できる体制になったと思う。最終的に残るのはやっぱりネットワークの問題で、これからも頑張らないといけないということ。3キャリアでiPhoneをどこでも使うことに慣れているユーザーが、本当に満足できるネットワークをどうやって提供していくかが、これからの課題になると思います。

石野氏:ここ最近、楽天モバイルはAndroid端末のラインアップが絞り込まれていた。今振り返ってみると、あれはiPhone導入の布石という意味合いがあったかもしれないなと。

法林氏:サービス開始当初は、Galaxyのハイエンド端末も販売されていたけれど、結局追加されなかった。

石川氏:まだ最初の端末が残っていますよね。

法林氏:導入してみたけど、ユーザーがあまり選ばなかったのかもしれない。Y!mobileやUQ mobileと同じで、携帯電話を安く使いたいユーザーが契約するってことは、端末もある程度、手頃な価格じゃなきゃいけない。「Galaxy Note10+」や「Galaxy S10」といった10万円前後の端末は売りにくい。一方でOPPOやAQUOSのミッドレンジがうまい形で伸びてきた。今回「iPhone 12 Pro/Pro Max」もラインアップに入っているけど、数が売れるのは「iPhone SE」のはず。その次はたぶん「iPhone 12」。この2つをどうやって売っていくかでしょう。

石野氏:値段で「iPhone 12 mini」を買う人もいそう。特に、発売記念キャンペーンを使えば5万円台になる。まぁまぁ買いやすい。

法林氏:スーパーポイントアッププログラムにハマって、楽天銀行から楽天証券など、各サービスの口座を作らなきゃってなりそうだけどね(笑)

房野氏:石川さんがツイートされていましたが、楽天モバイルでiPhoneを買っても楽天モバイルのネットワークはほぼ使わず、他キャリアのSIMカードを入れて使うってこともあり得ますよね。

石野氏:1GBまでは0円なので、とりあえずデュアルSIM(eSIM)で1回線入れておいてもらおうという意図は感じる。SIMロックフリーなので、他社で使われることも、ある程度織り込み済みかなと思います。

房野氏:契約数を稼ぐと。

法林氏:今になって考えるとiPhoneのeSIMがカギを握っている。楽天モバイルはいち早くeSIMに対応したので、そこがプラス要素になる気はします。端末のSIMロック解除はオンラインならタダでできるので、ドコモやauのiPhoneを使っている人は、今までSIMカード1枚で使っていたけれど、楽天モバイルの回線はeSIMで利用するケースが増えそう。それも、今までだと楽天モバイルの回線が使えるのか使えないのかよくわからなかったけど、今回から正式に使える形になった。そう考えると、楽天モバイルは契約数を伸ばすことにはなると思う。それが儲けになるかどうかは別だけど。

房野氏:確かに回線契約数は増えそうです。数字が上がれば印象も良くなりますね。

石川氏:ただ、楽天のプレゼン資料にあった390万という数字は「累計契約申込数」なんですよ。やめた回線もカウントされているはず。ユーザー数の実態ではない。

法林氏:誰かがその矛盾に突っ込みを入れないかなって思っていたんだけどね。

 大手3社がオンラインの安いプランを出してきて、4月以降、auのローミングが順次終了しているこの状況。石川君が指摘していたけど、SNSやウェブで「楽天 圏外」と検索すると数多くヒットして、実状がよくわかる。楽天のネットワークに対して、ある程度不満はあるだろうと思っていたし、周りでも困っている人を見かけてはいたんだけど、こんなにすごいかって思うくらい。「楽天モバイルはやめた」とか「ahamoにしました」とか、たくさん見かける。

石川氏:「ahamoにして幸せになりました」とか。

法林氏:そうやってやめていった人の契約も累計に入っているので、実働の数がどうなのかチェックしたいところ。

房野氏:まだ公表していませんよね。

石川氏:言わないと思いますよ。

法林氏:大変なのはわかるんだけど、MNOの4番手で、それが1位になる日が来るというのは、楽天モバイルもだいぶ風呂敷を広げた感じ。相当頑張らないと無理だけど、頑張ってほしいとは思う。ただ、情報開示はちゃんとやってほしいと思う。

石野氏:申込数と契約数も微妙にズレていたことがあった。結局は総務省で統計を出すので、ちゃんとした数字がわかるんですけどね。隠す必要はないというか、変な数字を出す必要はないような気がするんですけど。

石川氏:契約が減り始めたら大変だよね。

法林氏:そりゃそうだ、増え続けてくれないと困る。1人に対して1回線という状況ではなくなっているので。

石野氏:発表会のプレゼン資料に「(MNO+MVNO合計)450万回線超」と記述してありましたが、Apple向けのアピールなのかなと思いました。別に僕らにアピールしてもしょうがないじゃないですか。総務省に言っても「何を言っているんだ」って話になるし。Appleには「500万近いユーザーがいますよ」というアピールになる。iPhoneを取り扱う資格として、そのくらいが目安なんですかね。

法林氏:400万から500万?

石野氏:UQ mobileやY!mobileも、契約数が伸びるのに伴ってだんだんと最新のiPhoneの取り扱いを始めた気がするので。

法林氏:だんだん〝契約数の壁〟に近づいてきたね。

房野氏:ウィルコムやイー・モバイルといった、新規参入キャリアがなかなか越えられなかったという壁ですね。

石川氏:近づいてきてはいますけど、楽天の場合、0円というのがなぁ。

法林氏:ちょっとずるいよね(笑)。あれはカウントしたくないね。

石野氏:0円から3278円の料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表してから、累計契約申込数はドーンと増えていますね。どれだけ0円目当てがいるんだと(笑)

180日間利用がないと解約になるのは注意

房野氏:0円のプランはなくならないでしょうね。

石野氏:ただし、180日間使っていないと自動解約になる。

石川氏:解約前に通知は来るよね?

法林氏:通知が何で届くかが問題。

石野氏:電話で来るのか、メールでサラッと送られてくるだけなのか。

法林氏:Rakuten Linkのメッセージで届いたら困る人がいるかも。

石川氏:気がつかずに解約になっている可能性がある。

石野氏:電話番号を勝手に解約するのは結構問題になるので、同意を取らないと、さすがにユーザーの不利益が大きすぎる。ちゃんとしないと総務省に怒られるんじゃないかな。nuroモバイルが「0 SIM」をやっていましたけど、データ通信用の番号と電話番号の扱いは法的に違うので。

法林氏:ネットワーク的に見ても、音声とデータでは電源のバックアップがいる/いらないといった違いもあるし。

石野氏:ともあれ、iPhoneの取り扱いは頑張ったなって思います。発表会で登壇した河野さん(楽天モバイル 常務執行役員 兼 CMOの河野奈保氏)もうれしそうでした。ちょっと緊張しているみたいでしたが。

法林氏:今年2月の発表会の時は、「結構、肝が据わった人だな」って思ったけど、今回は緊張していたようだった。

石川氏:彼女が1人で登壇したのは初めてですよね。山田社長(同社 代表取締役社長 山田善久氏)も出てこなかった。

法林氏:勝手な言い方だけどPR戦略だと思う。印象が全然違う。

石野氏:三木谷CEO(同社 代表取締役会長兼CEO 三木谷浩史氏)より良いかもしれない。

法林氏:三木谷さんは知名度が高い。ソフトバンクの孫さんと同じく絶対的なアピールがあると思うので、本人が飽きない限り、ここ一番で出てくると思う。だけど、スポークスマンとして見た場合に誰がいいか。昔、ドコモは夏野さん(ドワンゴ 代表取締役社長 夏野 剛氏)だったし、KDDIは髙橋さん(KDDI 代表取締役社長 髙橋 誠氏)だったし、ソフトバンクは、僕ら的に言うと身近な宮川さん(ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員兼CEO 宮川潤一氏)だったと思う。次は? ということあるし、その意味で河野さんが前に出ているんだと思います。山田社長には申し訳ないけど、山田社長が話すよりは河野さんの方がユーザーに響くと思います。

石野氏:三木谷会長だと言ってはいけない情報までしゃべっちゃいそうで、Apple関連の発表だとリスクが高そう。

石川氏:けどまぁ、予想外だったなぁ。

1.7GHz帯(東名阪以外)の割り当てで何が変わるか

房野氏:楽天モバイルに関しては、5G用周波数として1.7GHz帯(東名阪以外)の20MHz幅が割り当てられる発表もありました。

石川氏:あれは楽天にとって不幸なんじゃないかなと。あの周波数をもらって何になるのかな。たぶん、総務省は楽天モバイルに割り当てたかったので、SIMフリー端末をたくさん出しているかとか、eSIMに対応しているかといったような審査基準を出した。そのせいで楽天の評価点数が高かったのだと思います。おそらく、他の3社は欲しくなかったんじゃないかな。

法林氏:あの周波数帯は、かつて、どこも欲しいと手を挙げなかったところ。

石川氏:先々のことを考えると手を挙げておかないと、「あの時手を挙げなかったじゃないか」と言われかねないので手は挙げている。3社からすると、楽天モバイルに割り当てられて、してやったりってくらいだと思う。

石野氏:投資額や展開計画を見ると、ドコモは欲しがっていたような感じがします。

石川氏:欲しかったら、以前の割り当ての時(2018年)に手を挙げていたと思う。

房野氏:この周波数帯の割り当ては2回目なんですね。

法林氏:2018年の時はどこも手を挙げなかったので、もう1度募ったら楽天が手を挙げた。

房野氏:楽天にとっては、もらって嬉しい周波数じゃないんですか?

石川氏:その周波数帯を今、利用しているところがあるので、そこが出て行くための費用を楽天が出す必要がある。東名阪ほど通信の需要がないところもエリア整備しなくてはいけない。正直、結構お金がかかる話です。

法林氏:メリットは、今持っている周波数帯(全国で使える1.7GHz帯)に近い周波数帯ということくらい。

石川氏:Twitterで「楽天モバイル 圏外」で検索すると、やっぱり「圏外になって大変」というユーザーの投稿がある。auローミングをやめちゃった東京の多摩地域が特にひどい。

法林氏:KDDIのウェブサイトでローミング提供エリアを確認できますが、本当に一部だけしか提供していない。

石川氏:投稿をよく見ていると、「決済する時に圏外で困った」という投稿が多い。スーパーやコンビニで楽天ペイとかで支払いをする時に、楽天が圏外で困ったからahamoに変えると言っていたりする。昔とはちょっと違っていて、屋内対策が重要だし、プラチナバンドが必要だろうなと。プラチナバンドの割り当てって、3社からちょっとずつ帯域をもらって、それを再割り当てすればいいんじゃないか、といった話になっているけど、あれも方針としてわからなくはないけど、難しいんじゃないかなぁ。

法林氏:一番難しいと思うのは、他の3社のユーザー全員が端末を変えなきゃいけないという話になってくること。過去にKDDIがどれだけお金を使って800MHzの再編をやったかと思うと……

石野氏:それは国が“適切なキャッシュバック”をして、新しいiPhoneをどんどんくれるようになればいいんじゃ(笑)

法林氏:国が出すのは、結果的には税金からだから、それはダメなのよ。

石川氏:再編の議論にも端末や設備の話があるので、本当に結構な年数がかかるんじゃないかという気がする。

法林氏:再編の話は相当難しいと思う。たぶん、他のキャリアは、帯域を明け渡すからにはバーター(交換条件)を求める。

房野氏:再編するという方針は決まったのですか?

法林氏:決まっていません。でも、現状では再編するしか周波数を捻出する方法がないんですよ。他の帯域を空けるんだったら、700MHz帯の周波数再編の時みたいに、既存使用者を移行させて捻出する方法はあるかもしれないけど、既存3社が持っているところから取り出すことを決めるのは、とてもじゃないけど無理です。ほぼ不可能に近いと思う。

総務省の審査に疑問

石野氏:ちなみに、ドコモは全力で1.7GHz帯を取りに来ていました。お金も結構、積もうとしていた。だけど、楽天に有利な審査になっていた。KDDIはまったくやる気がなくて、審査の結果、評価の得点が36点なんですよ。ソフトバンクは58.5点で、ドコモは71点で楽天モバイルが85.5点。ドコモは結構、積極的に取りに来ていたけど、楽天に有利な審査で負けた。ドコモはエリア整備の点数も高いですね。本気でもらおうとしていたっぽい。

石川氏:でも、総務省が作った審査基準が楽天に有利だった。「MVNO促進の取組がより進んでいること」の点数が、なぜか楽天は高いんだよ。

法林氏:おかしくない? だって促進に取り組んでいない。

石野氏:楽天モバイル回線を使っているMVNOはないし。

法林氏:LINEモバイルがなくなったおかげで、またマルチキャリアMVNOが減ってしまったよね。MNO3社の回線を借りているのは、mineoとnuroモバイルくらいしかしない。

石野氏:一応、「MVNO促進」は接続料で審査していて、楽天が一番安いから点数が高い。これはいいのかな。MVNOの促進に取り組んでいることを、この基準で判断していいのかな。という疑問はありますが、結果として1.7GHz帯(東名阪以外)は楽天に割り当てられた。

石川氏:楽天、可哀想だよね。

石野氏:ドコモは、5Gへの周波数転用もあまりしないから、これでエリアを広げようとか企んでいたんじゃないですかね。

法林氏:それは多少あるかもしれない。1.7GHz帯は上の周波数よりは多少、広がりがあるだろうから。

房野氏:この周波数は5G用ですよね?

石川氏:5G用で割り当てられるけど、4G用としても使っていい。

石野氏:楽天の場合、もう1.7GHz帯で取りかかっているので、そこに追加して5Gに切り替えれば、5Gエリアが一気に広がるかもしれない。

法林氏:すでに持っている1.7GHz帯と完全に同じではないけど、近い周波数だから、アンテナなどの周波数特性は、比較的、予想できる。。いきなり800MHz帯とかをもらっていたら、もう1度基地局の建て方を考えないといけない。そういう意味では、1.7GHz帯をもらったのは正しかったんじゃないかな。

石川氏:でも東名阪を使えないって……

石野氏:“なんちゃって5G”を全国に広げるため用、なんじゃないですか?

法林氏:まぁそうでしょう。

石野氏:既存設備に5Gの装置、ソフトウエアを入れれば5Gエリアを作れる。

法林氏:まぁ……でも難しいだろうなぁ。

石野氏:それでできた5Gエリアが、決してLTEより速いというわけではないという。

法林氏:歴史から考えると、プラチナバンドじゃないと広がらないんだよね。山間部などにはなかなか届かないんだよ。

石野氏:もちろんそういう部分は無理ですけど、地方の都市部で5Gのアイコンを目にする機会を増やすための周波数って話じゃないですか(笑)

法林氏:5Gの表示を広げる前に、楽天はつながるようにしなきゃ。

石野氏:まずは4G。

法林氏:そっちが先だと思うね。今後、auローミングが停まっていくところを埋めていく作業の方が大事なので、そこに最大のコストをかけないと。5Gがどうのこうのというレベルではない。

石川氏:東名阪の5Gよりも、まず先にやるべきことがあると思いますね。

......続く!

次回は、ドコモの販売計画について会議する予定です。ご期待ください。

法林岳之(ほうりん・ たかゆき)
Web媒体や雑誌などを中心に、スマートフォンや携帯電話、パソコンなど、デジタル関連製品のレビュー記事、ビギナー向けの解説記事などを執筆。解説書などの著書も多数。携帯業界のご意見番。

石川 温(いしかわ・つつむ)
日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、2003年に独立。国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップルなども取材。NHK Eテレ「趣味どきっ! はじめてのスマホ」で講師役で出演。メルマガ「スマホで業界新聞(月額540円)」を発行中。

石野純也(いしの・じゅんや)
慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

房野麻子(ふさの・あさこ)
出版社にて携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年からフリーランスライターとして独立。携帯業界で数少ない女性ライターとして、女性目線のモバイル端末紹介を中心に、雑誌やWeb媒体で執筆活動を行う。

構成/中馬幹弘
文/佐藤文彦

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