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ついに鶏肉も!?進化する代替肉「NEXTチキン1.0」を食べてみた!

2021.04.07

ヘルシー志向のニーズに応え、地球環境の負荷軽減に寄与し、将来の人口増による食糧不足解消に備える代替肉の進化がめざましい。この春から首都圏のスーパーの精肉コーナーに並ぶ製品もある。代替肉ベンチャーのネクストミーツから“鶏肉”も出た。

イトーヨーカドー、イオンの精肉コーナーに並ぶ

昨年、大手食肉加工メーカーが続々参入して盛り上がる日本の代替肉市場。フレッシュネスバーガー、ドトールコーヒーなどファストフードの大豆肉のバーガーも好評だ。

スーパーの精肉コーナーにも代替肉が並ぶようになった。3月17日からイオンがプライベートブランドのトップバリュのVegetiveシリーズから「大豆からつくったミンチ」など3品目を東京、千葉、神奈川、埼玉の首都圏の49店舗で順次販売。イトーヨーカドーの首都圏の一部の店舗では、マルコメ「大豆のお肉」シリーズやネクストミーツの焼き肉用代替肉「NEXTカルビ1.1」「NEXTハラミ1.1」が並び始めている。

スーパーの精肉売り場に並ぶネクストミーツの代替肉製品。

ネクストミーツ「NEXTチキン1.0」を食べてみた

ネクストミーツは「地球を終わらせない」をミッションにした代替肉ベンチャー。昨年6月に起業したばかりだが、大豆肉による「ネクスト牛丼1.2」「ネクストバーガー1.2」はテレビでも話題になった。また、焼き肉チェーンの焼き肉ライクとコラボし、大豆肉のカルビとハラミを展開。十分な手応えを得て、この3月、鶏肉を再現した「NEXTチキン1.0」を発売した。

3月に発売された「NEXTチキン1.0」。180g入り、777円。

日本の代替肉市場の売れ筋はミンチ状の製品だ。ハンバーグ、ミートボール、キーマカレーなど。理由はミンチがいちばん使いやすく、味の点でも違和感が少ないからだろう。ミンチ状なら特に牛肉、豚肉とこだわる必要もない。

そんな中、ネクストミーツは当初から牛丼、焼き肉と牛肉の再現に意欲を見せ、ついに鶏肉の再現となった。なぜあえてチキンなのか?

ネクストミーツ代表の佐々木英之さんは、「もともと鶏肉には、畜産肉の中でも比較的ヘルシーなイメージがあります。特に海外での鶏肉人気は高く、代替肉のニーズも十分あると予想されます」と、海外市場を見据えている。

「日本でもサラダチキンが人気を得ているように鶏肉=ヘルシーのイメージは高いですよね。それが代替肉となれば、さらにヘルシーです。近年、気になる鳥インフルエンザの感染リスクも減らせます」と話す。

そのヘルシー度は、鶏もも肉との比較で、たんぱく質1.1倍(1パックあたり32.2g)、脂質は約5分の1(同5.2g)。卵と乳成分も含まない。

地球環境的には、「NEXTチキン」で使う大豆1kgと鶏肉1kgの比較で、水資源44%減、温室効果ガス92%減となる。

食べやすさと手軽さを優先し、「NEXTチキン1.0」は香草焼き用調味料で味付けされた、焼くだけタイプ。そのため味は香草風味のお肉らしいものだが、際だっているのが歯ごたえだ。

記者は日本メーカーの代替肉を各種試食してきたが、大豆ベースの代替肉に歯ごたえを求めるのは難しいと感じている。そのためミンチ系の商品が多いと思われるのだが、「NEXTチキン1.0」には歯ごたえがある。

「繊維質感の再現に力を入れています」(佐々木さん)と食感へのこだわりが見える。

フライパンで焼くだけでおかずになるが、野菜と炒めたり、ほかの調味料を合わせたりしてメニューを広げられそうだ。

海外ではすでに大豆ベースではなく、牛や豚などの細胞からつくる「培養肉」の実用化が始まっている。

昨年12月にはアメリカのベンチャー、イート・ジャストの培養肉がシンガポール政府から認可を受け、「培養肉チキンナゲット」がレストランで提供されている。同社は日本の畜産食品会社と培養和牛を開発中だ。日本国内では、やはりベンチャーのインテグリカルチャーが開発する培養フォアグラが、年内に都内のレストランでお披露目される予定だ。

まるで酒が醸造されるようにタンクの中で製造される代替肉。その原料や製造法、味に興味がそそられる。代替肉を選ぶ理由は人それぞれだと思うが、いつか食糧難に陥ったときの備えに、今からいろいろ食べておくといいかも。味や食感の進化も楽しい。

取材・文/佐藤恵菜

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