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子どものしつけは「言葉による説明」だけでは解決につながらない、米ミシガン大学研究報告

2021.03.01

子どものしつけは「言葉での説明」が良いとは限らない

子育て中の親の多くは、子どもの行動に関する専門家が体罰を否定していることを知っているだろう。

しかし、いわゆる“肯定的な”子育てが必ずしもうまくいくとは限らないことを示唆する研究結果が、米ミシガン大学アナーバー校のAndrew Grogan-Kaylor氏らにより報告された。

言うことをきかない子どもに言葉で理解させるという一般的なやり方は、良い結果だけでなく悪い結果にもつながる可能性が示されたという。

研究の詳細は、「International Journal of Behavioral Development」に1月13日発表された。

Grogan-Kaylor氏らは今回、国際連合児童基金(UNICEF)複数指標クラスター調査(MICS)のデータを用いて、世界62カ国の子どもの行動に対するさまざまな罰の与え方が子どもに及ぼす影響について分析した。研究には21万5,885世帯のデータが組み入れられた。

分析の結果、体罰により子どもの社会性が高まる(他者とうまく付き合えるようになる)ことはなく、むしろ、攻撃性が高まり、注意力が低下する可能性が示された。

これに対して、言葉で理解させる方法をとった場合には、子どもの社会性が高まる可能性が示された。この効果は、言葉によるしつけが一般的な国で顕著に認められた。

しかし、この方法には、子どもの攻撃性が増す可能性のあることも明らかになった。

ただし、「このようなネガティブな影響は、親が厳しい口調や言葉で説明した場合によく見られる可能性が高い」とGrogan-Kaylor氏らは言う。

そのほか、罰として子どもがしたいことをさせないしつけ方は、子どもの攻撃性を高め、注意力を低下させることも判明した。

Grogan-Kaylor氏は、しつけ方法により違いが生じるわけではなく、発達の段階に見合った形で子どもと意思疎通を図り、必要に応じて子どもの望ましくない行動を封じるといった対応が重要であることを指摘。

「親子間で強く愛情に満ちたアタッチメント(愛着)を形成するのに必要なのは、こうした長期的な子どもへのサポートだ。実際、それを裏付ける強固なエビデンスは豊富にある」と述べている。

その上でGrogan-Kaylor氏は、「子どもには、何が望ましい行動なのかを教えるだけではだめだ。親が、子どもを大切に思い、一緒にいたいと思っていることを明確に示すことが大事だ。また、子どもの考えを尊重し、話を聞きたいと思っていること、協力したいと思っていることを伝える方が、大きな影響をもたらす」と付け加えている。

一方、米イェール大学の小児心理学の名誉教授であるAlan Kazdin氏は、「体罰には深刻な副作用があるが、タイムアウト(悪さをした子どもを、しばらく別の部屋などに一人きりにさせること)には、そこまでの副作用はない。行動抑制なら、さらに副作用は少ない。ただ、これらの方法は望ましい行動を教えることにはつながらない」と指摘。

その上で、子どもには、望ましくない行動を起こす前に、望ましい行動を行えるよう練習させることを勧めている。

Kazdin氏は「練習を通じて脳は変化する」と話し、繰り返し練習することの重要性を強調する。また、「親が子どもに物事や理由について言葉で説明することは極めて重要だ。ただ、言葉での説明は、語彙の習得や自己コントロール、自制心、理論的な推理力を養うのには役立つが、行動を変えることにはつながらない」と述べている。(HealthDay News 2021年2月4日)

Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/0165025420981642

Press Release
https://news.umich.edu/explaining-to-your-child-why-behavior-is-wrong-may-not-always-work/

構成/DIME編集部

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