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コンパクトなボディーにUSB/DACとクラスDアンプを内蔵したKRIPTONのアクティブスピーカー「KS-11」

2021.03.17

■連載/ゴン川野のPC Audio Lab

置くだけで高音質が楽しめるオールインワン

クリプトンと聞いて思い出すのが、USB/DAC内蔵のアクティブスピーカー「KS-1HQM」である。6.35cmのフルレンジユニットを使い、25W+25Wのデジタルアンプを内蔵、USBとアナログ入力があり、直販価格4万9800円と高価だが、専用の3点支持のインシュレーターとオーディオボードが付属していた。音像定位がよく、低音の量感も過不足のないバランスのいいモデルだった。

今回はその後継機となる「KS-11」を試聴する。大きく変わったのはaptX HDに対応したBluetooth機能を内蔵したことだ。これでPCレスでスマホやDAPから音楽が再生できる。カラーはブラックとホワイトの2色で、マニアックなボードは付属しなくなったが、3点支持のネオフェード・カーボンマトリックス3層材を使ったインシュレーターを採用した。直販価格は5万4780円(税込)である。

H176.5×W89.5×D105mmのコンパクトサイズでデスクトップに置くのに最適だ

本体右側が操作用タッチパネルだが、付属リモコンを使えばさらに素早く操作できる

USB接続の音がいいが、Bluetoothでも文句はない

早速、デスクトップにスピーカーをセッティングして、USB接続、光接続、アナログ接続、Bluetoothの音を聴いてみた。共通して言えるのは歯切れがよく解像度の高い音、細かい音まで再現される情報量の多さである。特に低域から高域まで揃ったスピード感が心地よい。コンパクトなアクティブスピーカーはどのメーカーも低域の量感にこだわるが、KRIPTONは量感よりも歯切れとスピード感重視でバスレフにありがちな低音の遅延や、モコモコした感じが一切ない。音的には密閉型に近いと言える。ちなみにパワーアンプは25Wから35Wにパワーアップされている。

本機の性能をフルに引き出すのはUSB接続を使った場合で、透明度が高く、高域のヌケがよくなる。アナログ接続よりも低域の量感が出るため、低音好きな人にはUSB接続をオススメする。少し低音の量感を抑えたいなら光デジタル接続を選択しよう。手嶋葵「ただいま」(96kHz/24bit)を再生すると、ウィスパーボイスが左右のスピーカーのセンターにキレイに定位、彼女の透明感あふれる歌声が空間に浮かび上がった。

米津玄師「感電」(44.1kHz/16bit)では左右にちりばめられた音の粒子が、打ち上げ花火のようにデスクトップの上に広がる。音のエッジは鋭いが、Tony Bennett、Diana Krall「Love Is Here To Stay/’S Wonderful」(96kHz/24bit)のダイアナ・クラールのボーカルはあくまでも滑らかでウエットだ。それはこのスピーカーにクセがないことを示している。リファレンス機器を使ったアナログ接続でも音質はほとんど変わらない。つまりハイエンドクラスのDACを使っていなければ、USB接続の方が高音質になる可能性が高い。

Bluetooth接続では、SBC、AAC、aptX、aptX HDに対応している。A&ultima「SP1000」を使って試聴。aptX HDと有線接続との差は驚くほど少なかった。わずかに音の分離が低下して、情報量も減るが、比較しなければ気付かないレベルだろう。逆に音の骨格がしっかりした感じで、ボーカルが前に出てくる印象を受けた。ワイヤレスでも本機の個性は失われることなく楽曲が楽しめることが分かった。

左からUSB入力、トスリンクの光入力、ステレオミニのアナログ入力となる

リアポートのバスレフ方式を採用。フレームはアルミ合金の押し出し材である

フルレンジユニットはデンマークTymphany社のメタルコーンを使っている

同社のオーディオ用アクセサリーにも使われるカーボンマトリックス3層材のインシュレーター

あれこれ悩みたくないならKRIPTON「KS-11」の一択

デスクトップ用のアクティブスピーカーは何がベストなのか。あるいは中華アンプとパッシブスピーカーの組み合わせはどうだろうか。フルレンジか2Wayか、フロントポートかリアポートか、はたまたバックロードホーンか、デスクトップシステムの選択肢は意外と多い。

あれこれ悩まずにデジタル音源を高音質で楽しみたいなら、「KS-11」がオススメである。必要なものは接続ケーブルを含めて全て揃っているので、接続して電源を入れればすぐに音楽を再生できる。しいて気になる点を上げれば、搭載DACがDSD非対応なこと。ステレオミニジャックの位置が低く、太い端子のケーブルが使えないこと。リモコンが安っぽいデザインであることぐらいで、どれも本機の魅力をスポイルするものではない。

マニアックにこだわるなら、ACアダプタやケーブルのアップグレード、高さを稼ぐためのスタンドなどを検討すれば、さらなる高音質も狙えるだろう。オーディオにこだわる人にも、こだわらない人にも「KS-11」は応えてくれるに違いない。

Bluetooth接続時はパワーランプが青色に点灯する

写真・文/ゴン川野

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