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日銀が示した金融緩和のための3つの政策の中身

2021.03.26

三井住友DSアセットマネジメントが「日銀の点検結果とETF購入に関する考察」についてのレポートを公開したので紹介しよう。

日銀は金融緩和の点検結果を公表し、効果的で持続的な緩和実施のため3つの対応を示した

日銀は3月19日、より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための点検結果を公表した。具体的に政策面では3つの対応が示され(図表1)、1つ目は、将来のマイナス金利の深掘りを可能にするため、「貸出促進付利制度」を創設することが明らかになった。

これは、マイナス金利政策のもと、貸出を増やした金融機関に付利する制度で、マイナス金利の収益への影響を和らげることを目的とするもの。

2つ目は、長期金利の変動幅を「±0.25%程度」と明確化すると同時に、大幅な金利上昇を抑制するため「連続指値オペ制度」の導入が決まった。

3つ目は、ETFとJ-REITの買い入れ額について、原則の目安が削除された一方、上限は維持。また、ETFの買い入れ対象は、指数の構成銘柄が最も多い東証株価指数(TOPIX)に連動するもののみとなった。

ETFの買い入れ対象はTOPIX連動型のみとなり、3月19日の日経平均は下落、TOPIXは上昇

これら3つの対応については、おおむね一部の事前報道通りの内容だったが、ETFの買い入れ対象をTOPIX連動型に絞ったことは、市場にサプライズとして受け止められた。

3月19日の日経平均株価とTOPIXは対照的な動きとなり、日経平均株価は前日比424円70銭(1.4%)安で取引を終えたのに対し、TOPIXは同3.70ポイント(0.2%)高で取引を終了した。

なお、日銀は2020年4月30日にETF買い入れ方法を変更し、公表している。

それに基づけば、日銀はこれまで、買い入れ額の約75%は「TOPIXに連動するETF」を対象とし、約25%は「TOPIX、日経平均株価、JPX日経インデックス400に連動するETF」を対象とし、いずれも銘柄毎の市中流通残高におおむね比例するように買い入れを行なってきたと考えられる。

しばらくNT倍率の低下傾向が続く可能性はあるが、ETFの運営変更は、ネガティブなものではない

ETFの買い入れ比率は、大まかにTOPIX連動型が8割強、日経平均株価連動型が1割程度と推測されるが、後者は価格水準の高い「値がさ株」の押し上げ要因と指摘されている。

そのため、今回の日銀の対応を受け、市場では値がさ株の需給が悪化するとの見方が強まり、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ファナック、ダイキン工業などの下げが目立った。

ただ、日経平均株価に連動するETFの買い入れ廃止は、値がさ株押し上げの「歪み」を修正することにつながり、また、前述の値がさ株は、TOPIX連動型を通じて買われるため、過度な需給悪化懸念は不要。

しばらくは日経平均株価のパフォーマンスがTOPIX対比で見劣りし、NT倍率の低下傾向が続く可能性はあるが(図表2)、今回のETF買い入れの運営変更は、日本株全体にとってネガティブなものではないと考えている。
※個別銘柄に言及しているが、当該銘柄を推奨するものではない。

出典元:三井住友DSアセットマネジメント

構成/DIME編集部

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