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【動画付き】ドルチェ ヴィータを体現した優雅なスポーツクーペ、フェラーリ「ローマ」の魅力

2021.05.08

連載/石川真禧照のラグジュアリーカーワールド

フェラーリが2019年12月に発表したのがフェラーリ「ローマ」という新しいモデルだ。それは最新のV型8気筒3.9L(3855cc)エンジンをフロントに載せ、後輪を駆動するという2+2クーペ。昨年春に日本でもごく一部の顧客にプライベートビューをはたし、受注を開始した。しかし、世界的なコロナ禍の中で、生産が順調に進まず、年末になり、正式にプレス向けの試乗車もナンバーが付いた。

 実車を見た印象は、これまでのフェラーリデザインとは一線を画しており、新世代に移行したように感じた。例えば、テールランプも丸型ではない。フェンダーの跳ね馬のエムブレムもなく、フロントの跳ね馬を見なければ、アストンマーティンか、マクラーレンか、はたまたジャガーの新型車か、と思う人もいるかもしれない。そんなふうに感じてしまうほど激しく変化している。

 内装に関しても、パドルシフトのレバーはコラムから生えており、指の動きでダイレクトにシフトするが、他の操作は大半がタッチスイッチになってしまった。トグルスイッチやプッシュボタンのコクピットが懐かしい、とちょっぴり過去に浸ってしまうほど「ローマ」の操作系は未来指向に進化を遂げている。

 ドライバーの目の前には、16インチのHDスクリーンが備わっている。ここに7500~10000回転がレッドゾーンのエンジン回転計を中心に、計器や操作系が浮かび上がる。全面をナビ画面に切り替えることも可能だ。センターパネルには、8.4インチのHDディスプレイが2基、備わっている。インフォテインメントや空調の調節はここで行なう。

と、ここまでは、他社のスーパーカーにも備わっている装備だが、「ローマ」には、助手席の前にも8.8インチのフルHDカラータッチスクリーンを備わっている。助手席のパッセンジャーが独自に目の前のスクリーンで、車両のパフォーマンスの数値や状況を確認できるのだ。さらに、音楽の選択、カーナビの確認、エアコンの調整などの操作もできる。このクルマの助手席に乗るような女性がこうした操作や設定に興味があるかどうかは疑問だが(笑)、新しい試みであることは間違いない。他社のスーパースポーツカーがこの装備を踏襲するのも時間の問題かもしれない。

 室内については、+2の後席にも触れておきたい。このシートはクッションもなく、頭上も身長150cmまでが限界。レッグスペースもツマ先はかろうじて前席の下に入るものの、広さはミニマム。左右1名分ずつのスペースはコートやバッグを置く場所と割り切ったほうがよさそうだ。

後席の背もたれは上半分を、トランクのスイッチで前倒させることができ、トランクと一体化させることができる。ゴルフバッグも収納可能だ。内装のチェックが終わったところで、動力性能を試してみた。

 フェラーリが、V8エンジンをフロントミッドに搭載したモデルを最初に発売したのは、2008年の「カリフォルニア」から。フロントエンジン、リアドライブのFR方式を継承しながら「カリフォルニア」は「ポルトフィーノ」に発展した。「ローマ」は別のシリーズとして今回、生まれ変わったのだ。V8、3.85Lのターボエンジンには、新開発の8速ATが組み合わされている。

センターパネルのAボタンを押して、ハンドルスポークに備わるハンドリング性能とグリップ性能を選択できるスイッチで「コンフォート」をチョイスし、スタートする。Aレンジで停止してもクリープのない走りは、1800回転からアクセルペダルに対しての反応が俊敏になる。試しにクローズドコースで、0→100km/hの加速を計測したが、手持ちのストップウォッチで3.8秒を記録し(カタログ値は3.4秒)、その実力を見せてくれた。この時もV8エンジンは、レッドゾーン入口の7500回転まできれいに回った。

一方、街中では60km/hを 8速900回転というアイドリングのような回転数で走行することができた。これは新しい8速ATのハイレベルなセッティングで、7~8速はハイギアード化されているので、1500回転あたりでも余裕がありそうだ。ちなみに、100km/hの巡航は8速が1500回転、7速が2000回転だった。

 ハンドリングに関しては、コンフォートモードでは路面からのザラつきやゴツゴツ感、上下動のキツさなどを感じることはなかった。スポーツモードも試してみたが、乗り心地こそ硬めに感じたものの、クイックなハンドル操作はボディーのロールや揺り戻しも感じられるほどコンフォータブルだった。このクルマにはこういうセッティングが合っているのかもしれない。

 仕事を終えたローマに住む富豪がフィレンツェに住む愛人のところに急ぐのに、これほどお似合いのクルマはない。これまでのフェラーリは硬派すぎる印象だったが、ドルチェ・ビータ(甘い生活)を体現したというフェラーリ「ローマ」は、優雅な生活を愉しむ遊び人のためのスーパースポーツなのだ。

■関連情報
https://www.ferrari.com/ja-JP/auto/ferrari-roma

文/石川真禧照 撮影/萩原文博 動画/吉田海夕

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