
花粉の専門家が解説!「花粉対策」における換気の注意点
昨年に比べ、多い地域だと飛散量が倍になると言われる今年の花粉事情。
そこで、withコロナ時代の花粉対策をパナソニックのエアーマイスターが解説した。いますぐできる4つの花粉対策とは?
完璧な侵入を防ぐのは難しいものの、極力、家の中に侵入させないことが花粉対策の鉄則として挙げられる。
①外出先から花粉を持ち込まない
玄関にはハンディサイズのクリーナーや専用のブラシなどを用意し、自宅に入る前に衣類に付着した花粉を取り除く。ウールやフリースなどは服の繊維に花粉が付着しやすく、化繊やレザーなど表面がツルツルしたものの方が引っかかりにくいので、洋服の選び方でひと工夫してみてほしい
②洗濯物を外に干さない
花粉が洗濯物に付着しないよう、外干しをやめて室内干しに切り替える。洗濯乾燥機、浴室換気乾燥機のほか、エアコンの衣類除湿モードを使うのもオススメ。パワフルな風で洗濯物の水分を飛ばし、その水分をエアコンが空気と一緒に回収する。こうした機能が搭載されていないエアコンの場合は、扇風機を活用するとよいだろう。
③窓開け換気の際は、幅10cm程度にし、レースカーテンは閉める
環境省が発表したマニュアル※によると、花粉の最盛期に行った実験では、窓を開ける幅を10cm程度にし、レースのカーテンをすることで屋内への流入花粉をおよそ4分の1に減らすことができたそうだ。レースカーテンがない場合も網戸を締めることでも効果を発揮する。できるだけ風の少ない日など、花粉の飛散が弱まっているタイミングを見て実践してみては。
※花粉症環境保健マニュアル2019
④こまめに床掃除をする
床に落ちた花粉が、人が動いて再度舞い上がらせる前の早朝の時間帯などに、先に掃除機を使うと、排気によって花粉を舞い上げてしまうことがあるので、先に水拭きするのが重要だ。ただし、水拭きした雑巾をしっかり洗わずに放置すると、乾いたときにまた花粉が飛散してしまう。掃除の後はしっかり洗うか、使ったらすぐに捨てられるウェットタイプのシートを使って掃除するようにしたほうがいい。
エアコンと空気清浄機の併用で集じん効果がさらにUP
特にこの季節におすすめなのがエアコンと空気清浄機の2台使い。それはエアコンの作り出す気流が空気清浄機の集じん機能をアシストしてくれるから。特に部屋が広くなればなるほど、併用によって集じん効率を高まる。
実際にパナソニックが実施した集じんシミュレーションによると、18畳の部屋で、空気清浄機を静モードで運転した場合、エアコンの使用有無によって、集じん完了までに掛かった時間に、約2割の差が見られることが分かった。部屋の上の方はエアコンで、下の方は空気清浄機を使うことで、最適な気流が生まれ、空気清浄機を単独で使うときよりも集じん能力が向上する。
併用する際の最適な配置
空気清浄機の多くは前面もしくは側面から汚れた空気を吸い込み、上部からキレイな空気を出す構造だ。前述の髙橋教授のコメントにもあるように、エアコンの気流に合わせて空気清浄機を置くとさらに集じん効果がUP。
その際、季節によって最適な配置方法に違いがある。冬場は、エアコンの風向きを下に設定し、空気清浄機をエアコンの反対側に置くと、高い位置から下に向かって空気をキレイにする大きな気流ができる。
【冬】エアコンと空気清浄機の最適配置
【夏】エアコンと空気清浄機の最適配置
一方、夏場はエアコンの風向きを上にして、天井をつたって下に落ちる大きな気流を作るため、エアコンの下に空気清浄機を配置する。この時、気流が家具などで妨げないように注意したほうがいいだろう。
構成/ino.
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