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通信大手4キャリアの第3四半期決算にみるコロナ禍の影響と今後の展望

2021.03.04

NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルの「携帯4キャリア」が2020年度第3四半期の決算発表を行いました。

昨年初頭から続く新型コロナウイルスの影響もあり、売り上げを思うように伸ばせない企業もある中、4キャリアはそれぞれ特徴的な数字を出しています。

4キャリアの決算発表の内容から、今後の展望まで確認していきましょう。

4キャリアの売り上げにコロナ禍は大きく影響?

それでは4キャリアそれぞれの2020年度第3四半期決算の内容を確認していきましょう。新型コロナウイルスの影響が見られる部分もありますが、携帯電話/通信が生活に根付いたインフラであることから、比較的安定した成績を残しています。

もう1つの注目ポイントは、やはり昨年から第4のキャリアとして参入した楽天モバイルの成績でしょう。まだまだ先行投資のコストがかかる時期であることを踏まえながら見ていきましょう。

NTTドコモの“減収増益”はコロナ禍の影響か

まずはNTTドコモ。営業収益は3兆5131億円で前年同期比0.1%減、営業利益は8218億円で前年同期比4.3%増となっています。

通信事業のみに絞ってみると、営業収益が2兆7352億円、営業利益が6440億円でどちらも前年同期比からマイナスの数字。営業利益の増減要因として特に注目なのが、「販売関連収入の減」と「販売関連費用の減」でしょう。

コロナ禍の状況をみて、販売関連にかかる費用を削減、その分収入も減ったというのが実情ではないでしょうか。

ただし、「dポイントクラブ会員数」「dポイントカード登録者数」「金融・決済取扱高」といった項目は軒並みプラスになっています。

サービスが浸透してきたのはもちろんとして、コロナ禍の現状で現金を触らずに会計できるサービスを利用する人が増えたことも一因として考えられます。

KDDIは順調に増収/増益をキープ

KDDIは売上高が3兆9238億円で前年同期比0.5%増、営業利益が8710億円で前年同期比3.2%増と、どちらも収益を伸ばした形になっています。

営業利益の増減要因として、「ライフデザイン領域」「ビジネスセグメント領域」といった“成長領域”の部分が業績を牽引した、と発表されています。

気になるモバイルの通信料収入は前年同期比でマイナスになっており、こちらはコロナ禍の影響をもろに受けていることがわかります。

また、KDDIの決算発表内で特徴的な数字が決済の分野。au Payのポイント・決済加盟店数は前年同期比で約2倍まで膨れ上がり、金融・決済取扱高も前年同期比で1.4倍になっています。

ヤフーと法人部門が増収を支えたソフトバンク

ソフトバンクは、ヤフーと法人部門が順調に成長し、売上高が3兆8070億円で前年同期比5%増、営業利益が8416億円で前年同期比6%増となっています。

減損など一過性の要因によって純利益は前年同期とあまり変わらない成績になりましたが、通期で見ればこちらは増益予定とのこと。

売上高、営業利益が順調に伸びていることもあり、ソフトバンクは通期予想を上方修正しています。上方修正理由としては、当初見込んでいたコロナ禍によるマイナス影響を、デジタル化・巣ごもり需要のプラス影響が大きく上回ったためとのこと。

NTTドコモ/KDDIと比較しても順調に売り上げを伸ばしているソフトバンクですが、売上高の比率はモバイル通信料以外が70%強。法人事業や流通・コンシューマサービスに強いソフトバンクらしい成績ともいえるでしょう。

楽天モバイルの大幅赤字は未来への先行投資

2020年より第4の携帯キャリアとして新規参入した楽天モバイル。契約者数は250万人を突破する(2021年2月中旬現在)など徐々にユーザーを確保しており、売り上げ収益は451億1800万円、前年同期比23.9%と順調そのもの。

しかし営業損失は前年同期比マイナス459億円。かなり大幅な赤字ではありますが、これはキャリアとしての基地局建設による費用や、契約300万人まで基本料金1年間無料キャンペーンを行っている代償ともいえるでしょう。

これから徐々に無料キャンペーン期間が終わるユーザーが出てくるので、少しずつ収益を確保していけるはず。月々のデータ通信量が1GB未満だった場合には基本料が無料となる「Rakuten UN-LIMIT VI」も発表され、今後ユーザーがどれくらい増え、どれくらいデータ通信を利用するかが大きな課題となっています。

一部減収も見られるが根強い通信需要

NTTドコモの営業収益や楽天モバイルの営業損失など、一部に減収・赤字は見られますが、コロナ禍の現状を踏まえればそれぞれが上々の成績を収めているといえるでしょう。

総務省からの意向を踏まえ、格安の20GBプランが作られるなど収益を確保することは今以上に難しくなるとの見方もありますが、高速通信を特徴とする5G基地局を各社増設し、エリアは2021年中にもどんどん拡大していくことが予定されています。

高速通信をどこでも利用できるとなると外出先で動画視聴するといった使い方をする人も増えるでしょう。中には20GB/月では物足りず、データ通信無制限プランに加入するユーザーも今後増えていくのではないでしょうか。

そう考えると、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクはこれからも順調に成長していく可能性は十分にあります。楽天モバイルが自社回線エリアをどれくらい拡充させ、3社に対抗できるかが今後の鍵となりそうです。

取材・文/佐藤文彦

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