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ほうれん草のおひたしやすき焼きに合うワインは?ソムリエに聞くジャパーニズワインを楽しむ3つのコツ

2021.02.27

日本のワイナリーは300を超え、北海道から九州まで日本全国でワイン造りが年々盛んになっている。近年は国際ワインコンクールで受賞する日本ワインも数多く出ており、品質が向上してきた日本ワインだが、広く親しまれているとは言い切れない点があるのも現状だ。

日本ワインは、これまで海外のワインを好んで飲んできた人はもちろんのこと、これからワインを飲みたい人にもトライしやすいという。

日本初の日本ワインショップ「遅桜」の大山さんに、日本ワインの魅力や楽しみ方を聞いた。

【取材協力】

大山圭太郎さん
イタリアン、フレンチレストランなど飲食店に約10年間勤務した後、ワインショップに転職。東京・世田谷区のフランスワイン専門ショップの立ち上げをマネジメントし、フランスで直接ワインを買い付け、バイヤーとしても活躍。ソムリエとワインショップの経験を経て、日本ワイン専門ショップ「遅桜」(東京・西麻布)を2016年にオープン。

現在は「遅桜」と同ビル2階のワインバー「綺羅星」のマネージャー兼ソムリエとして、日本ワインを中心に世界中のワインを提供する。

ワインショップ「遅桜」では、北海道から九州まで日本全国のワインを約250~300種類取り揃えている。そのほとんどは大山さんが訪れたことがあるワイナリーだ。

日本ワインにしかない魅力とは

フランスをはじめ世界のワインに精通しているだけでなく、昔から日本ワインに慣れ親しんできたという大山さん。

日本ではチリやフランスワインが広く親しまれているが、日本ワイン(※)にしかない魅力について伺った。

(※)「日本ワイン」とは、国産ブドウを使用して国内で製造されたワインで、「国産ワイン」は輸入ブドウや濃縮ブドウ果汁などを使用して製造されたワインを指す(国税庁は2018年10月に日本ワインの表示ルールを施行した)。

「遅桜」店内

ワインのイメージが掴みやすい 

「日本ワインの魅力は、イメージが湧きやすいことです。例えば『サン・テミリオンのワインです』と言われても、どこのワインなのか分からないことがあります。日本ワインは、ワインの産地が学校や修学旅行で訪れた場所、出身地など知っている場所であれば情景がすぐ浮かびます。そのイメージが頭の中にあると、ワインを口にした時に、それだけでおいしさもひとしおになるのです。日本ワインは、ワイン産地にパスポートなしで旅行できることが一番の魅力だと思います」

ストレスフリーで日本食との相性が抜群

「チリワインはボリューム感がある、フランスはクラシカル、イタリアは陽気などのイメージがあるかもしれませんが、日本ワインは繊細です。透明感があり、飲みやすいワインが多いです。また、日本ワインを例える時には、『艶やか』など美しい日本語のイメージをそのまま感じることができます。

味わいもストレスフリーだと思います。飲み疲れがしません。日本ワインはお吸い物を飲んだ時のような落ち着きがありますね。日本食とも相性が良く、日本食の旨みに非常にマッチします。それが海外のワインにはない、日本ワインの魅力だと思います」

これだけは知っておきたいブドウ品種

次に、知っておきたい品種について伺った。

白ブドウは「甲州」と「シャルドネ」

「山梨県勝沼周辺で造られている白ブドウ品種の『甲州』は、海外でもいろいろな賞を受賞しており、これから日本ワインを飲む方におすすめです。日本食やお寿司に合わせて欲しいですね。また、最近気になるのは、長野県の北信で造られる白ブドウ品種の『シャルドネ』です。こちらのワインは透明感があるので、ぜひ飲んでいただきたいです」

黒ブドウは知る人ぞ知る「ヤマ ソービニオン」

「黒ブドウ品種では、福井・富山・石川県など北陸で造られる『ヤマ ソービニオン』もおすすめです。こちらは飲みやすい赤ワインです。しっかりとした渋みと果実味があり、まるでブドウをかじって食べているかのような感動を味わえます。すいすいと飲めるので、焼肉や煮物、煮つけなどのたれを使う料理と相性が良いです。なかなか注目されない品種ですが、見つけた際にはぜひ試してください」

日本ワインを楽しむ3つのコツ

日本ワインの特徴や魅力、押さえておきたい品種を確認したら、次は実際に飲んで楽しみたい。日本ワインの選び方や楽しむ方法を伺った。

ゆかりのある地域のワインを選び、いきなり赤ワインから入らない

「ワインは小難しそうなイメージがありますが、まずはその『地域』を感じてみてください。これまで訪れたことのある地のワインを買ってみるのも良いと思います。

いきなり赤ワインを飲むよりも、白の甘口ワインから試してみるのもおすすめです。料理やワインを意識した難しさではなく、ワインそのものの味わいを楽しめるため、日本ワインに入りやすいと思います。

また、甲州やシャルドネなど、有名で味わいに安定感のある品種を最初に試すことで、お気に入りのブドウ品種を今後見つけられると思います」

ワインの解説を受けながら選ぶ

「日本ワインはコンビニやスーパーでも買えますが、ワインについて教えてくれる人がいません。オンラインショップ上の解説やワインショップの店員さんなど、最初は気になるワインの説明を受けながら選ぶことをおすすめします」

身近な料理と合わせる

「新潟の食材に新潟のワインを合わせるなど、地域同士を合わせるのが良いと思います。日本ワインは冷やして飲むと特徴が分かりやすくなるので、軽めの赤ワインも冷やしてから飲むのがおすすめです」

そこで、大山さんが好きなワインと料理の組み合わせを教えてもらった。取り入れやすいものばかりなので、今すぐ真似してみよう。

・「おでん」×白ワイン(甲州)

・「コンビニで購入できる唐揚げ(醤油味)・焼き鳥(タレ)」×「軽めの赤ワイン」

・「目玉焼きとベーコン、野菜、バゲット」×「常温のシャルドネ」

・「鍋料理」×「きりっと冷やした白ワイン」

日本ワインは料理だけでなく和菓子との相性も良く、甘口ワインや赤ワインとも非常に合うという。

・「おはぎ」×「軽い赤ワイン」

・「砂糖をたくさん使う和菓子」×「渋みのある赤ワイン」

・「桜スイーツ」×「ロゼワインやロゼのスパークリングワイン」

あまり難しく考えずに、料理から和菓子まで、幅広く日本ワインと合わせてみたい。

日本ワイン初心者の方におすすめのワイン2選

これから日本ワインを飲みたい方におすすめのワインを2本選んでもらった。

サントネージュ 山形かみのやまシャルドネ 2018(店頭販売価格 税抜2280円)

山形県上山市のシャルドネから造られたワイン。

マンゴーなどトロピカルな香りと、白い花や石灰の香りも感じられる。大山さんは「透き通った晴れの日の空気の香り」と表現した。酸味は強すぎず、甘みがあるフルーティーな味わい。

特に鰹節など出汁との相性が良く、ほうれん草など野菜のお浸しと合わせやすい。鮎、ヤマメ、イワナなどの焼魚とも合う。魚の焦げたニュアンスとシャルドネの組み合わせも良く、すだちやかぼすを絞って食べたい。モッツァレラチーズやバゲットとも合い、こちらのワインはスーパーでも手に入りやすい。

北条ワイン 砂丘 赤 2015(店頭販売価格 税抜3480円)

鳥取県の赤ワインで、国際品種のカベルネ・ソーヴィニヨンから造られている。

甘いベリー系の香りにスミレの花、ヒノキ、あずきやシナモンなどのスパイシー感と、ツゲや芝生など緑のヒントもある。舌の上に残るタンニンと心地良い酸味があり、苦みは中程度だ。果実味のボリュームもあり、バランスの良いミディアムボディの赤ワイン。

卵と一緒にすき焼きと合わせるのがおすすめ。抜栓した翌日以降も美味しく飲めるため、3日に分けて飲むと、一日ごとに味わいの複雑さが増していく過程も楽しめるそうだ。

日本ワインは飲みやすく、すっと体に染み渡って心地良い気分になれることが非常に魅力的だ。

コの字型のカウンターでは、税込500円でワインの試飲も可能だ。常時5種類以上用意しており、その日のおすすめを聞きながら気軽に味わうことができる。

難しく考えずに、まずは思い出の地のワインから楽しもう

「日本ワインは入門しやすいお酒だと思います。まずは自分が出かけたことのある地域や思い出の場所のワインを選んで、気軽に楽しんで欲しいです。コロナ禍が収束し旅行ができるようになったら、現地のワイナリーも巡って欲しいです。ブドウ畑を見ると、ワイン造りの過程が見られて感激があるはずです。想像力豊かに楽しんで欲しいと思います」

この10年程で日本ワインの造り手たちの技術と意識が高くなり、日本ワインが非常に発展してきているという。大山さんは、今後日本ワインが世界中の人たちに認められ、楽しんでもらえることを期待している。

なかなか外食ができず、自宅で食事をする場面も多いが、私たちが慣れ親しむ日本食に日本ワインはぴったりと寄り添ってくれる。ワイン選びに迷った時は、遅桜の店員さんが親切に教えてくれる。試飲しながら好みの味を見つけるのも楽しいだろう。今年は日本ワインを気軽に楽しんでみるのはいかがだろうか。

【取材協力】
日本ワインショップ「遅桜」
東京都港区西麻布4-4-12 Sビル1F
公式ホームページ:http://osozakura.jp/

日常使いのみならず、高級ワインを取り揃えたセラーも完備し、ギフト需要にも対応する。月に一度、ワンコインで多数の日本ワインを楽しめる試飲会を開催中。詳しくはFacebook、インスタグラムより。

https://www.facebook.com/osozakura
https://www.instagram.com/osozakura

・「遅桜」自由が丘店は約100種類の日本ワインを販売中(※ワイン販売のみ)
東京都目黒区自由が丘2-11-7 La tour Can-dela 2階

両店舗の営業時間等は公式ホームページよりご確認ください。

取材・文/Mami
(一社)日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
https://mamiwine.themedia.jp

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