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売り切れ続出!倒れると光って足元を照らす「明かりこけし」が人気の理由

2021.03.10

「倒れると内蔵ライトがついて、足元を照らす」という「明かりこけし」が話題です。東北生まれの伝統工芸品であるこけしが、地震が多い土地柄ゆえの防災意識と融合し、進化した逸品です。企画・販売しているのは、民芸品・工芸品店「こけしのしまぬき本店」(宮城県仙台市)。

2021年3月11日で、東日本大震災から10年。それを先駆けるかのように、2月13日に宮城県と福島県で震度6強の地震が発生すると、「こけしのしまぬき本店」オンラインショップで「明かりこけし」の全3種がsold outに! 入手困難なのは残念だし地震は怖いものですが、防災意識が高まることはいいことです。店主にお話を聞きました。

どの家にもあるこけしを地震のお守りに

東北では、入学や卒業、家を建てたなど、人生の節目にこけしを贈る風習があるそうです。赤ちゃんが生まれると、出生時の大きさに合わせてつくる「誕生こけし」という愛らしいものまで。

「東北では、どんなお宅にもあるはずです。ただ、地震が多い土地で、何年に一度かは震度5を観測することもあります。2007年、2008年頃には、『地震ですぐ倒れるから嫌だよね』といった、こけしに対するネガティブなイメージがピークになるのを感じました。こけしのつくり手を工人(こうじん)と呼びますが、彼らや我々としては『そう簡単に倒れるものではない』という感覚を持っています。そうしたこともあり、地震で倒れても役立つように、という思いを込めて『明かりこけし』を発想しました。傾きセンサーを内蔵させ、倒れたらLEDライトが点灯します」。

2008年の誕生から、2011年の東日本大震災、2021年の震度6強の地震があり、地震には無関心でいられない東北、そして日本。「明かりこけし」の出番は多そうです。

「現在は3回目のこけしブームといわれています。戦前に最初のブームがあり、東北のこけし研究が進みました。昭和40年代の2回目のブームから時間が経ち、売り上げが減ったタイミングで『明かりこけし』が登場したこともあり、また注目されはじめました。地震があるたびに注文が増えますが、原木を切り出すところから着彩まで、工人が手作業で仕上げるもので、大量生産はできません。なおかつ、『明かりこけし』だと、LEDライトを内蔵するため胴体に穴を開けないといけません。予約待ち状態であっても、入荷するたびに発送しているので、気長にお待ちいただければと思います」。

いろいろあるこけし、どれにする?

東北のこけしの中で有名なのが「宮城伝統こけし」で、「明かりこけし」もこのジャンルです。さらに、宮城県内でも地域ごとに特徴があり、まとめると以下になります。こけしの体形により倒れやすさが変わり、着物や髪型も多種多様。目的と好みに合うものを選ぶ楽しさがあります。

【鳴子(なるこ)系】

鳴子温泉(大崎市)などでつくられる。着物の柄は、鮮やかな菊の花を描くものが多い。胴がややくびれ、すそが広がりどっしりと安定感のある形が特徴。「明かりこけし 鳴子型」は、震度5ぐらいで倒れる。

【弥治郎(やじろう)系】

白石市などでつくられる。ろくろを回して縞模様をつけたり、胴にくびれをつけたりなど、装飾性が楽しい。「明かりこけし 弥治郎系」は、震度4ぐらいで倒れる

【遠刈田(とおがった)系】

蔵王町などでつくられ、歴史はもっとも古いといわれる。着物の柄は華やかなものが多く、顔には額から耳にかけて赤い線が入るのが特徴。頭が大きく、胴は細め。「明かりこけし 遠刈田系」は、震度4ぐらいで倒れる。

【作並(さくなみ)系】

仙台市などでつくられる。子どもが握りやすいよう、胴はかなり細め。「明かりこけし」としては一番最初に商品化されたが、現在は販売休止中。

人形の歴史とともにこけしをおさらい

人形がいつ誕生したのかはわかりませんが、はるか昔の縄文時代の遺跡で、土でつくられた土偶が見つかっています。「人形=ひとがた」として身代わりお守りや宗教道具として使われた時代を経て、平安時代には遊ぶためものになり、室内に飾るものになったのは鎌倉~室町時代といわれています。

日本各地でさまざまな人形が生まれ、伝承され、東北のこけしもその一つ。江戸時代後期に、温泉地でつくられはじめ、病気や傷治癒のためや農閑期の農民が温泉地に滞在する「湯治(とうじ)」のお客を相手に販売したといわれています。湯治客はおじいさん、おばあさんなどが多く、子や孫のためにお土産としてこけしを買い求めたそうです。

着せ替え人形やままごとの赤ちゃん役など、子どもの遊び道具として活躍したこけし。現在は、大きな頭と細い胴というシンプルな形が好まれています。インテリアや大人のコレクションアイテムとして魅力十分なこけしが倒れて光るなんて、アイデアが最高です!

■取材協力=こけしのしまぬき本店
https://www.shimanuki.co.jp/

※明かりこけしData 電源:単三電池2本使用、連続点灯時間約50時間、高さ約24cm、価格10,780円(税込)

取材・文/木村悦子

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