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脳卒中急性期の遠隔医療支援で予後改善、米ハーバード大学報告

2021.03.16

脳卒中急性期の遠隔医療支援で予後改善

脳卒中で病院に救急搬送されたものの、専門医が非番だという――。

そのような状況はあってほしくないものだ。しかしこれからは、そのようなケースに遭遇することを心配する必要がなくなっていくのかもしれない。「テレストローク」という遠隔救急医療支援システムによって、脳卒中患者の予後が改善している状況が、「JAMA Neurology」に3月1日掲載された。

「われわれの調査結果は、テレストロークが治療レベルの向上につながり、患者の命を救うことができることを示す重要なエビデンスである」と、論文の上席著者である米ハーバード大学のAteev Mehrotra氏は、同大学のニュースリリースで述べている。

また筆頭著者であるバーモント大学のAndrew Wilcock氏は、「テレストロークの強みは特に地方の病院で発揮される」とし、「地方の小規模病院でのテレストローク導入には経費負担が障壁となっている。この現状に対処しなければならない」と語っている。

脳卒中は、発作直後に専門医による迅速な診断と治療を受けることが重要で、それによって脳の損傷が軽度に抑えられ、深刻な障害が残ったり死亡する確率を低下させることができる。

しかし、脳卒中治療チームが24時間体制で稼働している病院は限られている。これを補う手段として、米国の病院のほぼ3分の1が、遠く離れた病院にいる脳卒中専門医の支援を受ける、テレストロークの下で治療に当たっている。

では、テレストロークはどの程度役立っているのだろうか。Mehrotra氏らは、米国内1,200カ所以上の病院で行われた脳卒中急性期治療のデータを用いた症例対照研究により、テレストロークの有用性を検討。

年齢や性別などの社会人口学的因子、臨床所見、病院の規模、入院した時期などを一致させた上で、テレストローク導入病院と未導入病院の急性期脳卒中患者、各7万6,636人(計15万3,272人、平均年齢78.8±10.4歳、女性57.7%)の臨床転帰を比較した。

その結果、テレストローク導入病院で治療を受けた患者は、未導入病院の患者よりも30日以内の死亡率が有意に低かった(13.1対13.6%、P=0.003)。

また、再灌流治療(血栓溶解療法や血栓回収療法)の施行率が高いことも分かった(6.8対6.0%、P<0.001)。再灌流治療の施行率の群間差は、規模の小さい病院、地方在住の患者、および85歳以上の患者の場合に、より顕著だった。

この研究には関与していない脳卒中専門医である米レノックス・ヒル病院のSalman Azhar氏も、テレストロークが患者の救命に役立つという見解に同意を表している。

同氏は、「小規模ながら複数の研究から、遠隔技術を介して専門医が治療にかかわることで再灌流治療の恩恵を受ける患者数を増やせることが、既に示されている」と指摘。

その上で、「今回報告された結果はおそらく、脳卒中専門医が不足している地域の他の病院にも外挿することができるだろう」と期待を示している。(HealthDay News 2021年3月2日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamaneurology/article-abstract/2776793

Press Release
https://hms.harvard.edu/news/long-distance

構成/DIME編集部

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