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あのドラッガーが提唱した組織マネジメント論「MBO」とは?

2021.02.26

昨今、企業の成果主義に対する関心の高まりから、年功序列型の賃金制度が見直されつつある。このような状況の中、人事管理の手法として再注目されているのが「MBO」。すでに多くの企業が取り入れている管理制度だが、その具体的な内容まで理解している人は少ないかもしれない。

そこで本記事では、MBOの意味や企業が導入するメリットをわかりやすく解説する。最後に、M&A関連用語としてのMBOについても併せて紹介したい。

人事におけるMBOとはManagement by Objectives(目標管理)の略

人事におけるMBOとは「Management by Objectives」の略語で、日本語では「目標管理」と訳される。MBOは、1954年にP.F.ドラッガーが自身の著書『現代の経営』において提唱した組織マネジメントの概念。個別またはグループごとに目標を設定し、その達成度に応じて評価を決める目標管理制度で、日本においても広く普及している。

MBOの導入目的は、能力開発や従業員のモチベーション向上など企業によってさまざまだが、人事考課の基準として採用されることが多い。従業員の評価基準として有用だが、運用方法を誤ると単なる「ノルマ管理システム」となってしまう点には注意が必要だ。

目標設定

MBOは、組織全体の目標と各社員が個別に設定する目標をリンクさせることで、社員の自主性を促し業績拡大へとつなげるシステム。効果を十分に発揮させるためには、目標の内容と設定方法が肝要。一般的に、設定した目標は「MBOシート」と呼ばれる文書で管理される。

目標設定にあたり、主に考慮すべきポイントは以下のとおり。

・レベルの高低

設定する目標のレベルは、現状に対して少し高いくらいの“ほどよさ”が重要。目標が高すぎると実現可能性が低くなり、モチベーションの維持が難しい。他方で、目標が低すぎると手を抜いてしまう。

・具体性

目標は具体的かつ明確な基準を盛り込むことで、達成までのプロセスを構築しやすい。具体例としては、「売上アップ」という目標がある場合、「いつまでに」「どれくらい」アップさせるかという具体的な期限・数値を設定することが大切だ。基準が具体化されることで、自然と達成手段や方法が見えてくることも多い。

・全体目標と個別目標の関連性

MBOのゴールは、企業やチームが設定した大きな目標の達成。そのため、個別目標の設定にあたっては、最終目標との関連性を踏まえることが重要だ。「チームへの貢献」を意識することで、自身の役割が明確になる。

MBOを設定するメリット

「組織マネジメント」という本来の趣旨に沿ってMBOを設定・運用することで、企業と従業員の双方にメリットが得られる。

・企業側のメリット

目標とタスクを従業員ごとに細分化することで、達成課程が明確になり企業業績の拡大につながる点が最大のメリット。また、従業員の意欲向上により組織体制の活性化を図ることが可能。

・従業員側のメリット

上から目標を強いられる場合とは異なり、自分自身で目標を設定し達成までの過程を管理するため、自己管理能力と自主性の向上が図れる。また、相談や目標達成後の評価・フィードバックなど上司とのコミュニケーションの機会が増加することで、円滑な業務遂行につながる。

OKRとは

OKRとは「Objectives and Key Results」の略語で、日本語では「目標と主要な結果」と訳される。企業やチーム単位の目標(Objectives)と、これを達成するために必要となる主要な結果(Key Results)で構成される目標の設定・管理手法。アメリカのインテル社が採用し、現在ではGoogleやFacebookなどのグローバル企業が取り入れている。

OKRは、組織全体の目標(Objectives)を頂点に、中規模・小規模の目標(Key Results)を設定する仕組み。企業・チーム・個人が同じ目標に向かって取り組む体制が構築されることで、業務の優先順位が明確になる。また、高頻度で目標の設定・追跡・再評価が行われる点も特徴的。

MBOとOKRの違い

MBOとOKRは一見すると似たような目標管理方法だが、導入する目的や運用方法などに違いがある。

・目的

MBOの主な目的が報酬決定のための人事評価であるのに対し、OKRは目的達成のプロセスを管理し、意思統一と生産性の向上を図ることが目的。OKRでは、個人目標が全社員に共有される。

・成功条件

MBOは報酬決定の参考とされるため、「目標の100%達成」が成功となる。これに対し、OKRでは目標達成と報酬評価は切り離して考えられるため、60〜70%の達成が成功とみなされる。

・評価頻度

MBOは基本的に1年に1回の評価だが、OKRは1か月から4半期に1回のペースで評価が行われる。なお、フィードバックに関しては両制度とも頻繁に行うことが推奨される。

M&Aでは「Management Buyout(マネジメント・バイアウト)」のこと

M&AにおけるMBOは、「Management Buyout」の略語で、日本語で簡単に表現すると「経営陣による買収」。企業の経営陣が金融機関などから融資を受け、自社株式や事業部門を買収し、オーナー経営者として会社から独立するための手法だ。主にM&Aの手法として用いられる。

上場廃止

上場は企業の信用力増加などのメリットがある一方、投機的な株主が多くなり安定した経営が行えなくなるというリスクもある。このような上場の問題を回避すべく、近年MBOにより上場を廃止する企業が増えている。

文/oki

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