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暗号資産を活用した〝サステイナブルな金融インフラ〟とは?Ripple社が目指すブロックチェーンのカタチ

2021.03.12

手数料が高く時間もかかる送金取引の効率化には、銀行業務のデジタル化だけでは物足りない。国内外の金融機関は、送金取引ネットワークを抜本的に見直した次世代金融システムを求めている。候補としてブロックチェーンを使った送金システムに注目が集まっている。

リップル社は「RippleNet」という国際送金ネットワークを構築し、主に海外送金を行うシステムとして実用化。導入した金融機関からの評判は上々で、2021年はさらなる利用者増を期待している。

リップル社で事業拡大に向けた戦略をリードするのは、吉川 絵美氏。金融テクノロジー分野に精通し、国内外のテクノロジー系イベントでリップル社のソリューションや理念についての講演を手がける同氏に、ソリューションの優位性をインタビューした。

リップル コーポレート戦略及びオペレーション担当ヴァイスプレジデント 吉川 絵美氏
金融テクノロジー分野で10年以上の経験を有し、米国・アジアなどの越境ビジネスのコンサルティング経験も持つ。
ハーバード・ビジネススクールのMBA、CFA協会認定証券アナリスト資格(CFA)を保有。

リップル社は2012年にサンフランシスコで設立した企業。金融テクノロジーの先駆者として名高いSBIホールディングスが出資者として名を連ねている。
画像提供:リップル社(以下、同)

中央集権的なネットワークで高速かつエコな仕組みを実現

リップルと聞くと暗号資産の「XRP」が思い浮かぶが、リップルは社名でXRPは分散型のパブリックブロックチェーンに存在する通貨です。

では「RippleNet」とはいうと、リップル社がブロックチェーンを活用し開発した、国際送金の取引に優れたネットワークの仕組みである。リップルは、XRPを活用してRippleNet上で国際送金関連のソリューションを提供している。

暗号資産と聞けばBTC(ビットコイン)が思い浮かぶので、BTCとXRPとの違いを整理しておこう。

XRPは、中央集権的に管理されておらず、パブリックのブロックチェーンで分散型台帳技術に存在するネイティブな暗号資産。「ビットコインはマイニングによる取引承認で最低でも数十分の時間がかかりますが、XRPはバリデーターの合意によって3秒ほどで取引が完了するので、システムとして圧倒的な優位性があります」(吉川氏)

バリデーターとは取引の承認を行う特別な役割を持ったネットワーク参加者のことで、誰でもバリデーターノードを運用することができる。XRP Ledgerでは、信頼できるバリデーターの推奨リストである「ユニーク・ノード・リスト」(UNL)、またはネットワーク参加者が独自に作成したUNLに含まれるバリデーターが取引承認の投票を行うことで、取引が迅速に完了する。ビットコインの処理能力が1秒当たり7件程度なのに対してXRPは1秒当たり1500件と、何と200倍の差がある。

「他の仮想通貨に比べて消費電力が圧倒的に少ないのもXRPの優位性です」(吉川氏)

ビットコインのように大規模なサーバー群がフルパワーでマイニング処理を行わないので、XRPの消費電力は約12万分の1。現金取引で使う消費電力と比べても約6分の1。いかに環境に優しいかがわかる。

さらにリップル社では、2030年までに二酸化炭素の実質排出量をゼロにする計画を発表。ブロックチェーンを使ったソリューションは電力消費が激しいイメージを払拭し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みにも積極的に取り組み、環境保全の観点でも金融業界をリードする存在となっている。

目指す姿は送金システムを実現する「影の立役者」

RippleNetを使った金融機関の成功事例があるのに、「リップル送金サービス」のようにリップルの名を冠したサービスは見当たらない。「リップルは送金基盤として金融機関を支える存在を目指しています。『Runs on XRP』というキャッチフレーズを顧客・パートナーにも活用してもらい、金融機関と共に次世代の金融システムに必要な不可欠な存在として活躍します」(吉川氏)

金融サービスの提供には、各国で異なる規制がある。犯罪で得た資金を正当なものにするマネー・ローンダリング防止などの対応が求められるなどだ。規制準拠や顧客管理のノウハウに長けた金融機関と、最新技術で世界中に送金ネットワークを張り巡らせるリップル社との棲み分けが、合理的な送金サービス提供の最適解というわけだろう。

リップル社では「サステナブルな金融システム」を強調。システムそのものが持続可能でないと、影の立役者としての責務が果たせない。

お金が自由に往来する世界の早期実現を

RippleNetの普及やリップル社の事業をリードする吉川氏は、「これまでリップル社では国際通貨基金(IMF)のFintechアドバイザリーボードへの参画や世界経済フォーラムでの登壇などをはじめ国際コミュニティに対して活発に発信してきました。今後も国際コミュニティと連携しながら、国際送金で生じている摩擦を一刻も早く減らしたい」と国際的な働きかけをより加速度的に行うことを熱望している。

なぜならコロナ禍によってデジタル化が加速する社会で、対価の支払手段として欠かせない「お金」がリアルタイム・安全・安価に往来できると、経済の回復のスピードは増し、人々のくらしがより豊かになるためのベースとなり、思いがけない価値創造にもつながるからだ。

取材・文/久我吉史

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