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そのトーク、信じて大丈夫?話題のSNS「Clubhouse」がデマの温床になるリスク

2021.02.16

同じ名前のアプリが存在するが、このアイコンが今話題のクラブハウスである

利用者が急増中のSNS「clubhouse」。「音声版Twitter」と呼ばれる通り、声のみでコミュニケーションするのが特徴だ。ステイホームや在宅ワーク生活の中で、これまでもZoomやGoogle Meetを使ってきた人も多いと思うが、これらは参加者と日時をすり合わせたりする手間が生じる。ビジネスシーンで使う分には当然の手間なのだが、clubhouseを使えば「もっと気楽に好きなタイミングで誰かと雑談したい」というニーズが叶うのだ。

独自ルールが、デマの温床となる原因に⁉

アカウントを登録するには、既に利用している人に招待してもらわなくてはならない

既に話題になっているが、clubhouseには独特な利用規則がある。会話の内容を録音したりメモしたりする「記録」が禁じられていることだ。実効性があるかどうかはさておき、ここもまた最大の特徴だろう。ところがこの特徴こそが「ネットデマ」などの温床となる可能性を高めている。このコロナ禍において、いろいろなネットデマが出回った。新型コロナウイルス感染予防のために「お湯を飲むといい」「子宮を温める」などといった情報が拡散されたことだ。TwitterやFacebookの場合、こういった情報は誰が発信したか、拡散したか、どんな内容であるかといったことが文字で証拠が残るため、後から事実関係を調べたうえで「医学的根拠がない」「健康被害につながるかのしれない」などの指摘ができるし、専門家が直々にツッコミを入れてくれる場合も多々ある。ところがclubhouseはその場にたまたま居合わせない限り、ツッコミや訂正が難しいのだ。また利用者たちからは、「スピーカーたちが盛り上がる中、会話に割って入って話の内容を否定しにくい空気がある」ことも指摘されている。誰でも入れるトークルームでも「今ここにいる人たちだけが聞ける」といった選民感や特別感が生じ、情報が鵜呑みにされやすい傾向もあるだろう。

既にこんなことが語られていた!

ちなみに筆者はこんなルームを作り、健康にまつわるネットデマや、医学的根拠のない健康法などについて雑談している。

clubhouseのルールに則り詳細は伏せさせていただくが、既にこんな出来事も報告されている。それなりに影響力のある情報サイトの代表がモデレーターとなっているトークルーム(会話スペース)では、リスクの高い出産法が賞賛されていたというのだ。幸い、たまたまそこへ立ち寄った専門医が話に参加し、その方法は危険な点もあることを説明できたというが、もしそのままになっていたら? そのトークルームは、大勢の女性聴取者がいたそうだ。他にもこんな話がある。親が性器のケアをしたら、子どもの引きこもりが改善したという、因果関係の分からない話で盛り上がっていたというのだ。しかも、その話に感動して泣き出す参加者もいたうえに、最後は特定の商品の宣伝も行われたというから、カルト的な空気すら感じてしまう。健康に関わる情報を、clubhouseというSNSで受け取るのも発信するのも、ちょっと考えものである。特に団体が主催するトークルームで医学、健康の話題に触れる際は、できるかぎり専門家も招くべきではないのか(専門家〝風″の人ではいけない)。

※clubhouseの原文規約によると、「オフレコ」と示された情報は口外禁止とされている。上記2件のトークルームでは、オフレコとされていなかったため概要を記した。

Clubhouseで語られるそれは、信頼できる情報なのか?

自粛生活で人との会話が減っている今、多くの人たちが思った以上に雑談に飢えている。何気ない会話で心底リフレッシュするのは、筆者も実感しているところだ。そんな時、clubhouseでちょっとした隙間時間に知人と気軽に言葉を交わしたり、興味のあるテーマの部屋を見つけたりしたら、ここぞとばかりに飛びついてしまう。しかし「ここだけの話」で語られるそれらは、本当に信頼できる情報なのか? 雑談や趣味に関するものであれば心行くまで楽しめばいいが、健康に関する情報の場合は鵜呑みにせず、根拠をしっかり調べたい。当然、体験談だけで語られるものはNGだろう。医師監修でも、油断ならない。おかしな情報を流す医師もいるため、その人物がどんな著作を出しているか、どんな活動をしているかなどもしっかりチェックする必要がある。本来「ここだけの秘密の話」には、危険がいっぱい潜んでいる。clubhousもまさに、その典型となりつつあるのだ。

文/山田ノジル

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