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サプライズ選出は?オーバーエイジ枠は?U-24日本代表、東京五輪に生き残る18人を大予想

2021.04.01

 選手・スタッフ・関係者の徹底検査と隔離による「完全バブル方式」で行われた3月日本代表シリーズ4試合が30日のモンゴル戦(千葉)で終了した。ラストのモンゴル戦は大迫勇也(ブレーメン)のハットトリックを含む大量14得点の圧勝。選手たちが最後まで手を抜かずに戦い抜いたことの証明だ。世間的には「コロナ禍の今、国際試合開催はいかがなものか」という批判も根強かったが、そういう人々の理解を少しでも取り付けようと、彼らはしっかりと奮起し続けた。

 U-24日本代表も強豪・アルゼンチンとの2連戦を1勝1敗に持ち込んだ。26日の初戦(東京)では相手の球際やセカンドボールの強さを突きつけられ、エース・ガイチ(べネヴェント)の一撃に沈んだが、29日の第2戦(北九州)では選手たちが奮起。2020年Jリーグベストイレブンの田中碧(川崎)が巧みに中盤でリズムを作り、伏兵・林大地(鳥栖)が先制。後半には久保建英(ヘタフェ)の高精度CKを板倉滉(フローニンゲン)が立て続けに頭で押し込み、終わってみれば3-0の快勝。成長を示した。

自国開催であるならオーバーエージ枠は必須?

 7月開幕予定の東京五輪まで4カ月。森保一監督とU-24代表を指揮した横内昭展監督のメンバー選考も難易度を増した。ご存じの通り、五輪登録は18人。24歳超のオーバーエージ枠3枚を使うのであれば、U-24世代は15人しか入れないことになる。過去の五輪では、96年アトランタ、2000年シドニー、2008年北京のように五輪世代だけで挑んだケースもあるが、「自国開催の大舞台で金メダル」を公言する以上、最強布陣で行くしかない。その前提で18人を大予想してみたい。

DFには2度のオリンピックを経験したベテラン吉田のOA枠に期待

 まずGKだが、今回の2試合に出場した大迫敬介(広島)と谷晃正(湘南)が最も近い位置にいる。昨季Jリーグ終了時点では、常勝軍団・鹿島アントラーズで定位置をつかんだ沖悠哉とFC東京でYBCルヴァンカップ優勝に貢献した波多野豪が有力と見られたが、沖はシュートストップとメンタル面に課題を抱え、波多野は今月規律違反で練習停止処分を課された。規律の部分は森保・横内両監督が最も気にする部分。これだけで波多野は厳しいだろう。沖は今季鹿島でもう少しパフォーマンスを上げられれば食い込む可能性もゼロではないが、現時点では大迫、谷の2枚になりそうだ。

 DF陣は激戦だが、3バックと4バックの両方をこなせて、国際経験値も高い選手となれば、A代表経験者の冨安健洋(ボローニャ)とU-24アルゼンチン戦2戦目でキャプテンマークを巻いた板倉が当確。1戦目で主将を務めた中山もボランチ、左サイドバック(SB)、左ウイングバック(WB)をこなせるマルチ型で使い勝手がいい。森保監督らの信頼の高さを考えても、選出はほぼ間違いないだろう。

 そこにあえて加えるべきなのが、A代表キャプテンの吉田麻也(サンプドリア)だ。北京で1次リーグ3戦全敗、2012年ロンドンで4位を経験している彼は五輪のエキスパート。代表キャップ数105という実績は申し分ない。加えて言うと、圧倒的な発信力がある。

 今回も日韓戦前に「キャリアで最も重要な試合」「足が折れても、体が壊れてもぶつかっていかなければいけない試合」と凄まじい闘争心を前面に押し出してチームを鼓舞した。それに仲間たちが呼応し、10年ぶりの国内での日韓戦圧勝につながった。モンゴル戦にしても、これまでなら「こんな弱小国との試合は意味がない」となりがちだったが、コロナ禍で試合ができる感謝の気持ちを伝えないといけないという責任を強く感じ、それを口酸っぱく言い続けてきたことで、90分間引き締まったゲームになった。

 長谷部誠(フランクフルト)という偉大なキャプテンの一挙手一投足を目の当たりにし、本田圭佑(ネフチ・バクー)や内田篤人(JFAロールモデルコーチ)ら個性的な面々と長年戦い、数々の修羅場をくぐってきた彼のいるいないでチームの雰囲気は大きく変わる。そこは自国開催、しかも反発の多い中での五輪では極めて重要な部分。だからこそ、あえて吉田招集に踏み切るべきだ。

ボランチは圧倒的存在感を示した田中碧、OA枠は遠藤?

 アウトサイド枠は、左右両方をこなせる欧州組の菅原由勢(AZ)、左右のSBとWB・CB、ボランチができる原輝綺(清水)が優位だろう。菅原は2019年夏のオランダ移籍以降、2年続けて欧州リーグ(EL)に参戦して世界基準を体感している点が強み。原は2019年11月に右足腓骨骨折とじん帯損傷の重傷を負い、五輪が予定通りに開催されていたら間に合わなかった。1年延期となり、さらに今年から清水エスパルスへ移籍してコンスタントに出番を得ていることで、再浮上した格好だ。もともとコパアメリカに参戦するなど、森保監督からの評価は高く、中盤から後ろならどこでもやれるのは心強い。1月にベルギー移籍した橋岡大樹(シントトロイデン)らと最後の最後まで競争になるだろうが、菅原と原の併用で3バックも4バックも左右のサイドを埋められるのは大きい。

 ボランチはCB兼務の板倉、中山に加えて、29日のゲームで圧倒的存在感を示した田中碧(川崎)が確実視される。彼が前向きでボールを出し入れし、攻撃のリズムを作り、守備面でも確実に敵のアタックの芽を摘んだことで、どれだけチームが助けられたか分からなかった。

「自分が中央に立っている中で、最近は上から見ている感覚じゃないけど、どうすればハマるのかがある程度、頭の中でイメージできるようにはなってきた。それをいろんな選手に伝えられれば、自分自身もやりやすいし、チーム全体もいい方向に行く。声で味方動かしてゲーム作ることも大事」という発言は憧れの先輩・中村憲剛(川崎FRO)に通じる。憲剛のような落ち着きをもたらせる彼はチームに必要だ。

 そしてもう1人、忘れてはいけないのが、オーバーエージの遠藤航(シュツットガルト)。彼も吉田同様、五輪経験者。5年前のリオデジャネイロ大会でキャプテンを務めて、特有の重圧を理解している。今季ドイツ・ブンデスリーガでデュエル勝率1位をキープする通り、世界基準の球際や寄せを大舞台で実践できる存在だ。攻撃面は少し前まで同学年の柴崎岳(レガネス)より劣ると見られたが、思い切ったタテパスや左右のサイドチェンジ、チームの攻撃をスピードアップさせる素早い展開には磨きがかかった。それも含めて、東京大会で世界基準を示してくれるはずだ。

FWはとにかく乗ってる選手を使いたい

 中盤より後ろにマルチ型を数多く入れた分、攻撃陣に人数を割ける。アタッカー枠は技術・戦術眼・メンタル・経験値で頭抜けている久保建英が当確。今回ケガで不参加だったが、ドイツでコンスタントに活躍している堂安律(ビーレフェルト)も入るだろう。

 それ以外は大混戦。これまで東京世代の10番を背負ってきた三好康児(アントワープ)や川崎で急成長中の旗手怜央、バルセロナでケガから復帰した安部裕葵らも候補にはいるが、傑出したストロングのある面々がいた方がいい。

 そこで選んだのが、爆発的スピードのある前田大然(横浜)、局面打開に秀でた相馬勇紀(名古屋)、長短のドリブルで緩急をつけた崩しができる三笘薫(川崎)の3人だ。特に三笘に関しては今回のアルゼンチン戦では不発に終わったものの、彼を生かす攻撃スタイルを久保ら周囲がもっと作る努力をしていけば、必ずゴール前で怖さを発揮できるはず。その可能性に賭けたい。

 最後のFW枠はケガで外れていた上田綺世(鹿島)と29日のゲームで先制点を叩き出した林を抜擢した。林に関してはここまで無印のサプライズ選出だが、野獣のようにゴールに突き進む雑草という視点では、北京五輪の頃の岡崎慎司(ウエスカ)と重なる。岡崎も五輪予選に出ていないが、結果を出し続けてメンバーに滑り込み、その勢いでA代表に駆け上がった。序列を重んじる森保監督らがごぼう抜きで選手を選べるかは微妙だが、FWはとにかく乗ってる選手を入れた方がいい。旬な林はその筆頭だ。

 最後の1人はオーバーエージ枠の大迫勇也。前線であれだけ収められる選手はどこを探しても見当たらない。今季ドイツでの苦境でコンディションやパフォーマンスが不安視されていたが、今回の3月シリーズでその懸念も完全払拭された。あとは本人がクラブで出番を増やす努力をするだけだが、実績・経験値は文句なし。半端ない男を呼ばない手はない。

 とはいえ、ラスト4カ月で。既存戦力のケガやコンディション不良も起こりえる。残された選考の場は6月2試合だが、そこで予期せぬ人間のブレイクもなきにしもあらずだ。いずれにしても、東京五輪は最強メンバーで戦わなければ頂点には立てない。そこを肝に銘じながら、候補者たちには最後まで自己研鑽を続けてほしい。

<メンバー18人>
GK…大迫敬介、谷
DF…冨安、板倉、★吉田
アウトサイド…菅原、原
ボランチ…田中碧、中山、★遠藤航
アタッカー…久保、堂安、前田、三笘、相馬
FW…上田、林、★大迫勇也
★はオーバーエージ枠

取材・文/元川悦子

長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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