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これから伸びる投資先は?業界通に聞いたエンタメ業界の注目企業3選

2021.06.12

2021年の「エンタメ業界」

コロナの影響を大きく受けたエンタメ業界だが、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が歴代興行収入第1位を記録するなど、アニメは好調だ。「成長は止まったのではないか」という声もある中、その実態をアニメジャーナリストの第一人者・数土氏に聞いた。

数土直志さん

ジャーナリスト  数土直志さん
大手証券会社を経て、2002年にアニメ関連のニュースサイト『アニメ!アニメ!』設立。2016年独立し、アニメを中心に、国内外のエンタメ業界の執筆を行なう。

動画配信サービスの定着でアニメの人気は世界規模に

 世界市場での日本アニメの売上高は、一般社団法人日本動画協会によると2兆5112億円(2019年)とされています。映像だけでなく、アニメから派生したゲームやグッズ、イベントなどの売り上げも含まれていますが、8年連続で過去最高を更新中で絶好調といえます。2020年は、コロナ禍でイベントやライブが自粛されたために、伸び悩んでいたものの、『劇場版 鬼滅の刃』の大ヒットで、盛り返したとみられます。

 ですが、アニメ業界を成長させるのは国内市場だけではありません。全売上高のほぼ5割に達している海外市場も重要です。米国と中国、そしてヨーロッパの3大マーケットに加え、最近はアジア全体も伸び始めました。

 海外での躍進の背景には、動画配信サービスの世界的な流行があります。NetflixやAmazonプライムビデオの加入者数が爆発的に増加し、日本アニメが世界規模で配信され、ファンを増やしています。

 そこで、投資対象としてアニメ関連企業を注目する場合、魅力的なコンテンツのライセンスを持っている、海外展開に積極的、さらには、グッズやライブなど多角的な事業展開を海外に向けてできることが重要でしょう。

 まず、バンダイナムコホールディングスは、何といっても『機動戦士ガンダム』シリーズが強い。作品の誕生は1979年ですが、年を追うごとに海外ファンが増加し、ハリウッド映画にも登場するなど、今や全世界的な人気を獲得。フィギュアなども自社製作し、利益率もかなり高い水準で推移していくでしょう。

 次は、東映アニメーション。日本アニメの草創期から製作を手がけ、『ワンピース』や『北斗の拳』など数々のヒット作を生み出してきました。また、『ドラゴンボール』シリーズは海外人気も非常に高いです。そこに、関連グッズの販路が世界に広がったこともあって、同社の売上高に占める約50%という海外比率は、今後増加していくと考えられます。

 最後は、『カードファイト!! ヴァンガード』や『BanG Dream!』(バンドリ)といったヒット作を有するブシロード。特にトレカとして国内トップクラスの人気を持つ『カードファイト!! ヴァンガード』は、世界大会が開催されるほど海外でも知名度が高い。また、同社が発行するコミック『月刊ブシロード』でのオリジナルコンテンツの製作にも余念がなく、前述の2社と並んで、積極的に海外でのビジネス展開に食い込んでくるのではないでしょうか。

POINT CHECK

● コンテンツのライセンスを持っている企業が強い

● 海外市場に食い込むことができるかどうか

● アニメだけではなく、音楽、ライブイベントなどへの拡大ができるか

数土さんが注⽬する企業はコチラ!

バンダイナムコホールディングス(東証1部7832)

バンダイナムコホールディングス(東証1部7832)

2005年、玩具大手のバンダイとゲーム大手のナムコの経営統合により設立。スマホやパソコン向けのゲーム事業を主力として、玩具、アミューズメント施設の運営、映像ソフトなどを製作する総合エンタメ企業。

東映アニメーション(JASDAQ4816)

東映アニメーション(JASDAQ4816)

1948年設立のアニメ製作の老舗。東映系。国内でのライセンスビジネスの草分け的存在で、これまで数多くの人気キャラクターを玩具、ゲーム、文具、食品、衣料など、様々な分野で商品化している。2次元ミュージカルなどのイベント事業も精力的に行なう。

ブシロード(マザーズ7803)

ブシロード(マザーズ7803)

トレカやカードゲームが主力事業。ゲームソフトや映像コンテンツの製作、キャラクターグッズの製作・販売を手がける。『ラブライブ!』などのモバイルオンラインゲームも全世界に配信する。新日本プロレスを2012年に子会社化している。

取材・文/松岡賢治

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