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歯ブラシに付着した細菌のほとんどは口の中に由来、米ノースウエスタン大学研究報告

2021.03.02

歯ブラシの細菌は便器でなく口に由来

歯ブラシに付着している細菌のほとんどは、歯ブラシを使用している人の口の中に由来するものであるという研究結果が報告された。

米ノースウエスタン大学のErica Hartmann氏らの研究によるもので、詳細は「Microbiome」に1月31日掲載された。

この研究は、便器と洗面台が同じバスルーム内にある場合に、歯ブラシに便の細菌が付着するのではないかという、人々の心配がきっかけになって行われた。

つまり、用を足した後、水を流す際にエアロゾルが発生して、そのエアロゾルとともに便中の細菌がバスルームの壁や床、さらには洗面台に置いてある歯ブラシにも付着してしまうのではないか、との懸念だ。

このようなことが実際に起きているか否かを検討するために、Hartmann氏らはWebを用いてボランティアを募集。同大学近隣の18~65歳の地域住民34人から使用中の歯ブラシを送ってもらい、ブラシ部分に付着している細菌叢のDNA解析を行った。

その結果、歯ブラシに付着している微生物叢は、ヒトの口の中や皮膚によく見られるものと一致することが分かった。

この結果は、歯ブラシをバスルーム内のどこに置いているかにかかわらず同じであり、さらに、扉を閉めたキャビネット内に歯ブラシをしまっている場合と、出しっぱなしにしている場合とでも、特に差は認められなかった。

Hartmann氏は、「便器の水を流す時に発生するエアロゾルが、歯ブラシに絶対につかないということではないが、研究結果に基づけば、歯ブラシに付着している細菌の大多数は、口腔内に由来するものだと言える」と結論付けている。

なお、今回の研究ではこのほか、定期的にデンタルフロス(糸ようじ)やマウスウォッシュを使用している人の歯ブラシには、付着している細菌の種類がわずかに少ないことがわかった。

「口の中を清潔にしている人は歯ブラシも比較的きれいだが、その差はわずかである。歯みがきに加えフロスやマウスウォッシュを使っている人でも、全く細菌がいないというわけではなく、また、それらを使っていない人の歯ブラシの細菌が並外れて多いわけでもない。口の中の手入れをよくしている人の歯ブラシは、細菌の多様性がやや低いというだけの違いだ」と、Hartmann氏は解説している。

また、口を清潔にしている人の歯ブラシの細菌には、抗生物質耐性遺伝子がやや多いことも分かった。ただしHartmann氏によると、この遺伝子はバスルームの空気やほこりに由来する可能性が高いという。

結論として、歯ブラシに付着している細菌のことを特に気にする必要はなく、歯科医から勧められない限りは、抗菌性の歯みがきや歯ブラシを使う必要もないとのことだ。

抗菌剤は細菌を除去するのに役立つかもしれないが、薬剤耐性菌を生み出す可能性もある。「ほとんどの人は、普通の歯みがきを使えば十分である」と、Hartmann氏は述べている。(HealthDay News 2021年2月8日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://microbiomejournal.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40168-020-00983-x

Press Release
https://news.northwestern.edu/stories/2021/01/your-toothbrush-reflects-you-not-your-toilet/&fj=1

構成/DIME編集部

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