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既存の血行再建術が脳卒中治療で有望性、米シダース・サイナイ医療センター研究報告

2021.03.22

既存の血行再建術、脳卒中治療で有望性を示す

一部の脳卒中患者に対して、これまで別の疾患の治療に用いられてきた手術法の有効性を検証した、予備的な試験結果が報告された。

同試験を実施した、米シダース・サイナイ医療センターのNestor Gonzalez氏らによると、有望な結果が得られたという。研究の詳細は、「Neurosurgery」に1月19日掲載された。

この臨床試験は、脳の血管に硬化や狭窄が生じる頭蓋内アテローム性動脈硬化症(intracranial atherosclerotic disease;ICAD)を原因とする脳卒中に対する間接的血行再建術(encephalo-duro-arterio-synagiosis;EDAS)の有効性を検証したもの。

脳卒中にはさまざまな原因があり、米国ではICADを原因とする脳卒中が全体の10~15%を占めると推定されている。

ICADによる脳卒中は、首の頸動脈が閉塞する頸部頸動脈狭窄症など、他の原因による脳卒中と比べて予後が悪い。

現在、ICADを原因とする脳卒中の患者に対しては、再発予防を目的とした抗凝固薬や降圧薬などによる薬物療法が行われている。

Gonzalez氏によると、薬物療法には一定の効果はあるものの、再発率は依然として高いままだという。

こうした中、脳内の狭窄した動脈に対して、心臓の動脈狭窄に対する治療であるステント留置術などを実施する外科的アプローチが試されたこともあった。

しかし、このようなアプローチは脳の動脈ではうまくいかなかった。その理由について、今回の研究には関与していない、米ハーバービュー医療センターのLouis Kim氏は、「ICADでは動脈を塞ぐ“プラーク”が脳内に散らばってしまう可能性があるため、治療が難しい」と説明する。

そこでGonzalez氏らは今回、別のアプローチとしてEDASを試すことにした。EDASは長年にわたり、もやもや病の治療法として用いられてきた。

もやもや病とは、頭蓋内の血管が徐々に細くなり、脳への血流が不足する疾患である。

EDASは、頭皮下の血管や筋肉の一部を脳の表面に接着させて血管の新生を促す手術法で、非常にシンプルであり、侵襲性も低い。術後、数週間で接着させた血管から脳内へと新たな血管が枝状に生えてくるという。

同試験では、ICADを原因とする脳卒中患者のうち、境界領域梗塞が認められた28人に対してEDASを施術した。

その結果、術後2年間に脳卒中を再発したのは3人のみで、再発率は10.7%にとどまっていた。一方、同じ条件を満たしたICADによる脳卒中患者に標準的な薬物療法を行った別の臨床試験では、再発率は37%であったことが報告されているという。

ただしKim氏は、「2つの異なる臨床試験を比較した結果は、信頼性の高いエビデンスとは言えない」と指摘。

「標準治療を行う群と、標準治療に手術を併用する群に患者をランダムに割り付けて比較する臨床試験を実施する必要がある」との見解を示している。

Gonzalez氏もこの見解に同意し、これら2群を比較する多施設共同の大規模臨床試験の計画があることを明らかにしている。(HealthDay News 2021年3月3日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://academic.oup.com/neurosurgery/advance-article-abstract/doi/10.1093/neuros/nyaa563/6104455?redirectedFrom=fulltext

構成/DIME編集部

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