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LINEは良好、Twitterは良くない傾向⁉データで読み解くSNSの利用頻度とメンタルヘルスへの影響

2021.03.26

SNS利用頻度とメンタルヘルスへの影響――都民対象の調査

ソーシャルネットワークサービス(SNS)の利用とメンタルヘルスとの関連が報告された。メンタルヘルス状態はLINE利用者で良好であり、一方でTwitter利用者は良くない傾向が見られるという。

東京都健康長寿医療センター研究所の桜井良太氏らの研究によるもので、詳細は「PLOS ONE」に3月3日掲載された。

これまでの研究から、メンタルヘルスの維持には他者との交流が重要であることが分かっている。しかし、近年急速に普及してきたSNSでの交流が、メンタルヘルスの維持に有効であるかについては明らかでない。

そこで桜井氏らは、都民を対象としてアンケート調査を行い、SNS利用の実態を把握するとともに、メンタルヘルスとの関連を調査した。

無作為に抽出した都民2万1,300人にアンケートを郵送、回答の得られた9,250人(回答率43.3%)から内容が不完全なものを除外し、8,576人を解析対象とした。

評価項目は、主観的幸福感(WHO-5スコア)、悩みや抑うつ(K6スコア)、および孤独感(よく感じる~ほとんど感じないの四者択一)という3項目。

なお、SNS利用頻度は、閲覧と発信に分けて、「毎日」「週に数回」「月に数回」「使用しない」の4つのカテゴリーに分類し、閲覧もしくは発信が週に数回以上を「頻繁な利用」と定義した。また、解析は年齢により若年(18~39歳の2,543人)、中年(40~64歳の3,048人)、高齢者(65歳以上の2,985人)という3つの層に分けて行った。

最初に、SNSを利用するための機器(スマートフォン、タブレット、パソコン)の所有率を見ると、若年層はほぼ100%、中年層も95%以上であり、高齢者でも62.3%に上った。

次に、利用しているSNSの種類を見ると、全世代でLINEが最も多く、Twitter、Instagram、Facebookの順に続いた。LINEは60代の半数、70代の3分の1が利用していた。

メンタルヘルスとの関連は、結果に影響を与え得る因子(性別、年齢、教育歴、生活環境、併存疾患、主観的健康感、経済状態、外出頻度、対面での対話や電話といったSNS以外の従来型コミュニケーションの頻度など)で調整後、以下のような結果が得られた。

まず、主観的幸福感については、若年層のInstagramの頻繁な閲覧(B=0.89、95%信頼区間0.43~1.36)、中年層のFacebookの頻繁な発信(B=1.00、同0.15~1.84)が、主観的幸福感の高さと関連していた。

また高齢者の場合、LINEの頻繁な発信(B=0.85、同0.41~1.29)および閲覧(B=0.97、同0.51~1.42)が、主観的幸福感の高さと関連していた。

次に、悩みや抑うつについては、若年層のInstagramの頻繁な閲覧(B=-0.88、同-1.30~-0.45)、中年層のLINEの頻繁な発信(B=-0.52、同-0.87~-0.16)が、悩みや抑うつ傾向が低いことと関連していた。

しかしその反対にTwitterの頻繁な利用は、若年層(発信B=0.83、同0.34~1.32。閲覧B=0.72、同0.33~1.12)と、中年層(発信B=0.98、同0.15~1.80。閲覧B=0.75、同0.34~1.17)ともに、うつや不安傾向が強いことと関連していた。高齢者では、SNSの利用と悩みや抑うつ傾向との関連は認められなかった。

最後に、孤独感については、中年層のTwitterの頻繁な発信〔オッズ比(OR)2.22、同1.35~3.65〕と閲覧(OR1.70、同1.28~2.25)は、いずれも孤独感を感じる割合が高いことと関連していた。

また高齢者のTwitterの頻繁な発信も、同様の関連が見られた(OR14.3、同4.00~51.2)。若年層では、SNSの利用と孤独感との関連は認められなかった。

このほか、SNS以外のコミュニケーション(対面での会話や電話)が少ない人は、年齢層を問わず、全てのメンタルヘルスの指標が悪い傾向が認められた。

本研究の結果について著者らは、「横断的な研究であり、因果関係を示したものではない」としている。

その上で、「顔の見えるFacebookやLINE、または、肯定的なイメージのやりとりが主体になることの多いInstagramであれば、メンタルヘルスの維持に役立つ可能性がある。他方、匿名性と自由度の高いTwitterは、その逆の影響が現れる危険性を含んでいる」と考察し、「バランスのとれたSNS利用が必要と言える」と結論付けている。(HealthDay News 2021年3月22日)

Abstract/Full Text
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0246090

Press Release
https://www.tmghig.jp/research/release/2021/0304-2.html

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

構成/DIME編集部

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