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「自分の仕事にやりがいを見い出せない」と悩んでいる会社員におすすめの映画「罪の声」

2021.05.14

悩めるビジネスマンのための映画案内「罪の声

「時効が過ぎた事件の真実を明らかにすることに、何の意味があるのか」 

仕事の成果が思うように得られない時に、「自分の努力は無駄なのでは」と思ってしまう。興味が持てない仕事に対して、「こんなことをやっていても、自分の人生にとって何の意味もないのでは」と疑問を抱いてしまう。仕事をしている中で、誰もが一度はこんな想いを抱いた経験があるのではないだろうか。 

映画「罪の声」の主人公で、大日新聞記者の阿久津英士(小栗旬)も同じだった。英語が堪能なことからたまたま、既に時効となっている未解決事件を追う特別企画班に選ばれる。それは35年前に日本中を震撼させた、大手菓子メーカーの社長誘拐・脅迫事件。 

だが、時効となった事件では今さら犯人がわかっても刑罰を受けることはない。そんなことに何の意義があるのかと問う阿久津に上司は言い放つ。「意義が見いだせないなら、(お前が自分で見出して)意義のある記事を書け」。阿久津は心から納得はできないまま、事件のさまざまな関係者に会い、取材を重ねる。

「子供の頃の俺は、知らぬ間に犯罪に加担していたのか」

同時進行で事件を追っている人間がもう一人いた。それは京都で愛する家族と幸せに暮らしながら、テーラーを営む曽根俊也(星野源)。彼はある時、父の遺品の中に古いカセットテープと手帳を見つけ、好奇心からテープの録音を聞いてみる。そこから流れて来たのは、事件の犯人が警察に送った身代金の受け渡し指示。そしてまぎれもなく、子供の頃の曽根自身の声だった。

愛情深くやさしく、仕事熱心な職人だった父が、あの恐ろしい事件に関わっていたのか。そして子供だった自分を、犯罪に利用したのか…。信じられない想いの曽根は、亡き父を知る人たちに手帳を見せて、事件との関連を探っていく。同じ事件をめぐり、外側と内側から探り続ける2人はやがて出会うべくして出会い、協力してさらに事件の深層へと進んでいく。だが2人が行きついた真相は、想像をはるかに超えるほど重く、悲痛なものだった…。 

「動」の阿久津、「静」の曽根、キャラクターの違う2人がいつしか強い絆で結ばれていく経過は、バディ(相棒)ものの王道だ。阿久津が大新聞の看板を使っても引き出せなかった情報を、曽根が仕立て屋という技能を使って引き出すエピソードは痛快だ。

また実に多くの証言者が登場するのだが、一人一人が実に深みのある演技なので、全くダレない。それどころか話を聞くたびに事件の様相がガラリと変わっていき、スリリングな展開にぐいぐいひきつけられて、登場人物たちの運命から目が離せなくなる。それだけに最後に明かされる衝撃の真実が、見る人の心に突き刺さって深く重い余韻を残す。

「意義が見いだせないなら、(無理にでも見出して)意義のある記事を書け」

 だがこの映画は最後に、大きな救いを用意している。事件に巻き込まれ、家族も人生も失った人間が、2人が解明した真実を知ることで、新たな人生を歩み始めるのだ。

「意味がある」と信じてやったことに何の意味もなかったことが、人生の終わりにわかることもある。「意味があるのだろうか」と疑問を持ちながらやり続けたことが、後になって大きな意味を持つこともある。もしかしたら意味のあるなしは、人生の最後まで分からないのかもしれない。だが最後にその答えを見つけることができるのは結局、とことんやってみた人間だけなのだ。

阿久津は、真実の解明に意義がないと思っていたから、意義が感じられない薄っぺらな記事しか書けなかった。「意味がない」と思いながらやっている限り、大事なものは見えないし、その仕事からは何も得られない。「意味がある」と信じることで見えなかったものが見えてきて、そこに意味が生まれるのだ。 

日本の映画賞を総ナメにした、傑作! 

この作品の原作は、2016年の「週刊文春」ミステリーベスト10で第1位を獲得するなど高い評価を得た塩田武士のベストセラー小説。監督は、『いま、会いにゆきます』『涙そうそう』『麒麟の翼』『ビリギャル』『花束みたいな恋をした』など映画ファンからも評価の高い数々の大ヒット作を手掛けてきた土井裕泰。脚本は、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「重版出来!」などで土井監督とタッグを組み、「アンナチュラル」や「MIU404」も手掛ける野木亜紀子が担当している。

「第44回日本アカデミー賞」では11部門優秀賞を受賞し、脚本部門では野木亜紀子が最優秀賞を受賞。「第45回報知映画賞」では作品賞、主演男優賞(小栗旬)、助演男優賞(星野源)受賞など、数々の映画賞を席巻した日本映画史に残るヒューマンミステリー超大作だ。

20210423日発売「罪の声(通常版Blu-ray)」(税込5,280円)。同時発売の「罪の声 豪華版Blu-ray」(7,700円)は初回生産限定で大判ポストカードセットとマスコミプレスレプリカ版ブックレット付き。発売元:TBS 販売元:TCエンタテインメント ©2020 映画「罪の声」製作委員会 ©塩田武士/講談社 

文/桑原恵美子

編集/inox.

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