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まさかの3万円台!1億800万画素カメラを搭載したXiaomiのミドルレンジスマホ「Redmi Note 10 Pro」の買い得度

2021.04.29

■連載/石野純也のガチレビュー

 2019年12月に日本市場へ参入したXiaomiは、上陸直後から話題性のあるスマホを次々と投入し、徐々に知名度を高めている。評価されているのは、コストパフォーマンスのよさだ。特に2021年に投入された各モデルは、競争力が一段高くなった印象を受ける。ソフトバンクから発売された「Redmi Note 9T」はその1つ。ミドルレンジで5Gに対応していながら、約2万円という価格は大きな反響を呼んだ。

 今回取り上げる、「Redmi Note 10 Pro」でも、その戦略は継承されている。こちらは、SIMフリーとして投入されるモデルで、価格は3万円台半ば。ミドルレンジモデルとしては、ごくごく普通の価格設定に見えるが、スペックを知ると印象は大きく変わる。特筆すべきは、1億800万画素のセンサーを搭載したカメラだ。チップセットには、Snapdragon 732Gを採用し、処理能力も高い。一部のハイエンドモデルに搭載される機能を取り入れながら、ミドルレンジの価格で提供するというのが、この端末の特徴だ。

 一方で、ハイエンドモデルとして見ると、価格は驚くほど安い。本当に従来のミドルレンジモデル以上の実力があるのか、真偽のほどが気になる人も多いだろう。そこで今回は、Redmi Note 10 Proの実機を借り、レビューしていく。「ミドルレンジモデルの再定義」をうたう、同機の実力をチェックしていきたい。

ミドルレンジの再定義をうたう、XiaomiのRedmi Note 10 Pro

ハイエンドの風格がただようデザインで、ディスプレイも大迫力

 ミドルレンジ並みの価格で販売されるRedmi Note 10 Proだが、少なくとも見た目は、3万円台とは思えない仕上がりだ。ディスプレイには有機ELを採用しており、リフレッシュレートも120Hzと高い。発色が鮮やかで、コントラスト比も高く、なおかつ解像度もフルHD+と十分なため、正面から見た時の雰囲気は、ハイエンドモデルのそれに近い。ディスプレイの占める割合が大きいスマホは、そこが全体の印象を左右するそれをよくわかった上でのチョイスと言えそうだ。

120Hzのリフレッシュレートに対応しているのは、この価格帯だと珍しい

 ディスプレイサイズは、6.67インチ。本体サイズはやや大ぶりだが、片手で持てないほどではない。ただし、20:9のアスペクト比でこのインチ数になると、片手操作の際に、画面上部を親指でタップするのは少々難しい。Galaxy Noteシリーズのような大型のスマホとして、両手操作を前提に考えておいた方がいいだろう。一方で重量は200gを下回っているため、大型のスマホとしては軽めで、比較的持ちやすい。

 よくよく観察していくと、ベゼルの周りのフレームが少々厚く、ベゼルが太く見えてしまう点はハイエンドモデルが持つ精巧さには届かない印象だが、3万円台半ばの価格で、ハイエンドの風格を出そうとしている努力は伝わってくる。指紋センサーはハイエンドモデルでおなじみの画面内指紋センサーではないが、電源キーと一体となっており、むしろ、こちらの方が使い勝手がいい。背面の左右がカーブした形状も、キレイに仕上がっている。

ベゼルは細いが、フレームが太いため、やや横幅が広い印象

指紋センサーは側面の電源キーに統合されている

 インカメラは、いわゆるパンチホール型。ディスプレイ上部がくりぬかれる形で搭載されている。そのため、上下のベゼル幅は細く、画面占有率も高めだ。パンチホールの穴はそれほど大きくないため、あまり目につかない半面、写真や動画を全画面に広げて見ると、映像の一部が欠けてしまうことになる。良し悪しあるが、ミドルレンジモデルの中では、穴が小さくまとめられており、評価はできる。

インカメラは、パンチホール型。穴は小さく、映像の邪魔になりにくい

1億800万画素カメラで夜景がキレイ、色味のチューニングは必要か

 3万円台半ばのスマホとして、特筆すべきは、1億800万画素のメインカメラだ。最近では、「Galaxy S21 Ultra 5G」など、一部のハイエンドモデルが、同画素のセンサーを搭載する。Xiaomi自身も、日本参入時に投入した「Mi Note 10」に、1億800万画素のカメラを搭載していた。ただし、どちらもハイエンドやミドルハイといった上位クラスの端末。このカメラが3万円台半ばのスマホに搭載されるのは、異例のことだ。

1億800万画素カメラを搭載。カメラユニットのデザインも、それを強調する

 1億800万画素といっても、この画素数でそのまま写真を撮るわけではなく、通常撮影時には、1200万画素相当になる。代わりに、9つの画素を1つに結合するピクセルビニングの技術を使い、受光面積を広げている。光を多く受けられるぶん、暗所での撮影に強くなるというわけだ。実際、Redmi Note 10 Proで撮った夜景の写真は以下のとおり。ノイズが少なく、黒がしっかり締まっている一方で、明るい部分も色飛びなくしっかり映し出されている。

夜景もキレイに写すことができる。HDRがしっかり効き、ダイナミックレンジの広い写真が撮れた

 カメラモードを切り替えれば、ピクセルビニングを行わず、1億800万画素をそのまま使って撮影することもできる。ファイルサイズは大きくなってしまうが、ディテールまでクッキリとした写真を残したい時には、こちらのモードを使うといいだろう。料理写真を見ればわかるとおり、チーズの粉、1粒1粒まで、しっかり記録されている。後から切り出して使うかもしれない場合などに便利な仕様と言えそうだ。

1億800万画素モードで撮ると、粉チーズの小さな粒子までしっかり見える

 画質については良好だが、料理を撮った際の色味が、やや青くなりすぎている印象を受けた。AIでの補正は入っていたが、処理があまりうまくないのかもしれない。こうした点は改善の余地があるが、3万円台半ばのミドルレンジモデルの画質レベルは、大きく超えている印象を受けた。価格を重視しつつも、カメラの画質にはこだわりたい人には、打ってつけの1台と言えそうだ。

料理写真は、色味がやや青っぽくなりがちだった

 Redmi Note 10 Proは、1億800万画素のメインカメラ以外にも、800万画素の超広角カメラと500万画素の望遠接写カメラを搭載しているほか、200万画素の深度センサーも備える。クアッドカメラだが、深度センサーは映像を記録できるわけではないため、実質的にはトリプルカメラと言えるだろう。超広角カメラは800万画素で、それなりに写るが、望遠接写カメラは画素数が低く、積極的には使いづらい。メイン以外のカメラは、あくまでオマケと捉えておいた方がよさそうだ。

パフォーマンスも十分だが、日本仕様には非対応

 ミドルレンジモデルながら、チップセットは冒頭で紹介したとおり、Snapdragon 732Gを搭載する。7シリーズのSnapdragonは、ミドルレンジモデル上位の端末に搭載されるもの。国内ではあまり採用例がないが、性能はまずまずといったところ。3Dグラフィックスをフル活用したゲームを最大の画質で動かすといった用途でなければ、8シリーズのSnapdragonとの違いを見分けるのは難しいだろう。ベンチマークアプリのスコアも高い。

Geekbench 5のスコア。シングルコア、マルチコアともに高い数値だ

 一方で、やはり1億800万画素モードで撮った写真や、夜景モードで撮った写真を開くと、処理が終わっていないことがある。画素数が大きいぶん、合成処理などの仕上げに演算能力をフルに使ってしまうというわけだ。連写にもタイムラグがある。こうした点は、超高画素カメラの課題と言えるだろう。バランスを考えると、本来なら、もう少し性能の高いチップセットを使った方がいいのかもしれない。

 ソフトウエアは、Xiaomi独自のカスタマイズが施されており、Androidベースながら、かゆいところに手が届く機能が多い。ホーム画面を丸ごと切り替えられる「セカンドスペース」や、アプリを2つに分割してアカウントを使い分ける「デュアルアプリ」といった機能も用意されている。一方で、システムアプリのアップデート内容に英語や中国語が残っていたり、設定メニューの構成が一般的なAndroidとは大きく違ったりと、戸惑う部分もある。

もう1つのホーム画面を作成できるセカンドスペース

デュアルアプリを使えば、SNSで複数のアカウントを使い分けやすい

設定メニューはXiaomi独自のレイアウトになる

 基本的にはグローバルモデルと同仕様のため、おサイフケータイや防水・防塵など、日本で需要の高い機能、仕様にも非対応だ。同価格帯のミドルレンジモデルの中には、FeliCaや防水・防塵を完備した端末もあり、この点はトレードオフになる。処理能力の高さやカメラ性能を重視するならコストパフォーマンスは抜群にいい一方で、普段使いにFeliCaや防水・防塵が欠かせないのであれば、別のモデルに目を向けてみるべきだろう。

 とは言え、3万円台半ばでこれだけのパフォーマンスを実現できたのは驚きだ。日本仕様に対応しないSIMフリースマホという切り口で見れば、トップクラスのコストパフォーマンスと言っても過言ではない。FeliCaや防水・防塵がいらなければ、買って損はないスマホだと評価できる。この機種が登場したことで、3万円台のミドルレンジスマホの選び方も、変わってくるかもしれない。

【石野's ジャッジメント】
質感        ★★★★
持ちやすさ     ★★★
ディスプレイ性能  ★★★★
UI         ★★★★
撮影性能      ★★★★
音楽性能      ★★★★
連携&ネットワーク ★★★★
生体認証      ★★★★
決済機能      ★★★
バッテリーもち   ★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

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